BRIDGE

タグ anri

ANRIが200億円ファンド公表、1社最大20億円支援で「起業家の夢と挑戦に参加したい」

SHARE:

ニュースサマリ:新興企業への投資を手がける独立系ベンチャーキャピタル「ANRI」は10月21日、新たな4号ファンド「ANRI4号投資事業有限責任組合員」の設立を公表した。国内大手機関投資家中心に110億円の一次募集を完了しており、最終的に200億円規模の組成を予定する。 一次募集に参加した出資者は、みずほ銀行、第一生命、ミクシィ、グリー、アサヒグループホールディングス、その他企業年金・金融法人等を…

ANRI-3302
チームANRI(写真提供:ANRI)

ニュースサマリ:新興企業への投資を手がける独立系ベンチャーキャピタル「ANRI」は10月21日、新たな4号ファンド「ANRI4号投資事業有限責任組合員」の設立を公表した。国内大手機関投資家中心に110億円の一次募集を完了しており、最終的に200億円規模の組成を予定する。

一次募集に参加した出資者は、みずほ銀行、第一生命、ミクシィ、グリー、アサヒグループホールディングス、その他企業年金・金融法人等を含む国内大手機関投資家。4号ファンドの機関投資家比率は7割を超える。

投資対象のステージはアイデアレベルの創業期からグロースステージまで幅広く、1件あたり最大で20億円までの出資が可能。また、出資者である機関投資家との連携でそれ以降の出資も支援する。投資領域はインターネット領域を中心に、3号ファンドから開始したDeepTech領域にも注力する。また、企業からのカーブアウトについても取り組みを開始している。

ANRIがこれまでに運用したファンドは累計で100億円。シード中心の1号ファンド(2012年)に始まり、クラウドワークスやラクスル、UUUMといった成長株の創業期を支えた。3号ファンドからは鮫島昌弘氏がジェネラル・パートナー(GP)として参加し、今年6月には元伊藤忠テクノロジーベンチャーズで投資活動を手がけた河野純一郎氏もGPとして参画している。累計投資件数は100社規模。

anri.jpeg
パートナーの佐俣アンリ氏

話題のポイント:渋谷のGood Morning Buildingを拠点にスタートアップ支援を手がけるANRIが新設ファンドを公表しました。取材で気がついたポイントは次の三つ。

  • 1社あたり20億円のフォローオン支援
  • 機関投資家からの注目
  • ステージが変わった起業家と投資家

ANRIの投資スタイルについては2年前の3号ファンドでお聞きしました。今回の4号でも創業期に起業家と近い距離感で投資をするスタイルは変わらず、フォローできる幅が広がった、という印象です。

<参考記事>

何より起業家にとって嬉しいのは1社あたりの最大投資額が20億円と大きくなったことではないでしょうか。同様のスタートアップ支援をしている独立系VCの1社あたり最大投資額が大きいのは、グロービス・キャピタル・パートナーズ1社あたり50億円出資ですが、それに次ぐ規模感です。

特に創業期に参加してくれた投資サイドというのは、単なる資金提供者というよりも伴走者的な側面が強くなります。創業期のドタバタを多数経験している佐俣アンリさんはじめ、DeepTech領域の鮫島さん、シリーズA以降の経験豊富な河野さんも参加してますから、幅広いパターンの起業家のお悩みに対応してくれるわけです。取材対応いただいた佐俣さん、河野さん、鮫島さんはそれぞれ「起業家の挑戦に参加したい、夢に追いつきたい」と今回の決定についてコメントされていました。

<参考記事>

一方で大変なPMF前後を抜けてさあ成長ステージへ、といったタイミングでファンドの方が追いつかなくなると、こうやって二人三脚でやってきた片方がやや取り残されることになります。今回のフォローオン拡大というのは、創業期から成長期まで、パートナーとして走りきることをファンドとしても表現したことになるのではないでしょうか。

機関投資家からの注目も高まっています。メリットは安定的な資金循環のエコシステムが作りやすくなる、という点です。事業会社の供給する資金はやはりどうしても景気や業績などに左右されることがありますが、金融機関などはそれそのものがビジネスなので資金供給元としての機能は安定します。市況や規制などに影響されやすく、不安定な成長曲線を描くスタートアップにとって不確実要素が減ることは歓迎すべきポイントです。

さて、今回の取材で河野さんから「起業家のステージは確実に変わりつつある。同時にVCも変化が求められている」という主旨のコメントがありました。特にスタートアップの創業期支援はここ数年で激変し、特に企業売却やIPOを経験した起業家がエンジェルとなって創業期を支援する例が多くなっています。資金だけでなくノウハウも注入することからスタートダッシュの質が明らかに数年前と異なるパターンです。

当然ながら力のある起業家はこのルートを探し出します。ANRI含め、力のある独立系VCはこういったネットワークを持っていますから、可能性の高いところに勝者が集まるという傾向がより強まるのです。ある意味、スタートアップが目指すべきネットワーク効果に近いものがあるのです。逆に言えば、自身をアップデートできない古い体質のファンドはこれからポジショニングが難しくなるかもしれません。

----------[AD]----------

河野純一郎氏がANRIにGPとして参加ーークラウドワークスやラクスル、Mirrativなど投資実績【ショートインタビュー】

SHARE:

独立系ベンチャーキャピタルのANRIは6月19日、元伊藤忠テクノロジーベンチャーズで投資活動を手がけた河野純一郎氏がジェネラルパートナーとして参画したことを公表した。 河野純一郎氏は2002年からジャフコで投資活動をスタートさせたベンチャーキャピタリスト。国内の未上場企業への投資やファンドの募集などを手がけ、2008年から伊藤忠テクノロジーベンチャーズ(以下、ITV)に参加。在籍期間中にはクラウド…

64866667_463413887813819_8064841485347979264_n.jpg
写真左から:新たにGPとしてANRIに参加した河野純一郎氏、代表の佐俣アンリ氏、GPの鮫島昌弘氏

独立系ベンチャーキャピタルのANRIは6月19日、元伊藤忠テクノロジーベンチャーズで投資活動を手がけた河野純一郎氏がジェネラルパートナーとして参画したことを公表した。

河野純一郎氏は2002年からジャフコで投資活動をスタートさせたベンチャーキャピタリスト。国内の未上場企業への投資やファンドの募集などを手がけ、2008年から伊藤忠テクノロジーベンチャーズ(以下、ITV)に参加。在籍期間中にはクラウドワークスやFringe81、ラクスル、メルカリ、Mirrativ、ヤプリなど有力なテクノロジー系スタートアップの支援にあたった実績を持つ。支援社数は累計で28社、投資総額は50億円にのぼる。

ANRIは2012年に開始した独立系ベンチャーキャピタルファンドで、これまで1〜3号のファンドを組成し、累計で100億円の資金を創業期スタートアップに投資している。インキュベーション施設を渋谷と本郷で運営しており、今年6月には渋谷に構えていたインキュベーション・ビルの正式公表もしている。本誌では河野氏に今回の参画にあたってのショートインタビューを実施した(太字の質問は全て筆者、回答は河野氏)。

スクリーンショット 0001-06-19 9.56.43.png
河野氏と佐俣氏はSchooへの出資がきっかけで協力関係を深める

ITVでの投資実績も知名度もあり、十分に独立という選択肢もある中、ANRIへの移籍を決めた。どういう立場で仕事に臨む

河野:立場的にはジェネラルパートナー(GP)として投資ならびにファンド経営を担います。正確には現在準備中の次期ファンド設立後にGPとしてコミットする予定です。

投資については、ANRIの得意とするシード投資はもとより、シードで出資した支援先のシリーズAへの進捗サポートやフォローオン投資に加え、シリーズAエントリーの投資を担当していきます。ANRIが蓄積してきたシード投資の知見と、河野が経験してきたシリーズA以降の投資の知見を融合することで、シードからレイターステージまで一貫して支援できる体制を作るのが狙いです。

参加することで、ANRIとして支援する起業家の投資ステージに広がりがでる

河野:はい。起業家の挑戦をシードからレイターまで、長期にわたり一貫して支援できるファンドに進化させていきます。スタートアップエコシステム全体としては資金の供給量が増え、未上場段階での数十億円単位の調達も可能となりました。ITV時代にも大きな挑戦に向け、ラウンドを重ねていく支援先が多く存在しましたが、ファンド規模から投資金額の限界が決まってしまい、その挑戦を継続して支援できないことに申し訳なさともどかしさを感じることもありました。

ベンチャーキャピタリストを志して以来、いつかはと考えていましたが、「独立」という手段の目的化ではなく、自分がやりたいこと、成すべきことを考えた結果が、ANRIへの参画になった、という次第です。

一人のベンチャーキャピタリストとして、成すべきと考えていることは

河野:2002年にVC業界に足を踏み入れて17年です。課題先進国である日本において、起業家の課題発見力や課題解決力をエンパワーすることで生み出される力をみてきました。私もまた、40歳にして新たな環境で新たな挑戦をすることになりました。

これまでの経験を活かし、これまで以上に起業家の方々の役に立てるよう精進し、我々の子供たちの世代、孫たちの世代が誇れる日本を一緒に創りたいと思っています。

ややテクニカルな部分について。河野さんの支援スタイルは「極めて目立たない」という印象があった。今後そのスタンスは変わるのか

河野:特徴や傾向がない、というのが特徴かもしれません(笑。特化するほどのバックグランドもある訳ではないので、あまり自分の仮説を持ちすぎず、ニュートラルかつフラットに起業家の想いや事業仮説を傾聴し、その描く世界の実現をサポートしたいと思ったら投資をする。

甘いと思われるかもしれないですし、つまらないと思われるかもしれませんが、それだけなんです。

ありがとうございました。ご活躍期待しています。

----------[AD]----------

ANRIが60億円新ファンド、ネット・テクノロジー領域のシードを支援ーーICO活用も視野

SHARE:

佐俣アンリ氏が代表パートナーを務める独立系のベンチャーファンド「ANRI」は8月31日、同ファンド3号となる「ANRI3号投資事業有限責任組合」を設立したことを公表した。出資者として参加するのはミクシィ、グリー、アドウェイズ、VOYAGE GROUPの既存LP(リミテッド・パートナー)に加え、ヤフー、中小企業基盤整備機構、みずほ銀行、西武信用金庫など。ファンド規模は60億円となっている。 また米ア…

DSC05018_L.jpg

佐俣アンリ氏が代表パートナーを務める独立系のベンチャーファンド「ANRI」は8月31日、同ファンド3号となる「ANRI3号投資事業有限責任組合」を設立したことを公表した。出資者として参加するのはミクシィ、グリー、アドウェイズ、VOYAGE GROUPの既存LP(リミテッド・パートナー)に加え、ヤフー、中小企業基盤整備機構、みずほ銀行、西武信用金庫など。ファンド規模は60億円となっている。

また米アンドリーセン・ホロウィッツなどに見られるような、ファンド内に法務や知財、組織、PR・マーケティングといった事業・企業構築に必要なノウハウを持つチームを組成し、出資先企業のフォローオンを重視する姿勢を目指す。現在のオフィスは渋谷と本郷の2拠点で、それぞれにインキュベーション中のチームが在籍している。今後も拠点は拡大する予定で、1人から3人程度のシード期企業を支援する。

佐俣氏の説明では、これまでの1号、2号ファンドで出資した支援企業の数は47社。代表的な出資先としてYouTuber、ヒカキン氏の在籍するMCN「UUUM」やラクスル、コインチェック、コイニー、スマートドライブ、スクー、カンム、CLUE、ハコスコなどがある。なお、1号ファンドでのエグジット(株式の譲渡)は5社で、公表されているものとしてはMERY、ママリ、ユーノート、エニドアがある。

「手のかかる」シード期企業を積極的に支援

スクリーンショット 2017-08-31 9.56.17.png
8月30日に東証マザーズに上場したUUUM

1号ファンドを設立して6年目のANRIが大きく注目されたのは、昨日マザーズへの上場を果たしたUUUMだろう。YouTuber熱の盛り上がりがまだ顕在化する前の4年前にシード投資を実施し、一気に市場を牽引することになった。上場承認時の有価証券報告書を確認するとANRIが保有する同社株は約17%となっている。

佐俣氏の説明だと今後もスタイルは崩さず、シード時に10%、15%を保有してリードインベスターとしてその事業にコミットし、その後もフォローオン(追加投資)することで最終的な株式保有率を25%程度に抑えるようなイメージを持っているという。積極的に事業関与はするが、企業の重大な決定事項に関わるような支配はしない、という考え方だ。

一方でこの方法は非常に手がかかる。周囲のファンドの投資スタイルを見ても、IPO(マザーズ)で100億円から200億円規模、買収となると数十億円のレンジが目立つ。企業に対して大きくコミットすることでエグジット時に大きなリターンを期待するか、もしくは数多く投資してハンズオフしてしまうかどちらかに振れやすい。

ただ、佐俣氏はまだ33歳という若さもあり、起業家にチャレンジしている姿を見せたいということでこの茨の道を選んだそうだ。今回はファンドサイズも大きくなったことから、支援先には最大で5億円までのフォローオンが可能という。

ICOとのコラボレーションの可能性

IMGP4527-768x512.jpg
Sapeet代表取締役の築山英治氏は東大で流体力学を研究

テクノロジー領域のシード企業に積極的な投資を考えているのもANRIの特徴だ。VRソリューションのハコスコやスマートドライブ、先般取材したSapeetも東大で流体力学を研究していた学生起業家が立ち上げている。佐俣氏の説明だと、こういったテクノロジー・研究領域のシード企業には行政による資金支援などがあるものの、シリーズAラウンド(事業化フェーズ)までに深い「死の谷」が待っていることが多いのだという。

ANRIに参加しているパートナー、鮫島昌弘氏は元々東京大学エッジキャピタル出身で技術分野の造詣が深い。とはいえ100発100中といくはずがないのがこのシード投資の難しさでもある。

私は佐俣氏に一つの可能性として最近話題が顕在化しつつあるICO(新規コイン公開)の活用について尋ねてみた。米ではユニオンスクエアベンチャーズやウィンクルボス・キャピタルなどがVCファンディングとの「ハイブリッド」を模索しているという情報もある。

これについて佐俣氏は発達障がい児と専門家のマッチングサービス「Branch」への出資を引き合いにこんな考え方を披露してくれた。

「ファンドというのはベンチャーキャピタルにとって一つのプロダクトだと思うんです。例えば私は個人で年間に1000万円を寄付しているのですが、非営利・営利の両セクターで解決できる問題というのは違います。しかし一見すると寄付でしか解決できなさそうなものも、VCファンディングが活用できるかもしれない。現在は寄付をすることでこういった情報が多く寄せられている状況です」(佐俣氏)。

トークンセールスという手法は資金調達でもあり、また同時に投融資している支援者にとってはそこがエグジット(起業家によるMBOや、場合によっては配当という道)の可能性にも繋がる。

これは私見だが、株式市場は常に株主たちから「上げ」の圧力を受ける運命にあると思う。しかし前述のBranchのような社会活動もしかり、特定領域の高度な技術などの全てが「上がり続ける」事業に確変できるかと言えば難しい。事業がごまんというバラエティに富んでいるのであれば、資金調達やエグジットのスタイルにもオプションが増えてしかるべきなのだ。

現時点で具体的な何か、という動きの話を聞くことはなかったが、佐俣氏は確実にトークンセールスに関する知見を深めていることは間違いなかった。ANRIは3号ファンドで100社への支援を目指す。

----------[AD]----------

フードデリバリーの「dely」、ANRIに第三者割当増資を実施ー佐俣アンリ氏、前田ヒロ氏、佐藤裕介氏がオンデマンドデリバリーについて語る

SHARE:

フードデリバリーアプリのdelyは9月8日、ANRIを割当先とする第三者割当増資の実施をしたと本誌に教えてくれた。 金額や払込日などの詳細は非公開。今回の調達は7月のシードラウンドに引き続き、2度目の調達となる。シードではBEENOSをリードインベスターとし、East Ventures、partyfactoryから調達している。 dely代表取締役の堀江裕介氏は「配達の供給も整っており、平日ランチ…

dely_001

フードデリバリーアプリのdelyは9月8日、ANRIを割当先とする第三者割当増資の実施をしたと本誌に教えてくれた。

金額や払込日などの詳細は非公開。今回の調達は7月のシードラウンドに引き続き、2度目の調達となる。シードではBEENOSをリードインベスターとし、East Ventures、partyfactoryから調達している。

dely代表取締役の堀江裕介氏は「配達の供給も整っており、平日ランチのみの提供でしたが、8月からフードデリバリーのニーズが多いディナータイムと土曜日にも対応しました。今後は契約店鋪を増やすとともに、ウェブからのユーザー獲得に力をいれていきます」と今後の展開について語る。

同社は契約店舗へのサポートとして、飲食店の多くが利用するFAXにも対応した。現在は順調に契約店舗数を増やしていて、順次対応地域を渋谷だけではなく、恵比寿や六本木周辺に拡大していくとのことだ。

今回はdelyに出資しているANRIゼネラルパートナーの佐俣アンリ氏、BEENOSマネージングパートナー前田ヒロ氏とアドバイザーとして参加するフリークアウトCOOの佐藤裕介氏に、delyと日本のオンデマンドデリバリーについて話を伺った。

dely_003

既存の産業構造を変化させる会社に出資したい

「決済のコイニーや印刷のラクスル、働き方のクラウドワークスのような、インフラになるサービスなどを中心に出資しているので、物流もひとつのテーマとしてありました。日本の物流系のスタートアップの方には大体会っているんですけど、その中でも特に堀江さんは面白かったので出資を決めました」(佐俣氏)。

佐俣氏は日本での物流に関して「GDPも大きくそれなりに国土面積があることからマーケットはある」と付け加える。

「既存の物流でも十分ではあるんですけど、すぐに届くというのは実現されていない。新しい産業をつくったり、既存の産業構造を変化させるのが僕の仕事ですから、delyのオンデマンド宅配に期待しています」(佐俣氏)。

dely_002
写真左から佐俣アンリ氏、堀江裕介氏、前田ヒロ氏、Mac画面の中に佐藤裕介氏

オンデマンドデリバリーは日本でも当たり前になる

BEENOSとしてInstacartにも投資している前田ヒロ氏は、アメリカではオンデマンドデリバリーが一般的になりつつあり、日本でも5年後、10年後には当たり前になっていくのではないかと予想している。

「モバイル技術で配達員の位置情報がリアルタイムに取れるようになったので、これまで配達員ではなかったような人たちも配達員になることができるようになります。デリバリーに限らず、オンデマンドで個人が個人の価値をサービスとして提供できるようになってくるのは必然でしょう」(前田氏)。

堀江氏によるとInstacartの経験のある前田氏のメンタリングは、プロダクト開発の上で勉強になったという。「サービスに対するフィードバックが本当に的確で、シードでヒロさんが入っていたのは本当にためになりました。おかげでより良いプロダクトを目指すことができます」と堀江氏は語っている。

「日本でもPostmatesのような仕組みのオンデマンドデリバリーが必要。でも簡単ではないからクレイジーな人がやるべきだと思うんです。そういった意味で堀江さんは若い分、変な固執もないし、ぶっとんでるからいいって思うんです」(前田氏)。

「頭おかしい人」に賭けたい

「日本の大手物流企業はスケールが大きくて配送に必要なリソースを安価に獲得できる上に、オペレーションの改善を積み重ねている。それなのに30分で物がとどかないっていうのは、そもそも不可能だからなんです」ーー佐藤氏はこう現状を分析する。

「しかし現在スマホの登場を契機に、配送サービスサプライヤーになり得なかった一般ユーザーを『ポテンシャルサプライヤー』とみなして安価なデリバリーネットワークを構築できる可能性が大きくなっています。不可能だったものが一気に可能になるのでは期待しています」(佐藤氏)。

堀江氏についても「不可能を可能にするのは頭がおかしいひとじゃないとできないから、頭のおかしい堀江に賭けてみたいって思うんですよね」と続けた。

----------[AD]----------

ビッグデータで人材採用を変えるハッチがCAVとANRIから7,500万円を調達、新基盤「Talentio」をローンチ

SHARE:

※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから。 東京を拠点とするハッチは、機械学習とビッグデータ解析を使って、企業の人材採用を効率化するプラットフォームを開発しているスタートアップだ。同社は今日、シードラウンドでサイバーエージェント・ベンチャーズ(CAV)とANRIの2社から、総額7,500万円の資金を調達したと発表した。この調達を受けて、同社は人材採用プラットフ…

talentio_featuredimage

※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから

東京を拠点とするハッチは、機械学習とビッグデータ解析を使って、企業の人材採用を効率化するプラットフォームを開発しているスタートアップだ。同社は今日、シードラウンドでサイバーエージェント・ベンチャーズ(CAV)ANRIの2社から、総額7,500万円の資金を調達したと発表した。この調達を受けて、同社は人材採用プラットフォーム「Talentio(タレンティオ)」シリーズの開発とマーケティングを加速させる。

ハッチは、大手インターネット企業のアメリカ法人の立ち上げに関わった二宮明仁氏(CEO)、定平一郎氏(COO兼CFO)、衣笠氏(CTO)らが昨年8月に共同創業したスタートアップだ。彼らはビッグデータを使い、人の動きを分析してビジネスにすることに興味があったので、当初 EdTech 分野のソリューションを開発しようと考えていた。ただ、EdTech は将来性は大きいものの、ビジネスになるまでに時間を要すると判断、目前の課題を解決する観点から、人材採用の分野に商機を見出し、半年近くにわたって、ステルスでこのプラットフォームを開発してきた。

hatch-cofounders
ハッチ経営陣の3人。
左から:二宮明仁氏(CEO)、定平一郎氏(COO兼CFO)、衣笠嘉展氏(CTO)

人材採用をグロースハックする

ハッチが提供する人材プラットフォーム Talentio が解決しようとする課題は、大きく2つに集約できるだろう。

企業においては、人材採用のプロセスは依然としてアナログな手段に依存していることが多い。典型的には、応募者のデータが手入力された Excel ファイルが共有され、どの社員が面談したか、前職は何をしていたかなどの情報が、セマンテックに整理されているケースは少ない。

他方、求職者にとっても、自分が現在仕事をしている、もしくは、目指している業界で、どのようなスキルを持っている人が採用されているのか、給料の相場がどれくらいかなどの情報を可視化された形で入手することは難しかった。

ハッチが開発しているのは、人材採用と求職活動をグロース・ハッキングするためのダッシュボードと言ってもいいだろう。創業者の3人がソーシャルゲームの世界で培ったノウハウを、実社会のニーズにうまく転用した結果だ。その具体的なイメージは彼らのビジネスの根幹に関わるということで、残念ながら詳細を本稿で紹介することはできないのだが、近日、Talentio をお披露目する Secret Release Party が開催されるので、、関心を持たれた読者におかれては、そちらに足を延ばしてみることをお勧めしたい。

talentio_conceptualimage

既存業者を味方につけ、海外展開も視野に

大手の採用エージェンシーによるサービス、スタートアップが提供する人材採用プラットフォームなど、人材採用を考える企業にとっては多くの選択肢がある。これら複数の方法を組み合わせることで、なんとか未来を託せる優秀な人材を獲得したいというのが、企業に共通する願いだろう。

ハッチは、この分野のエージェンシーや他社プラットフォームをライバル視はしていないようだ。詳細が公開されていないため、ここは筆者の推論の域を出ないが、例えば、金融のアグリゲーション・サービスで、複数の銀行オンラインシステムをウェブスクレイピングするように、Talentio でも将来的に複数のプラットフォームとのオンライン連携が可能になるのではないか、と考えられる。こうすることで、複数の人材採用ルートからの情報を一元的に単一のインタフェースで管理でき、ひいては、どの採用エージェンシーがどのような人材の獲得に長けているかを、定量的にレーダーチャートで表示する、というようなことも可能になる。

この分野にはシリコンバレー発で Jobvite という先行事例が存在するが、ハッチではアジアを中心とする海外展開も視野に入れているようだ。まずは日本市場で採用ニーズを持つ企業を取り込みつつ、求職ニーズを持つユーザの獲得に専念、そこで得られた実績をもとに、台湾や韓国への市場進出を検討したいとしている。

----------[AD]----------

ビッグデータとデバイスで車の未来を変える「スマートドライブ」ANRIに第三者割当増資を実施

SHARE:

取材して興奮するスタートアップに出会う機会が増えた。ステルスで準備を進める彼らもそのひとつだ。 ビッグデータ解析と自動車向けハードウェアを開発するスマートドライブは2月18日、ANRIを割当先とする第三者割当増資を実施したと発表した。金額や払込日などの詳細は非公開だが、関係者の話によると数千万円程度の規模になるという。 スマートドライブ代表取締役の北川烈氏によれば、今回の資金調達で現在準備中のプロ…

SmartDrive

取材して興奮するスタートアップに出会う機会が増えた。ステルスで準備を進める彼らもそのひとつだ。

ビッグデータ解析と自動車向けハードウェアを開発するスマートドライブは2月18日、ANRIを割当先とする第三者割当増資を実施したと発表した。金額や払込日などの詳細は非公開だが、関係者の話によると数千万円程度の規模になるという。

スマートドライブ代表取締役の北川烈氏によれば、今回の資金調達で現在準備中のプロダクトに必要な開発陣、特にiOSのエンジニア強化を進めるという。

さあこの記事、書くのが大変難しい。なにせ彼らはステルスだ。

プロダクトについてもほとんどの情報が非開示になっている。それでも私は目にしたものを前に、興奮が止まらなかった。

彼らのような「新世代」のInternet of Things プレーヤー、古くは「ネット家電」と言われてきたカテゴリを理解するにはいくつかのポイントがある。

それが「ビッグデータ」と「コンテキスト」のふたつだ。この文脈で彼らを可能な限り紹介してみよう。

「交通」というビッグデータに着目したスタートアップ

まず、ステルス状態とはいっても彼らのプロダクトが全く分からないのでは話にならない。開示できる範囲でイメージだけお伝えしたい。

スマートドライブが提供するプロダクトはiOSと車載端末の組み合わせで提供される。その機器から得られる車の速度や向きといったデータを解析、アプリ上で表示して燃費向上やその他の提案に使おう、というものだ。

北川氏とは「テスラのダッシュボードの高機能版かな」と話したりしていたが、近からずとも遠からずといったところだろうか。プロダクトはとにかくお披露目の日までお楽しみにしておこう。


※参考素材:テスラモーターズ

そしてこの話題を語る際、避けて通れないのがNestだ。Googleが3000億円以上もはたいて購入したのはただのサーモスタットだけなのだろうか?

もちろん違う。

彼らが注目されたのは各家庭から取得できる温度などのビッグデータだ。この解析を進めればいつ、どこで暖房が必要か分かる。ここに潜むビジネスチャンスは燃料、機器類と幅広い。

この理屈に当てはめてスマートドライブをみれば彼らが狙う「車」のビッグデータはさらに魅力的に映る、というわけだ。

もちろんそんなに単純ではないだろうが。

代表の北川氏は現在24歳。慶応大学在籍時から国内ベンチャーでインターンを経験し、渡米。マサチューセッツ工科大学には交換留学プログラムがなかったために、直接交渉して授業を受けた強者だ。1年間の留学後には東大に進学して「理転」を果たす。

「元々興味があった分野が家電、バイオ、車と交通(人の動き)だったのでその中から交通を選びました。途中で今のビジネスを思いついたので研究内容もビジネスの内容にだいぶ寄せたんです」(北川氏)。

こうして北川氏は交通データという可能性に出会い、さらにその行動力で現在のスタートアップに必要な人材を集めることに成功している。

どのようなコンテキストをつくるか、それが勝負だ

SmartDrive-2

彼らが開発を進める車載デバイスはあくまでデータを取得するためのツールだ。北川氏に言わせれば、Googleがネット接続型の車を普及させる前に既存の車を「ネット化」させてしまうための方法なのだという。

ここで大切なのは集めたデータをどのような「ストーリー」に落とし込むかという点になる。ビッグデータというのはただ取得してもただの速度だったり方向だったりと「それそのもの」では意味をなさない。

つまりコンテキストの開発だ。ここからビジネスモデルを紐解かなければならない。もちろん彼らもここのアイデアをいくつも検討している。

まずはやはり渋滞などの交通課題の解消だ。彼らの特長として急ブレーキや車の回転数や方向からリアルタイムのデータを取ることで、GPSが効かなくても位置がわかるという点が挙げられる。従来型のVICSとはまた違ったデータから交通事情の課題解決に取り組むことができる。

また、運転状況を把握することで車が長持ちするかどうかもわかるようになる。こういう情報から例えば保険の提案をすることもアイデアのひとつだった。

これは取材中の雑談混じりの会話だが、今後、自動運転の世界が広がれば、車のウィンドウは全て画面になる未来がやってくるかもしれない。車はスマートフォンのような存在になり、そのインターフェースを使った可能性は多岐にわたる。なんとも楽しい近未来だ。

こういうデータから想像できるストーリーをいくつもアイデアとして考え、それらをアプリのインターフェースに落とし込んで作り込んでいるのが今、という状況だ。

ーーさて、冒頭申し上げた通り、彼らのプロダクトはまだその多くが非公開の状態にある。北川氏によれば、今年、可能な限り早い段階でのプロダクトリリースを目指したいとしていた。

ハードウェアが関連するスタートアップは量産などがあるため、単なるウェブサービスだけのプロジェクトよりもはるかに難易度が高い。

それでも彼らなら新しい世界を作ってくれるんじゃないか、そう思わせてくれる何かがあった。具体的に情報をお届けできるタイミングを待ちたい。

----------[AD]----------