サブスクの先駆け米MoviePass、2019年にシャットダウンした映画見放題サービスを来週復活へ

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Image credit: MoviePass

<ピックアップ> MoviePass Is Relaunching in September After Failing in 2019

定額制映画チケットサービスの MoviePass は、2017年にローンチし、加入者に月額9.99米ドルで映画の見放題を提供していた。MoviePass はユーザにデビットカードを提供、低料金ながら映画館に対しては正規料金を支払っていたため、ユーザが2万人から300万人にまで増えたことで負債が激増、この取り組みは結局数ヶ月で壊滅的な失敗をした。

MoviePass は映画館との取引や顧客データからの収入を当てにしていたが、2018年半ばには資金不足に陥り、映画へのアクセス制限、値上げ、一時的な閉鎖という手段に出ざるを得なくなった。数カ月にわたる方針転換の末、MoviePass は2019年9月にサービスを停止したが、今回サービスが復活することになったようだ。

MovisPass は9月5日前後に新サービスを開始する予定だ。先頃オープンした β サービスのウェイティングリストは現在は閉鎖されている。今回のサービスでは、10米ドル、20米ドル、30米ドルの3段階の料金体系が採用される。各レベルには、毎月映画鑑賞に使える一定量のクレジットが与えられる。Business Insider の報道によれば、新サービスのデビットカードの色は赤から黒になる。

MoviePass によると、サービス開始は段階的に実施され、ウェイティングリスト登録者は、サービスに参加時にアカウントに無料のボーナス・クレジットを受け取ることができる。

MoviePass が今回、どのように生き残るのか、また、他の映画館ではまだ提供されていないサービスを提供できるのかは不明だ。これまでに、Alamo Drafthouse、Cinemark、Showcase、Showplace ICON、Regal、AMC といった映画館会社はすべて、定額制の映画パスを提供している。

2011年に MovisPass を共同設立し、2017年に Helios & Matheson に買収されて同社を去った CEO の Stacy Spikes 氏は昨年、Movie Pass を買い戻した。Spikes 氏はウェイティングリストにサインアップしたユーザには、サービスに登録すると使えるようになる友人招待がそれぞれ10通届くとメールで述べている。

新生 MoviePass がどれだけ受け入れられるかは未知数だが、Spikes 氏はこのサービスに野心的な計画を持っている。NBC News は今年2月、Spikes 氏が「2030年までに全米の映画チケット販売の30%を MoviePass が担うようにしたい」と語ったと報じた。

via New York TImes

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