国際物流デジタルプラットフォーム「Giho」運営、プレシリーズAで9,500万円を調達

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Willbox の皆さんと、今回ラウンドに参加した投資家の皆さん
Image credit: Willbox

国際物流デジタルプラットフォーム「Giho」を開発・運営する Willbox は17日、プレシリーズ A ラウンドで9,500万円を調達したことを明らかにした。このラウンドのリードインベスターは丸紅ベンチャーズで、ANOBAKA、SMBC ベンチャーキャピタル、三菱 UFJ キャピタル、LAUNCHPAD FUND(Headline Asia が運営)、個人投資家の守屋実氏が参加した。ANOBAKA(当時 KVP)は、Willbox のシードラウンドに続くフォローオン。

Willbox は2019年、ディップやマイナビ出身の神一誠氏により設立。神氏の実家は、川崎に本社を置く重量・精密機械の大型梱包や物流などを取り扱う「幸栄」という会社を半世紀にわたり経営している。工作機械や精密機械など大型貨物の国際物流では、コンテナに入れる前に木箱による梱包が必要で、この木箱は貨物の形状や大きさに合わせて、必要の都度、専門の職人が製作している。小型貨物と異なり、大型貨物の国際物流で即座に輸送費を見積もったり、輸送業者を決定したりできないのはそんな理由からだ。

国際大型貨物の梱包作業
Image credit: Koei

梱包会社では、木箱は基本的に毎回設計・製作している。この木箱の仕様は JIS(日本工業規格)で決まってはいるが、100% JIS に準拠すると高価になるため、物品の周りの〝あそび〟をどうするか、どの材木を選ぶか、その辺りが職人の腕の見せ所ということになる。

物流では、時間と費用と安全が大事だ。だが、物流(梱包)事業者は、業務の半分以上の時間を見積の作成に費やしていて、そのうち8割を失注している。そこには情報の非対称性があって、荷主は事業者から見積が出てくるまで金額の見当がつかない。しかし、Giho では物流事業者から集めた情報を元に、概ね10秒くらいで見積価格を取得できるようにしている。(神氏)

「Giho」が提供する機能
Image credit: Willbox

Willbox がターゲットとするのは、主に輸出を対象とした FCL(Full Container Load、海上コンテナ輸送)の領域だ。Giho には物流事業者120社が登録されていて、そのうち、約2割が幸栄と同じ梱包会社、残りは、フォワーダー(乙仲)、海運事業者、港までの陸送事業者などで構成される。比較的保守的な業界ではあるが、Willbox が打診したところ、声をかけた物流事業者のうち95%以上が Giho に参加してくれたという。業界における家業の存在が強みとなったのは、2年前に取り上げた Azoop を彷彿させる。

Willbox は2019年、横浜市が展開するスタートアップアクセラレータ「YOXO(ヨクゾ)」の第一期に採択されている。今回調達した資金は、更なるシステム改善や新機能開発のほか、サポート体制の強化やそのための人材採用などに利用する予定だ。Giho が主戦場とする領域とは少し異なるが、国際物流の分野では、日本のデジタルフォワーダー ShippioZenport 、海外では Flexport(デジタル版フォワーダー)、GizTixShipwise(物流会社やフォワーダーのマッチングプラットフォーム)などが存在する。

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