Mosyle、Appleモバイル端末管理にジェネレーティブAIを導入 - BRIDGE（ブリッジ）テクノロジー＆スタートアップ情報

Apple は、ジェネレーティブ AI の力を直接ハードウェアプラットフォームに持ち込むことはないかもしれないが、だからといって他のベンダーがそれをするのを止めることはできない。

モバイルデバイス管理（MDM）ベンダーの Mosyle は19日、組織がより簡単にApple macOS 搭載ハードウェアの管理、セキュリティ、コンプライアンスを実現するための新しいジェネレーティブ AI アプローチを発表した。この新しいリリースは、2022年5月に同社の1億9,600万米ドルの大規模な資金調達ラウンドと同時に一般利用可能になった「Mosyle Apple Unified Platform」のアップデートの一部だ。Mosyle Apple Unified Platformは、MDM とエンドポイントセキュリティを組み合わせ、組織が Apple デバイスを導入・管理するのを支援する。

企業管理者が Apple デバイスを管理する主な方法の1つは、高度なスクリプトを使用することだ。これらのスクリプトは、しばしば複雑である。スクリプトは、特定のデバイスのさまざまな使用特性や展開特性を識別するのに役立つ。例えば、デバイスが特定の WiFi アクセスポイントに遭遇したかどうかを識別するためのスクリプトを作成することができる。これまで、スクリプトの作成プロセスは専門家の領域でしたが、ジェネレーティブ AI の力によって、それが変わりつつあるのだ。

Mosyle の CEO Alcyr Araujo氏は、VentureBeat の独占インタビューに応じ、次のように語った。

このアイデアは、顧客が Mac 管理の非常に特殊な層であるスクリプトにアクセスできるようにするためのものです。私たちは、Mac の管理者がスクリプトを利用することで、最高レベルに達するのを見ています。

Mosyle AIScript で Apple 製品管理を自動化する方法

Mosyle のジェネレーティブ AIへの道のりは、決して一本道ではなかった。

Araujo 氏は、MDM の機能を自動化するための適切なスクリプトをユーザが簡単に見つけて選択できるようにするため、「Script Catalog」の開発に取り組んできたと説明した。偶然にも、Mosyle Script Catalog は、同社の最新のプラットフォームアップデートに含まれる新機能でもある。

その後、2022年後半にChatGPTが開催され、すべてのテクノロジーベンダー（そしてほぼすべてのユーザ）が突然、ジェネレーティブ AI の力を認識するようになった。Araujo 氏は、より早く答えを見つけることでサポートを効率化できる可能性があるため、まずは Mosyle 社内のニーズに合わせて ChatGPT ツールでジェネレーティブ AI のテストを開始したと振り返る。

Araujo 氏は、Mosyle の CEO であると同時に、同社の IT 管理者でもある。ある日、彼は macOS に必要な特定のスクリプトを作成したいと考えていた。その必要性から、ジェネレーティブ AI と Script Catalog プロジェクトを組み合わせることで、ユーザは自然言語クエリを使って特定のタスクを実行するスクリプトを迅速に見つけ、さらには作成することができることを知った。

OpenAI を搭載、ジェネレーティブ AI への対応をさらに強化

Mosyle AIscript の最初のリリースは、OpenAI の GPT モデルに依存している。しかし、Araujo 氏はジェネレーティブ AI のための複数の大規模言語モデル（LLM）を選択できるような、オープンなアプローチが目標であると強調した。

Mosyleは、OpenAI の API を自社の MDM 技術につなげただけではない。Araujo 氏は、Mosyle 側で多くの手順を踏むことで、ユーザデータのプライバシーと、生成されるスクリプトの出力の正確性を確保していると説明する。

Araujo 氏は、Mosyle AIScript では、まずシステムが、スクリプトに対するユーザの問い合わせが本当に何を意味するのかを理解しようとすると説明した。必要に応じて、Mosyle はスクリプトをよりよく定義するための要素を追加し、望ましい出力を得るようにする。さらに、Mosyle は生成されたスクリプトを検証し、Apple のハードウェア上で期待通りに動作することを確認する。