
アメリカのコワーキング大手企業 WeWork と、アメリカで事業展開している中国の競合 URWork(優客工場)との間で繰り広げられていた商標権をめぐる争いは和解に達した。ロンドンでの同様の訴えも取り下げられた。
中国発コワーキング大手企業の英語名「URwork」が使用されるのは今後、中国だけになりそうだ。それ以外の地域では、中国語名である「You Ke Gong Chang(優客工廠)」が使用される。これは、同社が法廷で訴えていた内容でもある。
コワーキング業界の過熱化に合わせて、各地域で支配的な企業が台頭してきた。こうした企業が世界市場に注力するようになるにつれて、競争が激しくなっている。URWork がニューヨーク、ロサンゼルス、ロンドンで複数のハブを開設すると発表したことを受け、WeWork は9月に訴訟を起こした。名称やブランドが類似しているために、ユーザが混乱するというのが主張の骨子だった。
URwork は今年初め、現地パートナー Serendipity Labsとの提携によりニューヨークに共同ブランドのオフィスを開設した。ロサンゼルスのゲール通り16839番地にも、300のデスクを備えたスペースを構えている。
URWork は法廷で問題になっていた、この2件の商標権利用の訴えをともに取り下げた。The Real Deal によると12月15日時点で、スペースのロゴに丸印の背景で「UR」と書かれていたという。
WeWork から出された声明の中で同社は「特定の商標権使用について、世界での争いが円満に解決」された、と報じられている。
実は、今月初めの時点で友好的に解決される兆候があった。中国の烏鎮で開かれた World Internet Conference で撮影された、WeWork の両役員である共同設立者の Adam Neumann 氏、副会長の Michael Gross 氏と URwork の共同設立者 Mao Daqing(毛大慶)氏のツーショット写真が中国のソーシャルネットワークで広く出回っていたのだ。その後、WeWork の役員が URwork の中国の拠点を訪問したことも、両社の良好な関係を示していた。
さらに、コワーキングの両社は中国では競争に直面している。ただ幸運なことに、市場が進化する中で業界の最大手企業は多様なセグメントに注力するようになっている。
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