〝Data Collect as a Service〟開発のHogetic Lab、mintらから5,000万円をシード調達

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左から:mint 白川智樹氏、Hogetic Lab 代表取締役 CEO 大竹諒氏、Hogetic Lab 取締役 COO 白石裕人氏
Image credit: Hogetic Lab

企業データやオープンデータの収集と統合に特化した Data Collect as a Service(DCaas)プラットフォーム「Collectro」を開発・提供する Hogetic Lab は23日、シードラウンドは5,000万円を調達したことを明らかにした。このラウンドに参加したのは先月誕生した VC の mint。mint としての初めての出資となる。なお、調達金額には、日本政策金融公庫からのデットファイナンスが含まれる。

Hogetic Lab は、2020年4月に設立されたデータサイエンススタートアップ。メンバーは、ディー・エヌ・エーやメルカリ出身者らを中心に、データサイエンティスト、データエンジニア、ビジネスデベロッパなど外部委託も含め35名ほどで構成されている。データサイエンティストのみならず、データエンジニアやビジネスデベロッパも多数在籍することが強みだ。

企業においては、これまでにもマーケティング、採用、営業などさまざまな活動がなされてきた。これをデータとして集め結合・分析することができれば、より有機的でデータドリブンな企業経営が可能になるだろう。

しかし、データを抽出・収集するには、そのためのエンジニアリング工数が発生する。ビジネスサイドが「このデータが欲しい」と思うニーズと、それを抽出するエンジニアリング工数が合わなかったり、場合によっては、そのスキルセットを持ったエンジニアが社内にいなかったりする場合もあるだろう。

Image credit: Hogetic Lab

この問題を柔軟な仕組みで解決しようとするのが Hogetic Lab が開発する Collectro だ。Collectro は、AWS(Amazon Web Services)や GCP(Google Cloud Platform)といったパブリッククラウド上に構築されるデータ収集環境で、顧客毎に一つずつインスタンスが構築されるため、厳密な意味では SaaS ではない(したがって、Hogetic Lab では DCaaS と呼んでいる)。

しかし、インターネット経由で収集してきたデータをそのまま載せられることや、高品質な分析基盤を高速で構築できること、さらには、全データを収集をするのではなく、分析に必要なデータのみを収集するためコストが割安になる。

現在α版を運用・提供中だが、コンテンツマッチングや IP マーケティング支援をしている上場企業と協業していて、これまでに5営業日かかっていたデータの収集・抽出作業が半日ほどで終わるようになった事例もあるという。近日中にはβ版が公開される見込みだ。

Hogetic Lab では Collectro から着手し、今後、収集データを価値に変えられるフルカスタマイズ AI サービス「Factolithm」、データリテラシーを伴った人材育成サービス「Bizschola」なども提供予定。データを収集するだけでなく、その利活用の自動化、利活用できる人材の育成などを一気通貫で提供し、企業のデータドリブン経営を支援する計画だ。

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