人工肉「Impossible Foods」が3億ドルを調達ーー肉汁滴る植物由来のハンバーガー、ビルゲイツなど多数のセレブたちも支援

by Taishi Masubuchi Taishi Masubuchi on 2019.5.15

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ピックアップExclusive: Impossible Foods raises $300 million with investors eager for bite of meatless burgers

ニュースサマリー:5月13日、動物肉を使わず植物由来の人工肉を開発するバイオテックスタートアップ「Impossible Foods」が3億ドルの資金調達を実施した。Khosla Ventures、Google Ventures、Horizons Ventures、UBS, Viking Global Investors、Temasek Sailing Capital、Philanthropy Projectらが出資している。

また、同ラウンドにはビル・ゲイツ氏が参加しているほか、Jay-ZやWill.i.am、Jaden Smith、Katy Perry、Met Gala、Serena Williams、Kirk Cousins, Paul Georgeなどのセレブリティーも名を連ねている。

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同社は今回のラウンドを含め計7億5000万ドル以上の資金調達に成功しており、バリュエーションは20億ドルに達するとされている。また、同社競合とされるBeyond Meat社は今年5月初旬に上場に成功しており、同社のIPOも近いとされる。

話題のポイント:動物肉を利用しない「人工肉」と聞くと、その味や健康面での影響が気になるところです。

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Impossible Burgerの栄養

Imposible Foodsでは、本物に限りなく近い肉汁を含み、その味も私たちがイメージする動物肉のハンバーガーと差異がほぼないとされています。

同社は今年1月にラスベガスにて開催された「Consumer Electronics Show(CES)」で、新作ハンバーガー「Impossible Burger 2.0」を発表しました。同ハンバーグでは前作と比べて鉄分・タンパク質含有量の増加に成功し、なんと同量のひき肉と同じだけの成分を含ませることに成功しています。

Impossible Burger 2.0はグルテン、抗生物質、ホルモンを全く含まず精製しており、肉本来の味を保障しつつ完全な植物由来の食品を作り上げています。また、ユダヤ教徒用のコーシャ認証、イスラム教徒用のハラール認証もされていることも特徴の一つと言えるでしょう。

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今年4月には、Burger Kingが同社の「肉」を用いた新製品「Impossible Whopper」を発表し、全米店舗での購入が可能となるなど、製品の広がりとともに、認知度の拡大が続いています。さて、今年1月発表のCB Insightsによるレポート「Our Meatless Future」によれば、現段階で食肉製品の市場規模は900億ドルにまで拡大しているそうです。

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Our Meatless Future

加えて、国際連合が2017年に発表した統計によれば世界人口は2100年までに現時点の約2倍に当たる11億2000万人に達するという予測もあります。これは単純に考えれば、食肉製品の市場規模並びに市場からの需要は今後も増加傾向になるということです。

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Credit: United Nations, Department of Economic and Social Affairs

とはいえ、動物の絶対数やそもそもの環境変化に伴う影響を考えると、根本的な食糧供給量の増加を目指さなければなりません。そこで登場したのが、今回のImpossible Foods社のような食物由来の加工肉製品市場です。

もちろんまだ、世界的に受け入れられている概念ではないかもしれません。ただ、今後の人口増加や食料供給率の課題点を考えると必然的に市場をリードしていく存在へと変化していきそうです。とにもかくにも、まずは実際に食べてみるところから始めてみたいと思います。

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