Androidの発表後、GoogleはAppleのAppStoreの成功を後追いしようと、Androidマーケットの提供を始めた。Googleにとって問題なのは、Googleの常としてAndroidを厳格に管理しようとしないため、Androidをめぐるマーケットが停滞してしまうおそれがあることだ。全世界でモバイル関連会社やインターネット企業などのサードパーティーによるAndroidマーケットがつぎつぎ誕生した。
中国にも、GoapkやAppChina(InnovationWorksが支援)、HiApk(オンラインゲームベンダーのNetDragonが提供)、Aimi8、Eoemarket、NduoaやMumayiなどが提供する数多くのマーケットが存在する。ポータルサイトNetEaseもまた、アプリのレコメンデーションとダウンロードを提供するNetEaseAppsを開始させており、このサイトはiOS、Android、Symbian(V3、V5)をカバーしている。
マーケットは利用者も多く、スマートフォンやモバイルの市場の大きさを考えると先行き明るいように思えるが、サードパーティのAndroidマーケットには考えるべき多くの問題が存在する。
1)収益の落とし穴
iOSアプリと比較すると、Androidアプリの大多数は無料でダウンロードして利用できる。開発者がAndroidアプリ開発で利益を上げるのが難しい現状で、これらの市場でどうAndroidの収益を期待できるのだろうか?
2)増え続けるコスト
Androidアプリ市場ではダウンロードで収益を得られず、その上、回線容量、サーバーなどのコストを負担しなければならない。
3)ますます激しくなる競争
モバイル市場の将来性が高いために、前述の問題などおかまいなしに新しいAndroidマーケットが次々と生まれ、その結果、その市場の競争が熾烈になる。それぞれの市場は類似のサービスを提供するため、どのサービスも特徴のないものになってしまう。
ベンチャーの資金でアプリ市場に参入する
Tencentはこれらの問題に気づいたようだ。大手インターネット企業である同社はAndroidとSymbianプラットフォーム向けモバイルアプリ市場のTencentAppCenter(騰訊応用中心)を立ち上げ、ベンチャーキャピタルとの共同ファンドを作り、優秀なアプリ開発者やモバイル広告システムに賞金を出し、アプリ開発者を支援しようとしている。
TencentAppCenterではアプリリコメンデーション機能を特色としているが、長期的には従来の大手広告主を含む、広告源を活用していくことを考えている。深圳市に本拠を置く同社はTencentAppCenterに開発者へのQQの接続性を提供するなどソーシャル機能やコミュニティー機能を追加するつもりだ。
【via Technode】(@technodechina)
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