自動運転配送ロボット開発の中国Neolix(新石器)、シリーズA+ラウンドで2億人民元(約31.4億円)を調達——新型コロナで無人配送需要が急増

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北京市順義区にある Meituan(美団)のピックアップステーション外に駐車中の配送ロボット
Image credit: TechNode

無人配送スタートアップの Neolix(新石器)は、自動運転車の大量生産を目的として、シリーズ A+ ラウンドで2億人民元(約31.4億円)を調達したと発表した。

重要視すべき理由:新型コロナウイルス流行後、中国は配送ロボットの制限を緩和し、最悪の事態に置かれた地域の一部で自動運転による配送の需要が急増した。

  • 新型コロナウイルスは、北京(中央政府)が新型コロナウイルスの蔓延を抑制するために「非接触配送」を推進したため、これらの会社には自分たちの技術を腕試しする前例のない機会を提供した。
  • Neolix は昨年、レベル4自動運転の配送ロボットの量産を開始し、Huawei(華為)、JD.com(京東)、Alibaba(阿里巴巴)などの企業を顧客に迎えた。

詳細情報:2月に終了し、今週発表した Neolix の最新の資金調達は、既存投資家である電気自動車メーカー Leading Ideal(理想汽車)がリードインベスターを務めた。同社は現在、Neolix CEO の Yu Enyuan(余恩源)氏に次いて、2番目に持分を多く持つ株主だ。

  • 一方、 Addor Capital(毅達資本)や、過去に投資参加した Glory Ventures(耀途資本)と Yunqi Partners(雲啓資本)も本ラウンドに参加した。
  • 同社はこの資金を使って、配送ロボットの生産と運用を強化する予定だ。今回の新ラウンド実施は、Neolix が1億人民元(約15.7億円)を調達したシリーズ A ラウンドから1年を経過していない。
  • 同社は声明の中で、2020年に新たな投資を完了する予定であると述べた。
    ブルームバーグによれば、Neolix は中国東部の常州市に生産施設を持ち、今後4年間で年間10万台の販売を目指している。
  • 同社の主な焦点は、地方政府との強力による食品配達、モバイル小売、セキュリティ対策だ。
  • 同社によると、Neolix は創業から2年で、225台の配送ロボットを生産したという。

背景:新型コロナウイルスは配信ロボットに脚光を浴びせているが、このテクノロジーは依然として技術的および規制上のハードルに直面している。

  • 中国政府は、ライフスタイルサービスプラットフォーム「Meituan(美団)」と EC 大手の JD.com(京東)が自動運転による配送サービスを実施することを許可しているが、多くの企業は依然として、ジオフェンスで区切られた区域内での運用しか許可されていない。
  • クルマや歩行者の予測不可能な動きは、特に混雑した小さな道路では、幅広い採用に大きな課題をもたらす。
  • それにもかかわらず、Alibaba(阿里巴巴)創設者の Jack Ma(馬雲)氏は、10年以内に中国で毎日無人車両が10億件以上の荷物を配達できるようになると予測している。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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