メルカリが23.6億円を調達、新CMには「ゲッツ」ダンディ坂野さんを起用してユーザー層拡大を狙う

by Takeshi Hirano Takeshi Hirano on 2014.10.9

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新CMで起用されたダンディ坂野さん

500万ダウンロード突破、米国展開も開始したフリマアプリが更に加速を続ける。

メルカリは10月9日、World Innovation Lab(以下WiL)および既存株主であるグローバルブレイン、Globis Capital Partners、GMO Venture Partners、East Venturesを割当先とした第三者割当増資の実施を発表した。調達金額は総額23億6000万円で詳細は非公開。

また、これに伴い同社では新CMの展開とリアルイベントとなるフリーマーケットの開催も発表している。調達資金についてはプロモーション展開および米国での事業推進、国内人員強化に使われる。

新プロモーション展開、CMにはダンディ坂野氏起用でユーザー層拡大を狙う

さて、簡単にメルカリの現在のステータスをおさらいしておこう。ダウンロード数は9月16日時点で500万件、1日の出品数は10万品超、月間の流通総額は数十億円となっている。2013年7月の開始から約14カ月※約15カ月で一気にここまで伸ばした。また、9月12日に正式公開となった米国展開では1日の出品数が数千品とこちらも現地でスムーズに受け入れが進んでいる模様

代表取締役の山田進太郎氏の話によれば、現在のユーザー層は出品されている商品の状況から半数以上は女性で、今後は主婦や年齢の高めの男性など幅広い層の獲得を目指す。新CMで新たに起用されるダンディ坂野さんもその一環ということだった。11月8日から2日間に渡ってお台場で開催される「リアル」フリマイベントも狙いは同じだ。

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前回登場の筧美和子さん、菅谷哲也さんも登場

薄れる「女性向け」イメージ、築きつつある独自の「フリマ」ポジション

公開当初からメルカリはFril(フリル)に代表されるような女性向け商品が多いことで、ややもするとファッション系のC2Cサービスの様に映る傾向があった。現在も女性ユーザーが多いということでその流れは大きく変わっている訳ではないが、それでも徐々にその商品構成には変化が現れているという。

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C2Cポジションマップ/提供:メルカリ

同社が発表会で公開したポジションマップを眺めると商品構成的に大きくファッションやチケットなどの特化型と、ややB2Cに近い車やガジェット類などの高額商品を扱う市場が存在することが分かる。

現在、メルカリはFrilほどファッション特化には進まず、かつ業者取引を禁じているため、ヤフオク!のようなスモールビジネス的な雰囲気もない、本当に日用品を個人間取引する場所になりつつあるという。

ただ、この分野では大きな脅威になるはずだったLINEモールの声はあまり聞こえてこない。なぜ両者に差が生まれつつあるのだろうか?

この点について、使い勝手が違う部分もさることながら、取締役の小泉文明氏が「LINEはやはりコミュニケーションプラットフォーム。(ユーザーが利用する)モチベーションが違う」という見解を教えてくれたが、私もこの点についてはそうだと思う。会話が目的の人は買物はしないのだ。

そもそも山田氏は世界的な資源の限界に問題を感じてこのサービスを開始している。ロングテール的に存在する日用品がこのプラットフォーム上で無駄にならず、大きな意味で人類間で共有できれば、メルカリはやはりそういう意味でも独自のポジションを構築することになるだろう。

早期1000万DLを目指すーー事業は金融、広告、手数料以外の可能性も

メルカリはこれまでに40億円近くの資金を調達し、CM展開など積極的なプロモーションでこのユーザー層を獲得してきた。山田氏の話では、まず1000万ダウンロードという数字を早期に目指し、その後についても「プロモーションの投下に対しての回収ができている」(山田氏)ということで、伸び率が保たれている間は投下し続けるということだった。

ただ、ユーザー数の拡大と一緒に考えなければならないのが事業モデルだ。

モバイル決済プラットフォーム「Square」がやや苦戦しているという話題があるように、手数料ビジネスというのは根本的に利益率の低さを課題として抱えている。米国式に大きくユーザーベースを獲得することでその解を得るスタイルと違い、国内ではまずやはり「日本」という市場と向き合う必要がある。

ここについて尋ねたが、当然のことながら大量のアイデア(実現するための開発人員が足りないと山田氏ら経営陣が何度も繰り返していたことは一応書いておこう)を考えているようだった。例えばアマゾンの開始した出店者向け短期融資「Amazonレンディング」(売れることが分かっている時に有効な融資商品)のようなモデルも視野にある。これらはユーザー数が拡大すると共に彼らのオプションとしていつか展開されるかもしれない。

現在、87名という陣容に拡大したメルカリ。半数以上がカスタマーサポートに当てられており、仙台に作ったセンターには現在30名近くが顧客対応をしている。今後の拡大についても流通に応じて「ブランド」を毀損しない、丁寧な対応ができるようシステム化も含めてゆるやかに増員していくという話だった。逆に開発やマーケティングなどの心臓部を担う人材については厳選して採用をすすめるということだった。

※訂正:初出時に14カ月としましたが、正しくは15カ月の誤りでした。訂正いたします。

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