台湾のMarTechスタートアップDigit Spark、日本のOneAIなどから4.3億円をシリーズA調達——東南アジア進出へ

Image credit: Digit Spark

MarTech スタートアップの Digit Spark(震豪数位科技)は、シリーズ A ラウンドで約9,000万ニュー台湾ドル(4.3億円)を調達したと発表した。このラウンドには、彰銀創投(Chanhwa Bank=彰化銀行傘下の VC)、有名ベンチャーキャピタルの CEO、Hi-Q(中華海洋生技)、衆辰投資(Giantec Semiconductor=衆辰半導体傘下の VC)、日本の OneAI(旧称 人々)、有名ファミリーオフィスが参加した。

Digit Spark CEO James Chen(陳振豪)氏は、今回の調達は東南アジア市場の開拓に充て、シンガポールの ACCUPASS と合弁会社 Halo Tech Media を新たに設立し、SaaS + OMO のワンストップマーケティングサービスを海外市場にも展開すると述べた。

SaaS + OMO で業界データやトラフィックを集積

2017年に設立された Digit Spark は、広告出稿戦略のためのマーケティング SaaS、Web サイトのヘルスチェックのための SEO SaaS、オンラインマーケティングとオフラインマーケティングを統合する OMO、さらにペット医療、教育などの業界にも深くワンストップで統合するなど、顧客の生のデータや広告行動データをもとに、さまざまな業界向けのマーケティング SaaS を提供している。この SaaS は、資生堂、Chailease(中租)、MSI(微星科技)、Silicon Power(廣穎電通)、PM Group(禾寶集団)、Ocean Spray(優鮮沛)、Hua Nan Financial(華南金)、Order(欧徳)など、過去6年間で2,000社以上の顧客を獲得している。

Digit Spark の強みは、直接集めた生データだ。さまざまなブランドからの広告データと結果の蓄積により、Digit Spark のデータベースには現在、Facebook 広告50億件、web サイト SEO データ700万件、ペット医療分野では餌やりデータ260万件、動物症例データ360万件が含まれている。教育分野では、国内外200以上の教育システムが導入され、英語教育機関がオンライン・オフラインで完全な教育サービスを提供できるよう支援している。これらの業界の SaaS 更新率は95%以上に達している。

ACCUPASS と合弁設立し、シンガポール市場に参入

Digit Spark は創業6年目、チーム規模は100名を超え、2023年には売上高が2億ニュー台湾ドル(9.5億円)を超える。今後も成長を続けるため、Digit Spark は国際市場をターゲットにしており、東南アジアを第一候補としている。

多くのアドテク大手がアジアの本社をシンガポールに移している。シンガポールは、東南アジア進出の中心になるだろう。(Chen 氏)

ACCUPASS の背後にある広告 AI 技術は、実は Digit Spark から提供されていると Chen 氏は語った。

ACCUPASS のメンバーは、イベントがアップロードされた後、イベントに直接ソーシャル広告を自動的に配置することができ、これはオンラインマーケティングとオフラインイベントをワンストップで連携するものである。Digit Spark はこのサービスモデルを東南アジアでも展開し、ACCUPASS と共に Halo Tech Media を設立し、350万人のイベント会員データと広告コミュニティデータを活用した MICE ツールやオンラインプラットフォームを通じて、企業やブランドがオンラインとオフラインのマーケティングを統合できるよう支援する。

海外市場の拡大に対応して、Digit Spark は業界のデジタルトランスフォーメーション支援のペースを加速するために、デジタル思考を備えた人材を積極的に採用してきた。

【via Meet Global by Business Next(数位時代) 】@meet_startup

【原文】

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