ファイナンス・プロデュースは、ドリームインキュベータ時代から NEXT ユニコーン経営者のコミュニティ、具体的にはシリーズ B ラウンド以降の創業者や CFO の集まりを形成しており、これをは新会社においても存続させる方針。このコミュニティには、元ゴールドマン・サックス証券のパートナーで弁護士の小高功嗣氏、現ミラティブ CFO・元 Gunosy CFO の伊藤光茂氏、frree CEO の佐々木大輔氏、Smartround CEO の砂川大氏、ブイキューブ CEO の間下直晃氏、StartPoint 代表取締役の小原聖誉氏、コネクティ代表取締役の服部恭之氏らが名を連ねる。
ファイナンス・プロデュースでは、スタートアップの M&A、スタートアップの CFO に特化した SaaS、メディア、データベースサービスなどの運用も検討しており、スタートアップ M&A の業務の一部を自然言語 AI を使ってデジタル化するプロダクトの公開に向けても準備している。同社ではドリームインキュベータ時代から数えて、すでに600億円超に相当する事業価値創出に貢献してきたとしており、今後当面の目標として、ユニコーン10社分に相当する合計1兆円を超える案件に関与することを目指すとしている。
東京の城南・城西エリアから横浜に連なる地域を事業エリアとする東急は、これまでも地元住民らと連携した街づくりに傾倒してきました。それらは現在、CaaS(City as a Service)構想に代表されるデジタルとリアルを融合させた街づくりへと進化し、東急のグループ会社のみならず、スタートアップを巻き込んだ活動へとつながっています。日本の中でも最も住民人口が多いエリアを変化させていくことは、日本の将来像を想起させる〝大きな社会実験〟とも言えます。
鉄道会社各社は創業当初から、地方自治体や地域住民らと深く連携して街づくりに関与してきました。東急にとって、渋沢栄一氏が創業した田園都市株式会社が東急のルーツの一つであり、鉄道事業よりも先に街づくり事業が存在したことは興味深い事実です、田園調布や田園都市など、世界的にも評価の高い街づくりに東急が傾倒してきたのは、そんな渋沢氏や創業者の五島慶太氏の遺志が深く DNA として刻まれているからなのでしょう。
common は、駅を基点とした特定の地域内の人たち同士のコミュニケーションを支援します。今年3月にリリースしたばかりですが、当初は地域の人同士で話題交換ができるよう、「投稿」と「質問」という2つの機能を提供します。〝デジタル化された街の掲示板〟と捉えていただければわかりやすいです。住民や事業者の方々が街のことに直接関われるようにすることを目標にしています。(東急 小林さん)
小林氏によれば、東急は CaaS に関わるデジタル人材のチームの内製化を目標に掲げています。このことは契約前段階でフラーにも伝えられていて、今回のプロジェクトでは、フラーは東急から受託開発する立場ではなく準委任契約とすることで、フラーの開発チームが東急の内製組織同様にワークできるようにしました。一般的な IT 企業では考えにくいことですが、フラーの開発陣が持つスキルやノウハウは次第に東急社員にトランスファーされ、東急はアプリの開発などを通じて、組織としてデジタルトランスフォーメーション(DX)を目指すことができます。
従来の受発注関係でなく、IT ベンチャーが大企業の人材の一部機能を担う存在となって、中から組織を DX していくやり方は、提供するサービスに加えて自らも変革を加速できるという点において、一石二鳥と言えるでしょう。アプリ common もまた、開発・リリースして終わりではなく、東急とフラーの混成デジタルチームの成長に応じてアップデートされていくので、ユーザもその変化を楽しみにすることができます。
本稿は独立系ベンチャーキャピタル、STRIVEのパートナー四方智之氏によるもの。原文はこちらから、また、その他の記事はこちらから読める。Twitterアカウントは@tomo4kata。 Community / kəmjúːnəti [名] The condition of sharing or having certain attitudes and interests in common (共…
Community / kəmjúːnəti [名]
The condition of sharing or having certain attitudes and interests in common (共通した考え方や利害を持っている/共有している状態)
— Oxford dictionary
“It doesn’t matter how excellent the community tool is, if the person running the community doesn’t make it feel like a community, it won’t work. Throwing people into a Slack group chat isn’t building a community.”
「ツールがどんなに優れていても、運営側がユーザーに対してコミュニティであることを感じさせなければうまくいきません。例えば、Slackのグループチャットに人を放り込むだけでは、コミュニティの構築にはならない。」
Sarah Wood, Head of Growth & Community Upstream