中国の配車サービス大手DiDi Chuxing(滴滴出行)、資金調達難に陥っていたBluegogo(小藍単車)のバイクシェアリング事業の一部を買収

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Didi Chuxing(滴滴出行)と Bluegogo(小藍単車)の提携に関する詳細情報が発表された。Pingwest(品玩)の情報によると、モビリティ企業2社の交渉は終了したものの、 Didi は Bluegogo 事業の一部しか取得しないという。Didi はバイクシェアリング市場への進出を目指して Bluegogo のバイクシェアリング事業を買収することにしているが、今後の展開についての声明を発表した。

Didi Chuxing は本日(1月8日)、アプリで使える総合バイクシェアリングプラットフォームをまもなくローンチすると発表した。これは ofo(小黄車)、Bluegogo その他可能性のあるバイクシェアリングパートナーのほか、Didi が予定している自社ブランドのシェアリングサービスを統合するものである。Didi はさらに、より優れたユーザエクスペリエンスを提供するために、デポジット不要の取り扱いを導入する予定だ。

その一方で Didi は同日、Bluegogo のバイクシェアリング事業に関連して同社との提携に合意したと正式に発表した。ユーザはデポジットを支払うことなく、Didi のアプリを通して Bluegogo の自転車を利用することができる。

配車大手の Didi は Bluegogo に対し、従業員の最近の給与支払のためにキャッシュを投入する。しかしながら、ユーザのデポジットについては直接的な支払をしない。その代わり Didi の配車サービスで使えるクーポンに交換することで問題を解決する方針だ。サプライヤーへの滞納金の支払は Bluegogo のチームの責任となる。

業界内の噂では、Bluegogo  がサプライヤーや従業員への支払を完了し、デポジットの問題が解決されたのちに、Didi が完全に同社を買収するとみられている。Didi はすでに ofo の最大株主である。

Bluegogo の内紛により混乱が引き起こされているものの、Pingwest によると、この会社の事業は依然として価値があるという。中国ではバイクシェアリング市場に多くの企業が参入し、公道に自転車が山積みになる事態を受けて主要都市の多くではシェアされる自転車が減らされている。ライセンスを持たないバイクシェアリング企業は、地方政府から締め出された。Bluegogo は、上海を除く各都市でサービス運営できるライセンスを取得している。

短距離の移動に関して言えば、バイクシェアリングは配車サービスと最も競合する手段であるため、Didi によるバイクシェアリング事業への参入には意味がある。Didi が2016年9月からofoに多額の資金を投資しているのはそのためだ。他方、Mobike(摩拜単車)は自社の電気自動車のレンタルプラットフォームをローンチすることで同様の動きをみせている。

Cheetah Mobile(猟豹)のビッグデータによると、Bluegogo はかつて、バイクシェアリングスタートアップ上位10社のうち第6位にランクインされていた。6月以降、同社はアメリカへの進出が市当局の判断で中止となり、予定されていたシリーズ B ラウンドが実現できなくなる困難に見舞われていた。2017年11月には、Bluegogo の設立者である Li Gang(李剛)氏が広州を拠点に、バイクシェアリング事業の運営が全面的に承認されている Green Bike-Transit(拜客出行)との戦略的な提携を交わしたと発表していた。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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