Dagangan:インドネシアの郊外や農村部にグループ購入ECを展開【CyberAgent Pitching Arena登壇社紹介】

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本稿では、5月25日にサイバーエージェント・キャピタルがオンライン開催する「CyberAgent Pitching Arena」の登壇スタートアップ10社9社を順にご紹介します。

サイバーエージェント・キャピタルは世界各国に持つグローバル拠点ネットワークを活かし、東南アジアのスタートアップと国内外の有力ベンチャーキャピタル、エンジェル投資家を繋ぐことを目的として、CyberAgent Pitching Arena を半年に一度開催しています。

2019年にジャカルタで開催した海外版「Monthly Pitch」、2021年1月に開催した第2回目となる東南アジア版「Monthly Pitch Asia」に続き、2021年9月に開催された第3回から「CyberAgent Pitching Arena」になりました。

  • 日時:2021年5⽉25⽇(水)15:00~17:00 (オープニング・10社のピッチ)
  • 場所:オンライン(ZOOM)
  • 言語:日本語・英語
  • 観覧方法:審査制(観覧応募フォームよりお申し込み)
  • 観覧応募締め切り:5月24日(火)18時

Dagangan

Image credit: Dagangan

<事業内容>

Dagangan は、インドネシアを拠点とする農村地域向けのソーシャルコマースプラットフォームだ(法人はシンガポール登記)。インドネシア人口約2.7億人のうち、約8割は交通の不便な農村地域や離島などに住んでいる。同社は市場やスーパーなどへのアクセスが不便な消費者に対し、ソーシャルコマースで日用品を安価に供給するプラットフォームを展開している。

人口の多い第1級、第2級都市に比べて、第3級都市や第4級の農村地域(インドネシア国家計画庁=DEPERNAS によれば、人口30万人未満の都市や農村を第3級、第4級の地域としている)では、日用品を手に入れるのに時間や労力が最大35%余分に必要になる。一方、これらの地域では今後数年間で、インドネシア経済を牽引するほどの大きな発展が期待されている。

郊外や農村地域で生じる日用品が入手しづらい問題は、非効率なサプライチェーンと貧弱な物流ネットワークによってさらに悪化している。Dagangan では、テクノロジーを駆使したコミュニティベースのハブを構築・拡大することで地方の経済成長を促進、サプライチェーンを効率化し、十分なサービスを受けられていない人々に日用品を供給することを目指している。

Dagangan のユーザ(エージェントと呼ばれる農村地域の既存零細小売店及び一般消費者)は、専用の Android アプリを使って必要な日用品を注文する。ユーザは住んでいる地域の他の購入者と共同購入することができ、エージェントがエンドツーエンドでユーザ体験を支援する。この戦略により、一般的なサプライチェーンサプライヤーと比べ、コストを95%削減できる。メーカーや農家と連携した食料品や農産物の直販も開始した。

現在、Dagangan は8つの第3級都市、8,000の第4級村でサービスを展開している。取扱商品数は3,000SKUを超えており(3,000SKU とは、日本の平均的なコンビニエンスストアの取扱商品数に匹敵する量)、年間物流総額6,000万米ドルを超える。昨年9月にシリー ズ A ラウンドで1,150万米ドルを調達しており、インドネシアの島々への事業拡大を図る計画だ。

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