現段階のジェネレーティブ AI で最も難しいのはプロンプトの作成、つまり、AI に的確な指示を与えることだ。

AI 画像生成コミュニティプラットフォーム「Civitai」は、この問題を解決しようとしている。ユーザは、他のクリエイターの AI 画像へのプロンプトを利用して、自分の望む画像を生成することができる。

Civitai は設立から1年足らずで、ユーザ登録数はすでに300万人を突破した。

AI が生成した画像を共有・検索するための一元化されたコミュニティ

Civitai の創設者 Justin Maier 氏は、Midjourney を使い始めた当初、AI 生成画像に魅了されていた。

AI 生成画像なら、自分の創造性を探求し、好きなものを作ることができる。（Maier 氏）

しかし、プロンプトを使って画像を生成するクリエイターが増えるにつれ、プロンプトを共有しようとする人がほとんどいない。そのため、他のクリエイターが作った作品が気になっても、その人のプロンプトをコピーして作品を生成することができないことには彼は気づいた。

そこで、Maier 氏は、クリエイターがプロンプトを共有したり、他の人のプロンプトを見つけたりできる AI 生成画像のコミュニティ「Civitai」を設立した。

Civitai ・コマンド・レプリケーション
Civitai では、他のクリエイターのコマンドを直接コピーしてAI画像を生成することができます。Civitai

Civitai では、さまざまなクリエイターが AI を使って作成した画像を閲覧することができる。Maier 氏によると、当初は50種類程度のAI 生成画像しかなかったが、わずか2ヶ月でユーザ登録数が10万人を突破し、クリエイターが AI 生成画像を共有するプラットフォームとして人気を博しているという。

Civitai では、ある画像が気に入った場合、その画像のプロンプトを直接コピーし、少し修正すれば、自分のニーズに合った全く新しい AI 生成画像を手に入れることができる。

例えば、原作者のプロンプトには「長髪」「セーター」などが含まれているが、それをそのままコピーして編集して使用すると、その条件に応じて少し違った新しい画像が生成される。つまり、プロンプトを「短髪」「フード付きパーカー」などに変更し、他の記述はそのままにすると、新しい条件に合った画像が生成される。

Civitai で画像を生成できるのは、Stable Diffusion モデルが組み込まれているからだ。Civitai はまだ無料で使用することができ、今年1月以来、Civitai の登録ユーザは約10万人、3ヶ月後に100万人に達し、現在の登録ユーザは約300万人である。

Civitai は信じられないほど急速に成長し、私の予想をはるかに超えています。（Maier 氏）

仮想通貨システムをめぐる論争

最近、 Civitai は仮想通貨システムを構築するための新しい「賞金」機能を開始した。ユーザは賞金を設定して、他ユーザから、テーマに応じた AI ジェネレーティブ画像を募集でき、賞金設定ユーザはその優勝者を選ぶことができる。優勝者には仮想通貨「Buzz」が贈られ、これは Civitai から法定通貨で購入することもできる。

しかし現在、賞金を求めて投稿される作品の大半は違法画像である。有名人のディープフェイクに加え、一般人も被害に遭っており、賞金を求める作品を掲載するユーザは、自分のソーシャルメディアから少数の写真を提供しただけだった。

Civitai は、賞金機能は違法コンテンツの生成には使用できないと表明しているが、これまでのところ、この論争に対して、彼らは法的対策のためにリソースをあまり費やしていない。これはまた、使いやすいジェネレーティブ AI の台頭は、人々が自分のパブリックイメージをコントロールできなくなることを意味するのか、そして Civitai はこの論争にどのように対処するつもりなのか、という問題を提起している。

【via Meet Global by Business Next（数位時代） 】 @meet_startup

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