IBMとブロックチェーンの今:ブロックチェーン導入の課題(2/5)

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Image Credit :Hyperledger

HyperledgerとIBM

(前回からのつづき)ブロックチェーンは分散システムを活用し、システム内におけるトランザクションの透明性を高めることが可能だ。加えて、個々の商品の識別をすることも可能なため、商品の偽造などの不正行為などを把握することができる。IBMのブロックチェーンに対する取り組みはHyperledgerがが挙げられるだろう。これは、Linux Foundationのオープンソースであり、エンタープライズ向けブロックチェーンの代表格として挙げられる。2016年に設立された同財団は、30の設立メンバーで構成され、IBMも含まれている。

Rennie氏は「私たちは早い段階から企業ニーズに応じたブロックチェーンにフォーカスし、Hyperledgerに貢献することに力を注いできました」と述べる。

同社によれば、ブロックチェーン導入の課題の一つはブロックチェーンと暗号資産が同義語のように扱われていたことにあるという。Hyperledgerでは、ブロックチェーンを利用してP2Pのプラットフォームを作成したうえで、金融や製造、IoTや保険などの多種多様な業界へ利用できることが導入のメリットだ。同氏は業界横断的な標準を定めたことが、ブロックチェーンという新しい方法でデータの共有を促進することに役立ったと述べる。

12月上旬に発表された最新のHyperledger年次報告書によれば、同技術を利用した企業・組織のプロジェクトは67社に上っているとする。また、IBMは3,631件のコミット量で最大の貢献者となり、2位とは3倍近い差をつけている。

(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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