
<ピックアップ> Your bot is now your brand
4月に開催されたFacebookの開発者向けカンファレンス「F8」で注目された次世代トレンドと言えば、やはり「VR・AR」と「チャット・ボット」ですね。特にデバイスの開発・普及までに時間のかかるVR・ARと違ってチャット・ボットはすでにメッセンジャーというトラフィック・インフラが整っているだけに、あとは広がるだけといった様相になっております。
国内でもちらほらスタートアップする人たちの話題も聞こえてきていますので、雨後の筍のごとく話題を耳にするのではないでしょうか。
さておき、このチャット・ボットに関する考察で面白いものがあったのでひとつご紹介しましょう。(長文なので後に翻訳するかもしれません)
VentureBeatへのゲストポストで、書いているのはメッセージングプラットフォーム「Gupshup」の創業者兼CEOのBeerud Sheth氏。メッセージングプラットフォームという、これまでのオープンスペースとは違った、極めてパーソナルな場所での顧客対応に留意すべきポイントをわかりやすく整理してくれてます。
- プルであってプッシュではない:スパムにならぬよう
- 会話。ゴテゴテと飾らない:バナーのようなリッチ表現はできない
- 頻繁なコンタクトに備えよう
- 「いつもの」で注文できるかどうか:パーソナライズがポイント
- 宣伝ではなくコンテンツを提供する
- 顧客に新たな発見を促す
- ボットはブランドとなる
注目したいのはやはり「Make it personal」の項目で、指摘の通り「いつものでお願い」という注文が通るかどうかでしょうね。
メッセージングというのは極めて個人的な空間で変なスパムっぽい情報を嫌います(プッシュではなくプルというのはここ)。いくらレコメンドであったとしても購入履歴からずっとバナーが追いかけてきたり、毎回同じような提案をされたらちょっと気持ち悪いかもしれません。
ここをチャット・ボットが逆手にとって、パーソナルアシスタント、お店で言えばいつもの店員さんみたいな存在になってくれたら「ポイントカードで個人情報を取得している気持ち悪いサービス」から「自分のことをよく知ってくれてる役に立つお店」になれるわけです。
Slackに「ピザ頼みたいんだけど」って打ち込んで「この前注文してくれたのピザとコーラで体に悪そうだったからサラダも食べなよ」とかボットが返してくれたら多分、相当高い確率で頼むと思います。さらにロボットが自動配達してくれたら、最初に限り必ずそのロボットと記念撮影しますね。
<参考記事>
ボットがこのメッセージング・トラフィック時代におけるブランドのファースト・コンタクトになるという未来は本当に近い気がします。
via VentureBeat
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