ChomCHOB:タイ随一、会員数200万人を誇るポイント交換プラットフォーム【CyberAgent Pitching Arena登壇社紹介】

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本稿では、5月25日にサイバーエージェント・キャピタルがオンライン開催する「CyberAgent Pitching Arena」の登壇スタートアップ10社9社を順にご紹介します。

サイバーエージェント・キャピタルは世界各国に持つグローバル拠点ネットワークを活かし、東南アジアのスタートアップと国内外の有力ベンチャーキャピタル、エンジェル投資家を繋ぐことを目的として、CyberAgent Pitching Arena を半年に一度開催しています。

2019年にジャカルタで開催した海外版「Monthly Pitch」、2021年1月に開催した第2回目となる東南アジア版「Monthly Pitch Asia」に続き、2021年9月に開催された第3回から「CyberAgent Pitching Arena」になりました。

  • 日時:2021年5⽉25⽇(水)15:00~17:00 (オープニング・10社のピッチ)
  • 場所:オンライン(ZOOM)
  • 言語:日本語・英語
  • 観覧方法:審査制(観覧応募フォームよりお申し込み)
  • 観覧応募締め切り:5月24日(火)18時

ChomCHOB

Image credit: ChomCHOB

2015年に設立された ChomCHOB は、クレジットカードや会員カードのポイントを合算し、「ChomCHOB ポイント」として収集できるモバイルアプリを提供している。貯めたポイントは参加企業が提供する商品やサービスに交換することができる。

タイでクレジットカードを持っているのは、労働人口3,800万人の15%に相当する600万人ほど。しかし、実際にはカードは2,000枚ほど発行されているので、1人当たり平均3枚のカードを持っていることになる。貯められたポイントの合計額は全体で300億バーツ(1,100億円)と巨大市場だ。カードのポイントはそれぞれバラバラに貯まってしまうので、それらを統合して使えるようにと考えられたのが ChomCHOB だ。

ユーザの年齢層は25〜45歳で、多くはバンコクと地方都市に居住している。つまり、彼らの多くはテクノロジーに明るく、日常的にスマートフォン使いこなす人々だ。2020年には新型コロナウイルスの感染拡大がきっかけとなり、オンラインで商品を購入する人が増えたことから、ChomCHOB が扱った取引量は従来の3〜5倍に増え、2020年上半期にはブレイクイーブン(損益分岐点)に達した。

すでにオンライン・オフライン、200以上の主要ブランドと提携していて、水道や電気料金はもとより、「True Wallet」などとも連携。今後は、Binance スマートチェーンを通じて、20以上の仮想通貨とも交換できるようにする予定で、これまでは Turn Point into Shopping としていたタグラインを Turn Digital Assets into Reality に改め、デジタル資産からもリアルの物品が購入できることを訴求する計画だ。

同社は、デジタル経済で増加する人口に対応するため、ChomCHOB を ASEAN 全域に拡大する計画で、2025年までにこの地域で首位のポイント交換プラットフォームとなることを目指している。

ChomCHOB は2020年、シリーズ A ラウンドで5,000万バーツ(約1.9億円)以上を調達した。このラウンドは、タイのベンチャーキャピタル Invent がリードし、500 TukTuks や分散型マルチチェーン投資プラットフォーム Six Networks が参加した。また今月、シリーズ B ラウンドで、タイの投資型クラウドファンディングサイト「Sinwattana Crowdfunding Equity」で資金調達することを明らかにした。

2016年に Krungsri(アユタヤ銀行)のインキュベーションプログラム「Krungsri RISE」、2017年に DEPA(タイ・デジタル経済促進庁)、2018年に Digital Ventures のアクセラレータ第1期、に採択された。

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