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THE SEED、U29起業家向けカンファレンス「THE FUTURE」をリアル開催へ

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シードスタートアップ向け VC ファンド THE SEED(The Seed Capital)は、2020年に続き、起業家のためのミートアップと知見共有のためのカンファレンス「THE FUTURE」を in-person 形式(有人リアル形式)で開催することを明らかにした。コロナ禍の2020年に開催された初回はオンライン形式だった。感染拡大はまだ落ち着いていないが、 代表の廣澤太紀氏によれば、起業…

2020年に開催された第1回「THE FUTURE」。完全オンラインでの開催となった。
Image credit: The Seed

シードスタートアップ向け VC ファンド THE SEED(The Seed Capital)は、2020年に続き、起業家のためのミートアップと知見共有のためのカンファレンス「THE FUTURE」を in-person 形式(有人リアル形式)で開催することを明らかにした。コロナ禍の2020年に開催された初回はオンライン形式だった。感染拡大はまだ落ち着いていないが、 代表の廣澤太紀氏によれば、起業家に同世代と話をする機会、先輩起業家にナレッジを共有してもらえる機会をを創出するため、今回はリアル開催にこだわったという。

2020年3月から、ずっと人に会えない状況が続いている。この2年の間に起業した人、プロダクトが伸びてきた人に、ぜひ直接会って、話ができる機会を作りたいと考えた。(廣澤氏)

カンファレンス参加は、若手ベンチャーキャピタリストから招待された起業家のみ。50名弱の参加者が集まっていて、ここからさらに人数を増やす予定は無いそうだ。4月23〜24日の2日間にわたり、某所で先輩起業家らがナレッジを共有する合計4セッションを開催する。この種のカンファレンスでは、上場を果たしたり、合併されたり、イグジット経験者らが登壇することが多いが、ローンチ当初から若手起業家をターゲットにしている THE SEED では、彼らと目線が近い同世代の経験豊富な起業家を講師に招いたという。

「THE FUTURE」サポートメンバーとなっている若手ベンチャーキャピタリスト
Image credit: The Seed

明らかになっている範囲では、以下のような先輩起業家が登壇する予定。それぞれの先輩起業家を招いた理由についても、廣澤氏に説明してもらった。

  • HOKUTO 五十嵐北斗氏 … 学生起業であり、医療という比較的にニッチな分野で、ユーザ数・シェア共にトラクションを伸ばしている。
  • BABEL 杉山大幹氏 … AI × SaaS でセールステックのドメインで戦うために、元上場企業の役員なども入り強い経営チームになりつつある。IT 有名経営者からエンジェル出資を受けた。
  • RATEL 吉村信平氏 … 高校生で起業。何もわからない中で起業しながらも、Z 世代よりも下の世代ならではの e スポーツという分野で着実に結果を出してきている。
  • DeNA 原田明典氏 …スタートアップやファンドなど、多くの若手創業を支援されており、若手起業家達からメンターとして慕われている。
  • クラスター 加藤直人氏 …注目を集める「メタバース」領域の事業「cluster」を2017年から展開。「バーチャル渋谷」の展開や「ポケモン」など有名 IP にも利用されている。
  • ROXX 中嶋汰朗氏 … 学生起業で toB 事業を展開。複数プロダクトを運営し、現在はリファレンスチェックサービス「back check」の展開などで急成長中である。

2018年9月に設立された THE SEED は10億円規模の1号ファンドを16社に出資してクローズし、現在は、1号ファンドを上回る15億円規模の2号ファンドを運用している。昨年11月時点で、2号ファンドからは14社に投資したことが明らかになっている。投資先のスタートアップの顔ぶれも多様化しており、今日、THE SEED にとって初の海外スタートアップへの出資となる、AI Communis への出資参加が明らかになった。

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廣澤太紀氏率いるTHE SEED、若手起業家らとこれからの10年のスタートアップシーンを考えるカンファレンスを開催へ

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先週、BRIDGE は誕生の日(当時はイベント運営のオーガナイザーであり、Startup Dating の名前だった)から十年を迎えた。福岡がスタートアップハブとして頭角を現すきっかけとなった明星和楽も、第1回の開始からまもなく十年だ。ドッグイヤーと言われて久しいものの、「新たなムーヴメントを作るには、やっぱり十年を要するかも」というのが最近の筆者の口癖だが、十年経つと十歳年をとるわけで、そこには…

The Seed Capital の廣澤太紀氏と、New Innovations 代表取締役 CEO の中尾渓人氏。
二人は THE FUTURE に登壇予定。

先週、BRIDGE は誕生の日(当時はイベント運営のオーガナイザーであり、Startup Dating の名前だった)から十年を迎えた。福岡がスタートアップハブとして頭角を現すきっかけとなった明星和楽も、第1回の開始からまもなく十年だ。ドッグイヤーと言われて久しいものの、「新たなムーヴメントを作るには、やっぱり十年を要するかも」というのが最近の筆者の口癖だが、十年経つと十歳年をとるわけで、そこには世代間ギャップも生じてくるし、世代交代も必要になるだろう。

2年前弱冠26歳にして、シードスタートアップ向け VC「The Seed Capital(ザ シード キャピタル)」を設立した廣澤太紀氏もまた、スタートアップシーンに、こういった世代間ギャップの是正や世代交代の必要性を感じている。一度イグジットを果たした起業家やシリアルアントレプレナーの世代の厚みが増してきている分、廣澤氏らと世代を同じくする若手起業家にとってはハードルが上がっているという。シニア層に遠慮してか、廣澤氏の世代からはっきりとした言葉で、そのような指摘を受けることは今までになかった。

シリアルアントレプレナーの人たちがチャレンジをする事例が増えている。彼らは経験もあるので、資金調達や事業規模などのサイズ感も大きい。クロステック系のスタートアップは既存ビジネスの DX なので、ビジネス経験のあるシニアの人たちの方が有利。

そうした結果、若手が起業の名乗りを上げるのが難しくなってきているのを感じる。若い起業家が最初の調達で1,000万円や2,000万円集めた程度では目立たなくなってしまった。若手起業家にメンターをしてくれていたシニアの起業家は自分の事業に忙しくなり、メンターを探すのも以前に比べ難しくなってきている。(廣澤氏)

最近ブームのオープンイノベーションも、スタートアップが成長の活路を見出す手法としては有用なものの、伸るか反るかでホッケースティック的な成長に賭ける起業家にとっては、対極にある選択肢かもしれない。オープンイノベーションも典型的なパターンは国内で需要と供給がグルグル回る形であるから、このモデルでは、例えば、日本から世界を目指し、外需に応えるスタートアップを生み出すという大きな夢は描きにくい。

New Innovations 代表取締役 CEO の中尾渓人氏(右)は大阪出身。事前注文型のカフェロボット「root C」を開発しており、先月、THE SEED を含む投資家から1.7億円の調達を発表した。

一方で、東京かそれ以外か、というギャップも存在する。新型コロナによる社会変化が常態化すれば、地方の起業家は一度も上京せずに東京のベンチャーキャピタルから資金調達するのが当たり前になるかもしれない。地方の起業家が高いコストを払って慣れない地へと集まるのは、投資家はもとより、苦楽を共にする他の起業家などスタートアップのコミュニティ機能を求めてのことだ。新型コロナが収束しても、スタートアップシーンの醸成に必要な基本機能は、東京以外の場所にも定着してほしい。

THE SEED ではシニアの若手のギャップ、東京とそれ以外の地域のギャップに焦点を当て、これからのスタートアップシーンの10年を若手起業家らと共に考えるカンファレンス「THE FUTURE」を今月22日に開く。初回はバージョンゼロと位置づけ、三密防止の観点から全てのコンテンツをオンラインで配信する予定。将来起業を志す地方の若い世代にとっても、東京に足を運ばずして同世代から有用な言葉を聞ける良い機会となるだろう。

今から十年ほど前の TechCrunch 40 か TechCrunch 50 のメインステージのピッチで、かなり高齢の起業家がひどいフランス語訛りの英語でプレゼンしているのを見て衝撃を受けたことがある。当時の日本では、起業家と言えば、だいたいスタイルが決まっていて、そこから大きくかけ離れた存在だったからだ。何歳になってもスタートアップできるんだと確信させられた。男であれ女であれ、LGBTQ であれ、何歳であれ、このダイバーシティこそがスタートアップシーンの極みなのだろうと。

おそらく THE FUTURE が目指すのも、決してベテランやイグジットしたシニアの起業家の再挑戦を否定するものではない。そういう人もいていいが、一方で、経験未熟な若手起業家にだって、もっとチャンスがあっていいではないか、という心の叫びである。日本のスタートアップシーンにも、本当のダイバーシティがもたらされることを願ってやまない。

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