加速するGoogleの”Next Billion Users構想”ーーインドで新卒向け職探しアプリ「Kormo」を公開

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ピックアップGoogle’s bringing its Kormo app for entry-level job searches to India

ニュースサマリー:Googleがインドで9月20日に、新卒向けジョブサーチエンジン・アプリ「Kormo」をリリースする。Kormoは非常にシンプルなHRマッチング・アプリ。求職者は自分のレジュメを登録し、希望企業へ応募、企業側が採用すればマッチング成功となる。

同アプリはGoogleの社内インキュベーター「Area120」から誕生したサービス。チームメンバーにはArea120で選出された12名のGoogle社員に加え、20%ルール(日々の勤務時間の20%を好きなプロジェクト・研究開発への参画に使って良い制度)を利用したGoogle社員から構成されている。

昨年からバングラデシュで、今年に入ってからはインドネシアにてサービスが運用されており、累計5万人以上の求職者(特に新卒世代)と企業をマッチングしている。

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話題のポイント:Kormoがインド参入を決意した理由が、市場規模の大きさであることは自明でしょう。ここ数年、Googleは“Next Billion Users”というスローガンを掲げ、イニシアティブ化しています。

上記スローガンは、Googleによる新興市場でのプロダクト創出・サービス拡大を意味しています。Kormoが同イニシアティブの一貫である位置付けられていると考えて間違いないでしょう。GoogleのNext Billion Usersイニシアティブ代表のBickey Russell氏は、TNWの記事のなかで以下のようにコメントしています。

“職探し”というニーズはどこの国でも共通であるため、我々は同様のサービスをインドでも展開します。

インドは世界最後の巨大市場と呼ばれ、人口は現在約13億人、数年後には中国を抜き世界一の人口大国となります。バングラデシュとインドネシアはそれぞれ億を超える人口をもつ国ですが、インドは桁が1つ違います。そして驚くことに、毎年約1300万人が新しく生産労働人口のプールに追加されます。

つまり、Next Billion Users構想を踏まえると、Kormoにとってインドは確実に参入しなくてはならない市場の一つだと言うことが分かります。また、今後の展開として上記3カ国の他にアフリカ市場などへの参入が考えられるのではないでしょうか。

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