「CyberAgent Pitching Arena」に東南アジアの有望スタートアップ9社が結集、日本などから投資家120人が参加

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CyberAgent Pitching Arena 2022 Summer に登壇したスタートアップの皆さん

サイバーエージェント・キャピタルは25日、東南アジアのスタートアップと日本などの投資家が参加するピッチイベント「CyberAgent Pitching Arena」の2022年夏版を開催した。コロナ禍の移動制限の影響から、今回のイベントはオンラインで行われ、東南アジアから9社が登壇し、日本などからの投資家約120人が参加した。

サイバーエージェント・キャピタルではかねてから国内スタートアップや投資家を対象に「Monthly Pitch」を開催しているが、その国際展開として、2019年にジャカルタで海外版「Monthly Pitch」を開催。以降、2021年1月に開催した第2回目となる東南アジア版「Monthly Pitch Asia」に続き、2021年9月に開催された第3回から「CyberAgent Pitching Arena」として運営している。

イベントでは、サイバーエージェント・キャピタルの取締役で中国法人代表を務める北川伸明氏による開会の辞に続き、インドネシア、ベトナム、タイからのスタートアップ9社がオンラインでピッチを披露。続いて、投資家から寄せられた質問に対して回答する Q&A セッションが展開された。投資に関心を持った投資家は今後、各スタートアップの代表らにコンタクトすることになる。

登壇した9社については、BRIDGE 上で既報の通りだ。ここに記事の一覧を再掲しておく。

イベントに参加した投資家の一人から話を聞くことができた。グローバル・ブレインのインベストメントグループのパートナーで、東南アジア(インドネシア)駐在の池田翔氏は次のようにコメントしている。

国内の Monthly Pitch で培われたノウハウが如何なく発揮されており、東南アジアではなかなか出会えないハイレベルなピッチイベントでした。東南アジアのスタートアップエコシステムの活性化初期から現地に根を張る CAC さんならではで、とても素晴らしいと思います。

また、弊社は2019年の本イベントで出会ったスタートアップのうちの一社に、つい最近出資をさせていただきました。貴重な機会をいただけたこと、大変感謝しております。

昨今の金融情勢の悪化は東南アジアにも影響を強めていくかと思われますが、人口増に伴う経済成長や急速なデジタル化を背景に、今後もスタートアップの躍進は続いていくものと確信しています。同地スタートアップエコシステムの成長に向けて、引き続き、連携&切磋琢磨させていただければと思います。

今回の CyberAgent Pitching Arena は、日本をはじめ、世界中にいるサイバーエージェント・キャピタルのスタッフらの尽力により開催に漕ぎ着けた。全体の進行を統括した、サイバーエージェント・キャピタルのインドネシアオフィス取締役を務める Kevin Wijaya 氏は次のようにコメントしている。

今年の Pitching Arena は、昨年よりも多様なスタートアップがピッチを行い、ユニークさも増していたと思います。D2C ファッションのような消費者セグメントから、重機のレンタルプラットフォームを提供する B2B 指向のスタートアップまで、多岐にわたりました。残念ながら Zoom での開催となりましたが、投資家ネットワークからのポジティブな反応を見ることができました。今年冬に開催される CyberAgent Pitching Arena は、可能であれば、オフラインで開催できるよう期待しています。

Monthly Pitch Asia の時代から数えて、Cyberagent Pitching Arena(海外版)に参加したスタートアップは通算で29チーム、参加スタートアップの調達額総額は290万米ドルに達した(前回開催参加チームまでの集計)。なかでも2021年1月のイベント(当時は Monthly Pitch Asia)に登壇したインドネシアのバイク e コマース「Moladin」は今月上旬、シリーズ B ラウンドで9,500万米ドルを調達したことが明らかになっている。

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