アパレル向け生産管理ツール「AYATORI」運営のDeepValley、総額3000万円を資金調達

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ayatori-team

アパレル向けの生産管理ツール「AYATORI」を開発する DeepValley は9月27日、IDATEN Ventures を引受先とした第三者割当増資の実施を発表した。調達金額は総額3000万円で、株式比率や払込日などの詳細は公開されていない。また、あわせて社外取締役に IDATEN Ventures の​足立健太氏が就任したことも公表している。

同社が開発中の「AYATORI」は、繊維・アパレル産業の生産工程における SaaS モデルの情報管理ツール。アパレルブランドの企画開発を事業とする MARK STYLER をはじめ同業界で10年間、新規ブランド企画を担当していた同社代表取締役の深谷玲人氏によれば、1パターンの服を作るまでには数社が介在し、工程が複雑化しているという。

「自社で全ての生産を実施しているブランドはほとんどなく、1型分の洋服を作るためには、製品仕様書とテストの服をOEM会社と約3往復程度やりとりして作っていかなければなりません。このやりとりは主に紙でされていて、ポストイットでのコメントなどで情報共有をしています」(深谷氏)

AYATORI

多い企業では1シーズンで約100パターンが生産されるそうだ。また、商品を制作して販売しなくなるまでに2年から3年かかるため、ファイリングされている製品仕様書を必要に応じて見つけ出す作業が発生している。

これら生産工程で必要な製品仕様書のクラウド化やグループでのコメント共有機能、スケジュール管理機能などを提供し、同サービスでの効率化を目指す。マネタイズはユーザー課金型で一般3000円、管理者は1万円程度での提供を検討中だ。

現場では紙でのやりとりがメインだが、ドキュワークスFireMaker といった汎用性の高いツールを活用していた企業もあるということ。同領域の管理ツールがいままで登場していなかった背景としては「導入コストが高い汎用的なツールしかない」「服とセットでやりとりされるのでデータのやりとりが難しい」といった部分があると深谷氏は話す。

慣れている従業員や企業スキームに対して、導入ハードルが高いのではという点に関しては、下記のように回答してくれた。

「アパレル企業が抱える最も大きな課題が納品遅れです。多くの事業者が関わる生産工程では、ヒューマンエラーがどこかで起きやすく、納品が遅れることは珍しくない現状です。コメントの既読や見える化で得られるメリットは、導入ハードルが高くても企業にとって十分あると考えています」(深谷氏)

今後は調達資金を開発体制の強化に充当し、2019年1月のサービスβ版ローンチを目指す。生産工程の効率化を図り、同社としては今後アパレルのマーケティング事業なども視野にいれている。

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