ONE ではアプリでレシートの写真を撮影するだけで、瞬時にアプリ内ウォレットに10円が振り込まれる仕組み。ユーザは好きなタイミングで出金が可能で、出金先は国内ほぼすべての金融機関に対応している。現金化されるレシート枚数の上限は1日10枚までなので、月あたり3,000円程度までレシートの現金化が可能になる。なお、出金時には振込手数料として1回あたり200円の負担が必要。
ONE を考えついた背景について、ワンファイナンシャルの創業者で CEO の山内奏人氏は、次のように語ってくれた。
レシートは、店でそれを手にした消費者にとっては、ただの紙くずかもしれない。事実、財布がかさばるのを嫌って、店頭でレシートを受け取らなかったり、備え付けのゴミ箱に捨てたりする人は少なくない。しかし、それを受け取る人(例えば、広告代理店)によっては、大きな価値を持ったデータになることがある。ワンフィナンシャルが ONE で実現しようとしているのは、まさにテクノロジーを使って、一見不要なデータを本当に必要とする人とマッチングしようというものだ。
J-Startup の話を聞くと、似た活動として韓国の中小ベンチャー企業部(日本の省に相当)が支援する K-Startup やフランスの Business France 傘下の La French Tech などの事例を想起させられる。世界各国で行われるスタートアップ・カンファレンスではここ数年、La French Tech のニワトリのロゴが目につくようになった。J-Startup のプレゼンスが名実ともにどこまで成長するか、今後の動向に注目したいところだ。