韓国のモバイルゲーム大手Netmarble、話題沸騰中のK-popグループ「BTS(防弾少年団)」の音楽レーベルに1億9,000万米ドルを出資

SHARE:
bts2.jpg
Image Credit: Soompi

韓国のモバイルゲーム大手 Netmarble が、人気沸騰中の K-pop グループ「防弾少年団(以下、BTS)」が所属する音楽レーベル Big Hit Entertainment に1億9,000万米ドルを出資し、25.71%の株式を取得したと発表した。これにより、Big Hit Entertainment の中で、同社が第2位の筆頭株主となった。この発表は、今年中にローンチ予定のモバイルゲーム『BTS World』の公開前に行われた。

まだ開発中の『BTS World』であるが、BTS がビデオゲーム形式で登場するのはこれが初めてではない。4日前(3月31日)、メッセージングアプリを提供する日本の LINE が、テトリスのようなパズルゲーム『Puzzle Star BT21』を正式リリースした。同ゲームには、BTS メンバーらが制作した Line スタンプがメインキャラクターとして登場している。マーケットリサーチャー App Annie によると、Apple App Store のパズルカテゴリで現在4位となっている。

また今年に入り、Dalcomsoft がリズムゲーム『SuperStar BTS』を開発。韓国を始め、香港、シンガポール、タイ、フィリピン、ベトナム、マレーシアでリリースされた。先月、アメリカでデビューした際、Apple App Store のミュージックカテゴリで1位、 Google Play の同カテゴリで2位を獲得した(App Annie チャート調べ)。そして現在、それぞれ4位と2位にランクインしている。

『BTS World』は、これらのゲームとは趣向が異なり、プレイヤーが7人の BTS メンバーを育成するマネジメント・シミュレーションゲームだ。Naver 関連レポート(韓国語)によると、写真や新曲など『BTS World』でしか楽しめないコンテンツを収録する予定だという。

実は、BTS の公式ゲームがリリースされる前から、ファン層がゲーム制作に精を出していた。ソーシャルメディアプラットフォームの Twitter では、ユーザからの投票で次の展開が決まる対話式のフィクションゲーム、『BTS Outcast』が爆発的に広まった。ストーリーの各ステップは、フィクション化されたメンバー間のテキストメッセージのスクリーンショットで展開される。

さらに、インディーズ系の開発会社 Aeon Dream Studios も BTS 関連のゲーム制作に着手。『To the Edge of the Sky』という BTS メンバーらが主演する SF ビジュアルノベルゲームをリリースした。同スタジオの Itch.io ページにて無料デモ版がアップされており、ファン有志によってすでに10か国を超える言語に翻訳されている。

BTS に限らず、ポップグループ EXO のエンドレスランニングゲーム『EXORUN』、エンターテイメント会社 S.M. Entertainment のリズムゲーム『SuperStar SMTown』といったように他の K-pop(Korean pop の略)アーティストもゲームをリリースしているが、『BTS World』は「BTS ARMY」と呼ばれる熱烈なファンがいるため、大ヒットする可能性を秘めている。

『BTS Outcast』のようなバイラルゲームの登場は、国際社会が BTS に熱狂していることを示すものだ。そして、ファンの応援で昨年、Billboard の Top Social Artist Award を受賞するまでにブレイクした。 Billboard チャートで首位となった他、2017年、Twitter の BTS 関連ツイートでは5億回を超えるいいね!やリツイートがあった。現在、YouTube Red で配信されている舞台裏のドキュメンタリーシリーズも大きな好評を得ている。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

Members

BRIDGEの会員制度「Members」に登録いただくと無料で会員限定の記事が毎月10本までお読みいただけます。また、有料の「Members Plus」の方は記事が全て読めるほか、BRIDGE HOT 100などのコンテンツや会員限定のオンラインイベントにご参加いただけます。
無料で登録する