
DBS Foundation からの助成金を獲得したアジアのスタートアップ12社のうち、東南アジアの企業が6社を占めた。
2018年「ソーシャルエンタープライズ助成金プログラム」の一環として、DBS Foundation は総額125万シンガポールドル(91万6,000米ドル)の助成金をシンガポール、香港、インド、インドネシア、台湾のソーシャルエンタープライズに配分した。各社は3万シンガポールドル(2万1,000米ドル)~25万シンガポールドル(18万3,000米ドル)を受け取った。
この助成金は、サービスの改善、プロトタイプの導入、既存プロセスの改善、既存事業の拡大で各社が大きな社会的影響をもたらすことができるようにしている。
選定基準としては、社会的ニーズへの対応、ビジネスイノベーションのほか、ビジネスモデルの持続性とスケーラビリティがある。
以下は、選定された東南アジアスタートアップの顔ぶれだ:
Evoware by PT Evogaia Karya Indonesia(インドネシア)

Image credit: PT Evogaia Karya Indonesia
Evoware は、食品、非食品の製品を対象に、生物分解が可能で食べることができ食物繊維を多く含む包装品を製作している。市場に溢れるプラスチック廃棄物の問題を解決することに加えて、パートナーシップを組むことで海藻養殖業者が生計を立てる手助けをしている。
助成金は製品の機能向上に活用される。
GandengTangan by PT. Kreasi Anak Indonesia(インドネシア)

Image credit: PT. Kreasi Anak Indonesia
インドネシアの中小企業と潜在的な投資家をオンラインのプラットフォームでつないでいる。GandengTangan のプラットフォームで資金を調達したいと考える企業は、自社のビジネスに社会的な影響をもたらす要素がなくてはならない。
助成金は、正確なクレジットスコアリングに向けマシンラーニングとデータサイエンスを活用した製品向上のほか、有能な人材の確保に用いられる。
Mycotech by PT Miko Bahtera Nusantara(インドネシア)

Image credit: PT Miko Bahtera Nusantara
農業廃棄物をアップサイクルして、建築資材向けの天然接着剤を作る材料に使うことで農業経営者に副収入をもたらすことを目指している。
DBS Foundation は2016年、パイロット製品プラントのオペレーション化と業務開始に向けた証明の取得で Mycotech にプロトタイプの助成金を与えた。今年は、この助成金により同社の製品ライン能力が向上し、健全な IP マネジメント戦略を策定できるようになるだろう。
PT Sukkha Citta(インドネシア)

Image credit:PT Sukkha Citta
Sukkha Citta はインドネシアの農村部に住む自営の職人に対し訓練、証明、外国市場へのアクセスを提供している。業界の持続性を開拓しつつも搾取的な慣行をなくすことを目標としている。
今回の助成金は、各地域の職人の訓練、地域の村の証明、製品機能の向上に用いられる。
TreeDots(シンガポール)

Image credit: TreeDots
TreeDots は破棄されてしまう可能性があるが問題なくまだ食べられる食品を企業間(B2B)で配送している。食品飲料企業と、買い手のいる可能性のある未販売の在庫品をつなぐプラットフォームを構築することで食品廃棄の削減を目指している。
助成金は、オンラインプラットフォームの技術向上に用いられる。
Yonah(シンガポール)

Image credit: Yonah
Yonah は飛行機を使ってワクチンなど重要な医療関係品を農村地域へ運ぶという課題に取り組んでいる。
助成金は、飛行機の開発とパイロットテストに用いられる。
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