DAO向けコミュニティ管理プラットフォーム「Common」運営、2,000万米ドルを調達

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Commonwealth Labs CEO Dillon Chen 氏
(Chen 氏の Medium から)

分散型自律組織(DAO)のための機能横断的なガバナンスとコミュニティの管理プラットフォーム「Common」は24日、新たなラウンドで2,000万米ドルを調達したと発表した。Common の正式名称は Commonwealth で、オンチェーンコミュニティを作成、管理、統治するための包括的なプラットフォームをユーザに提供する。これらのコミュニティのメンバーは、議論、投票、資金調達の意思決定を共同で行うために必要なツールにアクセスすることができる。

中央集権的なリーダーシップや管理チームを持たないインターネットネイティブなコミュニティを効果的に管理することは、技術分野においてますますニーズが高まっている。そこで Commonwealth Labs は、法人組織の業務をリードするオーソドックスな手続きを分散化するだけでなく、信頼性と透明性を保証するコミュニティ管理プラットフォームへの需要に応えるため、Commonwealth を設立した。創業者らはブロックチェーン技術を使い、誰もがコミュニティを作り、その統治方法を統合し、成長について批判的な議論を行い、クラウドファンディングのキャンペーンまで行えるデジタルエコシステムを構築したのだ。

Common の創業者兼 CEO Dillon Chen 氏は、仮想通貨空間が複数のブロックチェーンに分かれているため、トークン保有者にとってガバナンスの議論を追跡することが新たな問題になっていることを明らかにした。この問題を抑制するために設計された、クロスネットワークガバナンスプラットフォームを作成する必要性を強調する中で、彼は Common がすでにこの必要性を満たしていると述べた。

Chen 氏はプレスリリースの中で次のように述べている。

現時点では非常に多くの提案が行われているため、1つのクロスネットワークガバナンスダッシュボードを持つことが極めて重要だ。私たちは、トークンコミュニティにとってこのペインポイントを軽減し、シームレスな方法で一緒に議論し、投票し、プロジェクトに資金を提供できる一つの場所になるよう取り組んでいる。

DAO とトークンコミュニティの管理

DAO の黎明期から、従来の組織構造は大きなディスラプションを経験してきた。2019年に注目すべき新興技術に関する Gartner のレポートでは、デジタルエコシステムにおける DAO の台頭が予測されている。このレポートによると、DAO は人間から独立して機能し、スマートコントラクトに完全に依存するようになるとのことだ。

2021年まで話を進めると、DecryptEthereal Summit で、DAO が運用する資金が10億米ドルを超えたことを明らかにし、この上昇は、DeFi(分散型金融)と NFT(非代替トークン)の人気の高まりと、ワイオミング州などでの DAO の合法化に起因するとしている。これは、構造的な障壁を取り除き、人々、資本、文化を結びつけることで、コーポレートガバナンスに革命を起こすという新たなトレンドを示唆している。Foundation Labs によると、DAO が約束する透明性、効率性、自律性は、さまざまな規模のプロジェクトや資産を管理するための最良の選択肢となっている。

DAO の主要な提供物の1つは、コミュニティの中心メンバーのための透明で分散化された投票システムである。しかし、これは DAO トークンなしでは不可能である。Gartner は、これらの(プロジェクトに内在する)トークンを所有することで、ユーザはプロジェクトの株主として議決権行使の決定に参加することができると述べている

Chen 氏は、VentureBeat のインタビューに次のように答えた。

Common のようなガバナンスプラットフォームでは、Uniswap、Aave、Dash、Curve DAO などのさまざまな DAO トークンがプロトコルの制御に使われているが、今回の新しい資金調達はそれを変えるためのものだ。

今後の計画と新トークンについて

Common は今回の追加資金を活用して、プラットフォームのエンドツーエンドの機能を拡張し、分散化計画を実行する計画だ。今後数ヶ月のうちに、同社のトークン「$CMN」のローンチにより、分散化計画は軌道に乗るだろう。このガバナンストークンにより、プロジェクトの関係者はプロトコルの制御、関連する会話の推進、資金調達の決定、プラットフォームの効果的なモデレーションを行うことができるようになる予定だ。ローンチ後、このトークンは Common DAO と Common プラットフォームのガバナンスを引き継ぐと予想される。

エンドツーエンドの機能を具体化するにあたり、同社は、DAO の作成とガバナンスコントラクトの活用に関心のあるユーザが、シームレスでコーディング不要の体験を実現するために、プラットフォームを開発する予定だ。また、これらのユーザは、ブロックチェーンのデジタル通貨にネイティブなフォーラムにアクセスすることができる。これにより、同じ考えを持つネットワークと関わり、新しいアイデアについて検討することができる。

また、Commonは6月1日に最適化されたクラウドファンディング機能を開始する予定だ。このツールは、ユーザが Common プラットフォーム上でクラウドファンディングを立ち上げ、参加するのを支援するために設計されたものだ。ユーザが従来のクラウドファンディングよりも多くの資金調達に成功することを保証するために、Common は支配的保証契約(dominant assurance contracts)を活用している。

この契約により、ユーザはクラウドファンディングのキャンペーンに目標達成を願い、$CMN を誓約することができる。しかし、もし目標額に達しなかった場合、Common の誓約した $CMN は、元の寄付金と一緒に支援者に分配される。Common は、このアップグレードによって、ガバナンスの分散化を発表した最初の仮想通貨クラウドファンディングプラットフォームになると主張している。

このプラットフォームはまた、完全なスナップショットの統合をサポートし、オンチェーンとオフチェーンの両方のガバナンスを展開することができる。また、Common のアップグレード計画には、DAO ツールの完全なコンポーザビリティを可能にするアプリケーションストアが含まれている。

資金調達の詳細

今回の資金調達は、2021年5月に Dragon Capital と ParaFi Capital、さらに Balaji Srinivasan 氏、Framework Ventures、IDEO、Hashed、Nascent がリードした Common にとって最新の320万米ドル調達ラウンドに続くものだ。

Common は2018年に Dillon Chen 氏、Drew Stone 氏、Raymond Zhong 氏によって共同設立された。同社は、そのプラットフォームが現在、500のアクティブなコミュニティに参加している6万人以上のアクティブユーザを擁し、その中には BitDAO、dYdX、NEAR、Polygon、Juno、Redacted Cartel、Axie Infinity、PhantomDAO、Solana などの仮想通貨プロジェクトが含まれるとしている。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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