カスタマーサポート特化のチャットボット「カラクリ」が総額1.6億円の資金調達を実施、現場の人材不足を解決

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同社代表取締役の小田志門氏

AI技術を活用したチャットボットサービスを提供するカラクリは8月7日、総額約1.6億円の第三者割当増資を実施したことを発表した。引受先となったのは、ジャフコとシンガポールに拠点を置くベンチャーキャピタルのBEENEXT.PTE。株式比率や払込日などの情報は非公開だ。

同社はカスタマーサポートの現場を効率化するチャットボット「Karakuri(カラクリ)」を提供している。サイトやサービス上に同サービスを組み込むことで、「パスワードを忘れた」「メールが届かない」といった顧客からの問い合わせにボットが受け答えする。

答えられない質問に関しては、人のカスタマーサポートに繋がるなどのオペレーション面も含めたサービス提供が特徴だ。現在はWOWOWやニッセン、レアジョブなど、BtoCのインターネットサービスを中心に約20社に導入されている。

組織体制は主軸メンバー6名でCTOと技術顧問、大学院生などを含むデータサイエンティスト10名でサービス開発を進めている。

イーガーディアンに14年間務め、コールセンターやカスタマーサポートの現場に携わってきた同社代表取締役の小田志門氏。カスタマーサポートの現場が抱えている課題について以下のように話してくれた。

「コールセンターの運営で一番の課題はオペレーターやスーパーバイザーの採用になってきています。しかし、一方で問い合わせ内容を見てみるとコピペの回答で済むものも多いのが現場です。これらをテクノロジーの力で解決できると思い、サービスを立ち上げました」(小田氏)

さらに同氏は「サブスクリブション型のサービスが増えてきている中、買い切りの商品と違い導入してからのサポートが売上に繋がる」とカスタマーサポートの重要性について話してくれた。

コールセンターでは、電話だと1件の問い合わせに対して600円程度、メールだと200円から400円のコストがかかるという。対して、チャットに切り替えることで、1件20円で対応できるそうだ。初期費用200万円、月額40万円からというマネタイズをとっている。

今回の調達資金はチャットボットで対応できる回答範囲の拡大やカスタマーサクセス、セールス部分の開発に充当する。また、今後1年で組織体制を30名程度まで整え、100社の程度のサービス導入を目指す。

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