アナログ選挙をブロックチェーンで改革せよーースマホ投票アプリ「Voatz」が700万ドルを調達

by souta watanabe souta watanabe on 2019.6.25

2019-06-11 22.26.00
credit : voatz

ピックアップVoatz has raised $7 million in Series A funding for its mobile voting technology

ニュースサマリー:モバイル投票アプリを開発する「Voatz」は6月6日、シリーズAラウンドにて、Medici Ventures、Techstars、Urban Innovation Fundなど複数投資家から700万ドルを調達した。今回の調達によって同社の合計調達額は930万ドルに及んだ。

2015年に創業された同社は地方政府や州に対し、モバイル投票アプリやそれに付随する選挙マネジメントサービス、サイバーセキュリティサービスなど、選挙に簡易性・安全性をもたらす技術を提供する。また、Voatzにはブロックチェーン技術が用いられている。

これまで、8万票への投票管理と30の選挙が同サービス上で実行されている。具体的には、米国の二大政党である民主党と共和党、教会、組合、大学、市、州などと共に安全かつ簡単な選挙の実施を行なった経験がある。

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credit : voatz

話題のポイント:選挙には、安全性や透明性、そして簡易性などの要素が欠かせません。サイバー・セキュリティが犯されていれば選挙は破綻してしまい、政府は信用を失ってしまいます。また投票の簡単さは投票率や意思決定の精錬度に大きく影響します。日本でも投票率の低さは社会問題になっていますよね。

そのため、Voatzのようにスマホでセキュリティの高い、簡単に投票できるアプリケーションは大きな重要性を持っています。選挙を実施する政治団体としても、Voatzの導入は信頼を作る上で欠かせません。3段階・生体データをベースにした認証機能によってアイデンティティ管理を行なっているため、なりすましなどの不正行為を排除することができます。米国の18〜64歳の人々のスマホ保有率は最低でも70%を超えているため、その利便性は投票率を大きく引き上げることができます。オフライン投票に行きたがらない若者でも、国外の基地に駐屯する軍人でも、簡単に投票を行うことができます。

さらにVoatzのシステムはオンライン投票という、単純なペーパーレス化を目的としているモデルではなく、投票者の匿名化や投票データのブロックチェーンへの保存などの技術も導入しています。既存のモデルと比較すると、プライバシー保護の観点で圧倒的に優位性を持っていると言えるでしょう。

Techcrunchによる同社の次のステップに関する質問に対し、同社CEOのSawhney氏は次の実証実験は夏過ぎになるとの回答を残しています。政治・選挙というのは過去何十年と、テクノロジーが影響力を発揮しづらかったレガシーな分野ですが、スマホやブロックチェーンなど、新しい技術を駆使することで、少しづつ新しい枠組みを生み出していける領域なのかもしれません。

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