OpenAI、アプリストア「GPT Store」を来週ローンチ——サードパーティーが自作GPTを販売可能に

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Image credit: OpenAI

OpenAI は、2024年を勢いよくスタートさせる準備が整っているようだ。

ChatGPT の開発元で、間違いなくジェネレーティブ AI を大衆に広めた最大の功労者である OpenAI は、来週(2024年1月8日〜13日)、OpenAI の新しい「GPT Builder」で構築されたサードパーティー製カスタマイズ GPT のクリエイターが彼らの作品を販売し、収益化できる「GPT Store」のローンチ準備を進めている。

OpenAI は4日、筆者を含む GPT Builder でカスタム GPT を作成しローンチした人たちに対しメールを送った。メールの文面は以下の通りだ。

Image credit: OpenAI

GPT ビルダーの皆様:

来週 GPT Store をローンチする予定です。GPT Store で GPT を共有することに興味がある場合は、以下のことが必要です:

  • 更新された使用ポリシーGPT ブランドガイドラインを確認し、あなたの GPT が準拠していることを確認してください。
  • ビルダープロフィールを確認する(設定 > ビルダープロフィール > 自分の名前または確認済みのウェブサイトを有効にする)
  • GPTを「公開」として公開する(「誰でもリンク」を選択したGPTはストアに表示されません)

GPT を構築するために、時間を投資していただきありがとうございます。

ChatGPT チーム

正確なローンチ日、時間、地域、ユーザが利用可能かどうかは明らかにされず、OpenAI の広報担当者は私たちの問い合わせにこう答えただけだった。

ご連絡ありがとうございます。来週、またお伝えします。

GPT Store とは何か?

GPT Store は、OpenAI の CEO 兼共同設立者 Sam Altman(サム・アルトマン)氏と彼の仲間たちによって、11月に開催された OpenAI の開発者会議「DevDay」で初めて発表された。

OpenAI の基礎となる強力な大規模言語モデル(LLM)「GPT-4」の上にカスタマイズされた GPT を構築するには OpenAI の GPT Builder を使う必要があるが、それは、特に他のソフトウェアをプログラミングすることに比べて、比較的シンプルで簡単だ。

OpenAI の GPT Builder は、あなたが GPT に提供したい機能をわかりやすい言葉で入力することができ、あなたや GPT を共有する他のユーザに代わって、それらを実行するように設計された ChatGPT の簡易版を作成しようとする。これは、共有リンクまたは近日公開予定の Store を使用して行うことができる。

この動きから、読者は Apple が2008年夏に開始したiPhone向け、その後の iPad と Mac デバイス向けの App Store の成功をすぐに思い浮かべるだろう。この結果、サードパーティーのデベロッパーは年間数兆米ドルの収益を上げ、もちろん Apple 自身もすべての売上から30%の分け前を得ている。また、Epic Games のような企業から反トラスト法違反の訴訟を起こされることもあるが、今のところほとんど耐えている。

Image credit: OpenAI

しかし、Apple の App Store のように、OpenAI の GPT Store も論争がないわけではない。

OpenAI は当初、2023年後半に GPT Store を立ち上げると約束していたが、持株会社である非営利団体の前理事会が Altman 氏を一時解雇した後、最終的には Altman 氏を再起用し、理事会メンバーらが退任したため、大きなドラマが起きた。

このような騒動、そして GPT Builder に対する大きな注目、さらに OpenAI のサーバに対する分散型サービス妨害(DDoS)攻撃が報告されたことで、GPT Store のローンチが遅れた可能性が高い。

残される重大な疑問

しかし、OpenAI の GPT Store が最終的にローンチされたとき、重要な問題は、カスタム GPT の売上/サブスクリプションから OpenAI がいくら取るのか、ということだ。

また、どのような価格設定オプションや仕組みが許されるのか、開発者はいくら課金できるのか、そして AI 時代の App Store になるのか、という点も重要だ。

すでに、OpenAI の GPT Store は、他のサードパーティーソフトウェアストアと比較して1つの利点がある。それは、参加するために開発者アカウントやソフトウェアの経験を必要としないことだ。必要なのは、アイデアとそれを ChatGPT Builder に入力する方法、そしてもちろん、OpenAI の ChatGPT Plus または Enterprise のサブスクリプションだけだ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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