戦争が生み出す皮肉、ガザを実験場に成長を続けるイスラエルの防衛テックスタートアップたち

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兵士が移動目標を攻撃できるようにするスマート照準器「SmartShooter」
Image credit: SmartShooter

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イスラエルの防衛テックスタートアップがガザを実験場に成長を続けている。さまざまな技術を開発するこれら企業は、地政学的緊張や軍事予算の拡大、ガザ紛争などを背景に新たなチャンスを見出している。彼らは、シリコンバレーの VC からの投資を受け、革新的な技術への需要が世界中で高まることを期待している。

世界の防衛産業はロシアによるウクライナ侵攻、地政学的緊張、ガザ紛争などの影響で急成長しており、イスラエルの防衛輸出も過去最高を記録した。また、シリコンバレーからの資金を糧に、多くのスタートアップが兵器開発に参入している。アメリカでは新たな防衛テックのユニコーンも誕生した。

著名例を挙げると、数週間前に対空自爆ドローン「Roadrunner」を発表した Anduril は、Andreessen Horowitz、General Catalyst、Lightspeed などから4.5億米ドルを調達し、時価総額85億米ドルに達した。また、複数のドローンを同時に自動運転させられるソフトウェア「AI Pilots」を開発する Shield AI は最近5億米ドルを調達し、時価総額8億米ドルに達しユニコーン目前だ。

ガザでの戦争と、予想されるイスラエルの軍事予算と防衛予算の拡大は、イスラエルの防衛関連スタートアップにも新たな機会を提供した。自爆ドローンの SpearUAV、GPS 妨害からドローンを守る InfiniDome、兵士が移動目標を攻撃できるようにするスマート照準器開発の SmartShooter、AI システムを車両やドローンに連携する Axon Vision などだ。

確かに防衛テックスタートアップにとっては戦争は追い風だが、そう簡単な話ではない。パイが大きい分、伝統的な軍需大手が防衛省庁や軍との太いパイプによって市場寡占している。スタートアップは大企業に勝るイノベーションを生み出すか、大企業との協業を模索する必要がある。VC の LP には、防衛テックとの関係を望まないところもあるので、スタートアップにとっては資金調達に制約が生じるケースもある。

via Haaretz

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