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スタートアップが大事にすべき”TrueNorth”とはーーLinkedIn村上氏が語る「変革期に必要な人物」日本マイクロソフトが都内でミートアップ開催 #ms4su

本稿は日本マイクロソフトが運営するスタートアップインキュベーションプログラム「Microsoft for Startups」による寄稿転載。同プログラムでは参加を希望するスタートアップを随時募集している 日本マイクロソフトは3月20日、インキュベーションプログラム「Microsoft for Startups」に関するミートアップを開催した。イベントには国内拠点のスタートアップ、VC、CVC、アク…

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LinkedInカントリーマネージャー(日本担当)/ プロダクトヘッドの村上臣氏

本稿は日本マイクロソフトが運営するスタートアップインキュベーションプログラム「Microsoft for Startups」による寄稿転載。同プログラムでは参加を希望するスタートアップを随時募集している

日本マイクロソフトは3月20日、インキュベーションプログラム「Microsoft for Startups」に関するミートアップを開催した。イベントには国内拠点のスタートアップ、VC、CVC、アクセラレーターらが参加し、企業間コラボレーションの加速を図るための議論が交わされた。スピーカーには、LinkedInにて日本のカントリーマネージャー・プロダクトヘッドを務める村上臣氏が登壇し、「変革期に生きる私たちに必要なマインド」という題目で基調講演を披露した。以下は、村上臣氏によるプレゼンテーション内容をまとめたもの。(取材・編集:増渕大志

LinkedInが目指す”Economic Opportunity”というビジョン

LinkedInがMicrosoftに買収されてから2年が経過した。村上氏によれば「LinkedInとMicrosoftが掲げるビジョンは限りなく近い」という。日本におけるLinkedInは、まだまだ転職活動のためという印象が強い。

ただ、LinkedInは転職活動やリクルーティングのみにフォーカスしているわけではなく、ビジョンとして「人と人とを繋げることで、新しい”Economic Opportunity(経済機会)”を作り上げていく」ことを目指しているという。

インターネットは需要と供給のマッチングを得意としています。LinkedInは採用や転職のみのプラットフォームと理解されやすいですが、その根底にはインターネットが進化することにベットした私たちのビジョン“Economic Opportunity”を作り上げていくことがあるのです(村上氏)。

LinkedInには世界から6億人以上のユーザーが集結しており、日本にも200万人ほどのユーザーが”Economic Opportunity”を求めてこのSNSに集まっているという話だった。

情報革命の中で生きるスタートアップとエンタープライズ

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会場には100名以上のスタートアップ経営者などが集まった

さて、今回のミートアップテーマでもある「スタートアップと、エンタープライズ企業の関わり方」について村上氏は、「情報革命 (Information Revolution)」の文脈に沿って語ってくれた。

渦中にいると分かりにくいですが、実は私たちは数年後、“あの時、時代は変わったよね”と言われる革命期に生きています。

例えば、産業革命の時は1900年の時点では馬車が人を移動させる手段でした。しかしそこからたった13年経過した1913年には、辺り一面には車が広がっていたんです。この情報革命のスピードは、産業革命の時よりもきっと早く進んでいくと思っています。

つまり、産業革命時でいえば私たちは今、馬車から車へ変わりゆく13年間の”ど真ん中”を生きているんです(村上氏)。

このスピード感あふれる情報革命のど真ん中に生きているからこそ、ある分野に特化してテクノロジーを極めているスタートアップと、マーケットにおける存在感やグロースさせることが得意なエンタープライズ企業とのコラボレーションが求められていると同氏は語る。

アジアという市場は今、久々に経済やマーケット的な伸びしろが見え始めています。日本のスタートアップが国内市場だけでなく、伸びしろが見えてきている身近なアジアというマーケットにエンタープライズを上手く“利用”すべきです。日本というロケーションで活動している地の利を、最大限利用しない手はないだろう、と思います(村上氏)。

イノベーションを起こすスキルの”実需要”

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では、この情報革命「ど真ん中」にいる企業に求められるのはどういう人物なのか。これに関して、村上さんはLinkedIn特有のデータを生かして次の説明をしてくれた。

横軸は前年比におけるスキルの実需要増加率を表していて、縦軸が市場からの需要です。このデータは、LinkedInというプラットフォームの特質上、ユーザープロフィールと求人データのDemandとSupplyを比較することで導き出すことが出来ました。

一目瞭然ですが「人工知能、ビッグデータ、クラウドコンピューティング」の実需要と需要が突出していますよね。みんな、この市場に飛び込もうとしているけれど、これらのスキルを持ち合わせた人材は圧倒的に市場には少ない、こんなミスマッチが起きてしまっています(村上氏)。

LinkedInではこれら3つのスキルを”ABC”という、ハードスキルと呼ばれるものに分類している。一方、これに対していわゆるマネジメント能力や、パブリックスピーキングなどのスキルはソフトスキルと呼んでいるそうだ。

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昔はいわゆるコーダーはずっとコーディングだけしていることが一般的でしたが、その概念が変わりつつあると思っています。つまりハードスキル+ソフトスキルを持ち合わせたマルチスキルな人材の必要性です。

背景には、その製品を作っている人物が相手と話した方が説得しやすいという点に尽きると思います。加えて、情報革命のスピード感に遅れを取らないために、旧来営業などの仲介的な人物が多くなればなるほどリアルタイムさが失われてしまう。

だからこそ、エンジニアが直接パブリックスピーキングをすることで、リアルタイムにビジネスを進めることの重要性が高まってきているのです(村上氏)。

スタートアップこそ大事にするべき”TrueNorth”とは

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LinkedInにおける企業の”カルチャー

True Northとは行き先を見失ったときに振り返るべきスタート地点や基準値を意味する。スタートアップにおいてそれは「ビジョン」だと同氏は語る。

スタートアップにはお金だけが減っていって、今の事業がワークしているのかもわからないような苦しい時期がたくさんあります。そういう時こそ設立時に決めたであろうビジョンを振り返ることが大事になるんです。

たとえ目先に売り上げがあったとしても一度立ち止まって、それを得ることで到達すべきビジョンへの道のりが遠回りにならないか考えることが大切です(村上氏)。

続けて、ビジョンとミッションの関係性はどうだろうか。村上氏はこう続ける。

ビジョンはあくまで夢なんで、ふわっとしてていいんです。だけど、ミッションはデジタル的に計測可能なものが望ましいです。その区別を設けることで、True Northとしてのビジョンを常に考えつつ、デジタル的にミッションを達成できているか自分たちで計測する(村上氏)。

村上氏はスピーチの最後、「カルチャーをつくり、維持し続けるのは大変。だが、True Northを目指して仲間と挑戦するのは素晴らしい」と自身のスタートアップ経験も含めて会場に集まった起業家たちにエールを送っていた。(取材・写真撮影:増渕大志

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LinkedInがライブ配信を開始へ、ビジネスソーシャルのビデオ活用促進狙う

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ピックアップ:LinkedIn Live: The Professional Network Is Conducting a Pilot Test of Live Video in the U.S. ニュースサマリー:ビジネス特化型SNSのLinkedInに新機能、ライブ配信が可能なLinkedIn Liveが実装されることが11日明らかになった。TechCrunchをはじめ、米テックメディア各誌…

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Photo by Pixabay on Pexels.com

ピックアップLinkedIn Live: The Professional Network Is Conducting a Pilot Test of Live Video in the U.S.

ニュースサマリー:ビジネス特化型SNSのLinkedInに新機能、ライブ配信が可能なLinkedIn Liveが実装されることが11日明らかになった。TechCrunchをはじめ、米テックメディア各誌が報じている。現在は、パイロットプログラムとして少人数の配信者が利用できるテスティング段階。

LinkedInは2017年より動画投稿の対応を開始し、さらに昨年にはフィードへの広告動画を投稿できるようになるなど、動画関連での広がり見せている。

ライブ配信自体は「インタラクティブ」・「タイムリー」の2種がサポートされる。インタラクティブなライブ配信は、オフィスアワーで教授と学生が個人間で通話するようなシーンが想定されており、タイムリーなライブ配信は、イベントのピッチなどある特定の時間に絞った利用を見込んでいる。

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Image : LinkedIn

話題のポイント:LinkedIn Liveの中でも「インタラクティブ」な利用方法は、他にあまり競合がいない魅力的なサービスとなる可能性を秘めています。というのも、タイムリーな使用はFacebookやInstagramなどでもライブ配信がありますから、いわゆる「フレンド」へ向けてPR配信をすることは今でも可能です。つまり、わざわざLinkedInプラットフォーム上でライブ配信する理由はほぼありません(プロフェッショナルな知り合いが多いから、という理由はあるかもしれませんが)。

一方、インタラクティブな利用方法であれば、クローズドな個人間のやり取りをLikedIn上ですることになります。これまではSkypeやWhatsApp、Messengerなどが用いられてきましたが、LinkedInを通すことにより、同時にプロフェッショナルな繋がりを活用できる可能性が広がります。

LinkedInはビジネスに特化したSNSです。ヘッドハンティングや転職活動などの「ザ・プロフェッショナル」なやり取りは得意ですが、その1段階前のもうちょっとライトなやり取りをライブかつインタラクティブにできるようになれば、他のソーシャルとはまた異なる利用層の活性化を狙えるのではないでしょうか。

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LinkedInが21社目となる「Glint」買収ーー毎秒2人を獲得する「隠れた巨人」を数字でおさらい

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ピックアップ:LinkedIn + Glint: Helping Talent Leaders Build Winning Teams via LinkedIn Talent Blog ニュースサマリ:LinkedInが従業員エンゲージメントの可視化ツール「Glint」を買収した。同社が10月8日付のブログにて公表したもので、買収条件は公開されていない。TechCrunchの記事にはGlintが公…

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Photo by Pixabay on Pexels.com

ピックアップ:LinkedIn + Glint: Helping Talent Leaders Build Winning Teams via LinkedIn Talent Blog

ニュースサマリ:LinkedInが従業員エンゲージメントの可視化ツール「Glint」を買収した。同社が10月8日付のブログにて公表したもので、買収条件は公開されていない。TechCrunchの記事にはGlintが公表しているPitchBookの情報として、最新調達ラウンドでの評価額が2億2000万ドルであることに触れている。

話題のポイント:日本でも度々話題になる隠れたSNS巨人、LinkedInが新たな買収を公表しました。2010年に実施した最初の1件目の買収から数えて今回で21社目になります。ざっと最近の数字をおさらいしてみましょう。

  • 総ユーザー数:5.62億人(2018年9月時点)
  • 米国のユーザー数:1.46億人
  • MAU:2.6億人
  • DAU比率:40% * 1秒間の新規ユーザー:2人
  • 米国以外のユーザーが70%
  • 男女比は男性56%、女性44% * ミレニアル世代(15−34歳)は全体の11%

2017年1月の記事に61%のユーザーは30〜64歳に該当する年齢だという言及もあるので、圧倒的なおっさんプラットフォームですね。

なお、米国には若者や女性向けに特化したThe Museのような採用プラットフォームも出現してきてますから、LinkedInはこれからも今のターゲット年齢を変えずに突き進むのかというのも密かに注目しているポイントではあります。ただ買収先を見る限り、現時点でそういった傾向が感じられるものはなさそうです。買収実績を並べるとこんな感じです。(参考情報はCrunchBaseから)

  • Connectifier:リクルーター向けの候補者ソーシングツール
  • Run Hop:オンラインコンテンツディストリビューション
  • PointDrive:ソーシャルセリング※B2B営業の際の購買プロセスの中で、見込み客向けにパーソナライズされた資料を見せてトラッキングするためのツール
  • Heighten:営業支援ツール(セールスプロセストラッキング / CRM)
  • Glint:従業員エンゲージメント可視化ツール(今回買収)

個人的にはこれらサービスは所謂「固い」企業で、LinkedInプラットフォームの機能拡充ももちろん、サービスに強いエンジニア人員の確保などが主な狙いと見ています。ちなみにLinkedIn自体も2016年6月にMicrosoftによって262億ドルの評価で買収されています。

 

 

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ビジネス向けSNS大手「LinkedIn」のユーザー数、5億を突破

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クラウドベースの履歴書サイト大手 LinkedIn は、会員数が200カ国で合計5億を突破したことを発表した。 これまで、2015年10月に会員数4億、2016年8月に4億5,000万に到達している。だが、これらの数字はすべてを伝えているわけではない。LinkedIn の会員の25パーセントだけが、毎月プラットフォームを活用しているという点だ。 今回の発表において、LinkedIn は5億のユーザ…

Image Credit: Ken Yeung/VentureBeat

クラウドベースの履歴書サイト大手 LinkedIn は、会員数が200カ国で合計5億を突破したことを発表した

これまで、2015年10月に会員数4億、2016年8月に4億5,000万に到達している。だが、これらの数字はすべてを伝えているわけではない。LinkedIn の会員の25パーセントだけが、毎月プラットフォームを活用しているという点だ。

今回の発表において、LinkedIn は5億のユーザーのうち、月間アクティブユーザーが何名かについては言及していない。おそらく、前回の25パーセントという数字からさほど変化していないと考えるのが妥当だろう。

昨年マイクロソフトに260億ドルで買収されたのち、LinkedIn はもはや公開会社ではなくなったため、アクティブユーザーの詳細については我々に公開されることはないかもしれない。マイクロソフトが自社の決算報告で、その数字を公開しない限りは。なお、LinkedIn はマイクロソフトに買収されて以来、1億ドルを損失している。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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LinkedInが動画領域へ、インフルエンサーが30秒の動画クリップを投稿できるサービスを開始

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LinkedInがRecordというスタンドアロンのiOSアプリをリリースし、動画領域に乗り出す決定をした。このアプリを使えば、30秒の動画クリップを使ってLinkedInの編集チームがキュレーションするトピックに対する反応をしたり、自分で始める動画をスタートすることができる。このアプリは当面LinkedInの500名のインフルエンサー向けに利用可能となっているが、より多くのユーザー向けに徐々に拡…

 via Flickr by “A Health Blog“. Licensed under CC BY-SA 2.0.
via Flickr by “PRONan Palmero“. Licensed under CC BY-SA 2.0.

LinkedInがRecordというスタンドアロンのiOSアプリをリリースし、動画領域に乗り出す決定をした。このアプリを使えば、30秒の動画クリップを使ってLinkedInの編集チームがキュレーションするトピックに対する反応をしたり、自分で始める動画をスタートすることができる。このアプリは当面LinkedInの500名のインフルエンサー向けに利用可能となっているが、より多くのユーザー向けに徐々に拡大していく可能性もある。

「LinkedInは転職先を探す場所であるだけでなく、情報を集める場所でもあります」とシニアプロジェクトマネジャーのJasper Sherman-Presser氏は語る。同社はこのアイデアにかなり投資してきたことを明かし、プロフェッショナルな知識を活用し、またユーザーが自分の関心のあることをシェアすることで評判を築く手助けをしたいという。

この動画の導入は、誰もが「軽いノリで簡単に、1000ワードの投稿を入力するために机に座る必要なく」なにかをシェアすることができるという方向性への一歩だ。

LinkedIn のRecordを使えば、インフルエンサーは教育政策から技術ニーズ、人工知能、ベンチャーキャピタリストにピッチする際に気をつけるべきことまで、関心のあるさまざまな話題をキュレーションすることができる。

そしてアプリを使えば、短期の寿命またはフィルターがない版のSnapchatのように、ある話題に関する考えを録画することができる。動画クリップができれば、LinkedInのフォロワーにシェアすることができる。

動画は他のユーザーと共有できるが、現時点では埋め込みはできない。埋め込みは今後の計画に含まれている機能ではあるが。スレッド形式の返信もサポートされておらず、動画クリップを通したお互いの交流はできない。

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「インフルエンサー」に選ばれなかったとしても、ウェブやモバイル上のLinkedInフィード上でフォローしているインフルエンサーが投稿した動画を見ることはできる。

さらに、この動画クリップを見たあと、その話題に関係のある動画クリップが表示される。「まるでマルチ1分パネルの世界につかるような感覚なんですよ」とSherman-Presser氏は表現する。

ネイティブ動画の提供を開発することはLinkedInにとって新しい試みだ。これまでも動画を出したことはあったが、買収を通じて取得した Linda.comのチュートリアルを通してのみだ。Pulseの買収を通じたパブリッシングプラットフォームの成長とインフルエンサープログラムのローンチに数年を費やしたあと、動画をそこに加えるべき時がきたのだと同社は説明している。

Sherman-Presser 氏はこのようにいう。

「私たちのインフルエンサーの間でひっそりとある意味テストをしてきました。そして、大量のリピート利用を見てきました。

会員が毎日LinkedInを訪れて、自分の業界トップにいる尊敬する人々のコメントを聞き、彼らの世界の一部をシェアできるようになることが、LinkedInにとっての成功です」。

動画の可能性をすでに取り入れた他の多くのサービスと比較すれば、LinkedInは控え目にいってもこのトレンドに遅れをとっている。一方、FacebookとTwitterはどちらもこの領域にかなり投資をしてきた。

Periscope や Facebook Live のようにLinkedInもライブストリーミングに突入する計画があるのだろうか? それはまだ頭の隅にしかないと Sherman-Presser 氏は認めている。今のところは「私たちが注力しているのは、ユーザーが生産的になり成功することです。何をするにしても、それがユーザーのプロダクトの使い方にフィットしなければなりません」。

LinkedIn Recordは現在 iOSのみで利用可能だ。インフルエンサーが動画クリップを投稿するにはアプリを使わなければならない。普通のウェブカメラは使えないようになっている。

【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

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Microsoft の LinkedIn 買収が大失敗に終わるであろう5つの理由

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最近では、最初にニュースをリークすることなしに、ビッグなテックニュースをスクープできることは稀だ。 だが、Satya Nadella氏が指揮する時代における最大の買収であり、MicrosoftがLinkedInを買収するという発表は、熱病にうなされて夢を見ているのか、それとも真実なのかとクラクラしているシリコンバレーに一撃を食らわせた。 これは真実なのだ。 今日は(編集部注:原文掲載6月13日)、…

Image Credit: Pixabay
Image Credit: Pixabay

最近では、最初にニュースをリークすることなしに、ビッグなテックニュースをスクープできることは稀だ。

だが、Satya Nadella氏が指揮する時代における最大の買収であり、MicrosoftがLinkedInを買収するという発表は、熱病にうなされて夢を見ているのか、それとも真実なのかとクラクラしているシリコンバレーに一撃を食らわせた。

これは真実なのだ。

今日は(編集部注:原文掲載6月13日)、ニュースのほとんどをAppleとWWDC関連が占めるはずだった。だが、Appleを出し抜いたMicrosoftのPRのささやかな襲撃には脱帽だ。

だが、それだけのことだ。バラのような香りのするプレスリリースはさておき、私は今回の動きは大失敗ではないかと感じている。

一方で、今回の買収について、その根拠を説明する記事を多く見かけるだろう。それらを信じてはいけない。一般的に買収の多くが圧倒的な失敗に終わるが、今回もまた同様の運命から逃れられるチャンスはほぼゼロに近い。

なぜか? MicrosoftはLinkedInの株主の同意を得ようとする中で、長くつらい仕事が待っている。その内容を検討してみよう。

LinkedInの価値

今回のプレスリリースでは、LinkedInの成長について楽観的な数字が並んでいた。しかし、2月2日時点でLinkedInの株価は一株あたり203ドルだった。その後LinkedInは年間の見通しを提出したが、それはウォールストリートの期待を大きく下回るものだった。投資家は1日で株価を40パーセントも下げたのだ。

Microsoft が今回支払おうとしている大きなプレミアムは、素晴らしいことのように見える。だが、多くの投資家にとっては、その事実が4ヶ月前に戻れることを意味しない。なので、株主投票までの道のりでいくつかの不満や異議が予測される。賛同を得ることは予想以上に難しいかもしれない。

LinkedInの事業

正当な価値はいくらかという問い以前に、LinkedInの主要事業について考慮すべきことがある。投資家が切れた理由は、広告の成長が鈍化していたこと、そして米国の仕事数の成長もまた伸び悩んでいたことだ。これはLinkedInにとって痛手だった。買収につながるような勢いのある成長を見せていたわけではない。

Microsoftの実績

今回の買収が、Nokiaの買収で支払った額の約4倍であるという事実はひとまず置いておこう。Microsoftは2012年に12億ドルでYammerを買い、その前にSkypeを85億ドルで買った。一つの会社が一体いくつの法人向けコミュニケーションプラットフォームを必要とするのだろうか。

私が消費者または企業であったならば、こうした寄せ集めが一つの統合された全体にどのようにまとまるのかを想像するのは大変だ。もちろん、Microsoftもまたよく分かっていない。だが、買収が正式にされたあとにその方法を見つけることを期待している。Nadella氏のメモがそれを伝えている。

本質的に、私たちはプロフェッショナルがより生産的になる方法を再発明し、同時に販売、マーケティング、人材管理事業の方法を再発明することができる。買収がまとまったあとに共に仕事を始めてから、私たちのチームが何を考え出せるか見れるのが待ち遠しい限りだ。本年度内にはその内容が見れるだろう。

曖昧なトーク・その1

一方で、今回の買収で繰り返し語られているのが、お決まりの「シナジー」だ(この言葉自体は使われていないが)。推測される方向性は、LinkedInをあらゆるMicrosoftの製品に組み込むことだ。すばらしい! だが、これはWordの書類をLinkedInでシェアしたいかを尋ねるメッセージが突然大量に送られたり、ExcelのスプレッドシートにLinkedInが組み込まれることを意味するのだろうか。

今回の買収によって、Microsoftがクラウドサービスのようなものを販売するにあたって新しいチャネルが増えるだろうといったことは多く語られている。だが、世界最大のテック企業の一つが、新しい顧客にリーチするために260億ドルを費やす必要が本当にあるのだろうか。

曖昧なトーク・その2

構造的にはLinkedInは独立性を保つ予定だ。Nadella氏は次のように伝えている。

LinkedInはブランド、独立性、そして私たちと連携している文化を維持していきます。Jeff(Weiner氏)はLinkedInのCEOを引き続き務め、私に報告をし、シニアリーダーシップチームに参加します。基本的に、Jefffにお願いしたことは、私たちの総合的な成功につながる主要な業績指標に沿ってLinkedInを経営してほしいというものです。そこを基本に、統合するべき、するべきじゃないものを決定していきます

つまり、一緒に働こうということ。だが、お互いの独立性を保ったまま一緒に働こうということ。これを「分離団結」と呼ぼう(いつかこの言葉の著作権をとって、本を書こうと思う)。

いずれにしても、縄張り争いを予測することができる。

まとめよう。Microsoftは、この目に見えた結果によって身動きがとれなくなるだろう。これによって得られる利益は、決して明らかではない。そして、その過程でLinkedInがさらに勢いを失ってしまう可能性もある。

Microsoftは間違いなく生き残るだろう。だが、これから数年、またさらに巨大な混乱に対応しなければならなくなるだろう。

【関連まとめ記事】
マイクロソフトによる事業や買収関連のニュースまとめ
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【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

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Microsoft が LinkedInを262億ドルで買収、過去最大の買収の意図はどこに?

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こちらの記事の抄訳でお届けします。 MicrosoftがLinkedInを262億ドルで買収することをを発表した。 買収が完了すれば(2016年中に予定されている)、LinkedInは現在の「ブランド、文化、独立性」を維持する形で継続すると発表されている。LinkedInのCEO、Jeff Weiner氏はマイクロソフト傘下で指揮をとり続ける予定で、MicrosotftのCEO、Satya Nad…

こちらの記事の抄訳でお届けします。

Image Credit: Jordan Novet/VentureBeat
Image Credit: Jordan Novet/VentureBeat

MicrosoftがLinkedInを262億ドルで買収することをを発表した。

買収が完了すれば(2016年中に予定されている)、LinkedInは現在の「ブランド、文化、独立性」を維持する形で継続すると発表されている。LinkedInのCEO、Jeff Weiner氏はマイクロソフト傘下で指揮をとり続ける予定で、MicrosotftのCEO、Satya Nadella氏に直接報告する形になる。

2002年にカリフォルニアで創業したLinkedInは現在、世界で4億人強のメンバーを有し、1億500万人の月間ユニークビジターがあると発表している。プロフェッショナル向けソーシャルネットワークのスタンダードとして成長した。同社は2011年にニューヨーク証券取引所に上場し、昨年は30億ドルの収益があったと発表している。

だが、LinkedInの世界だけでは成長を見込むことができず、だからこそ大手テクノロジー企業に売却するのは理にかなっている。ソーシャルネットワークを収益化することは簡単ではないのだ。

LinkedInはプロフェッショナル同士をつなぐことで、良質で強固な事業を築いたが、そのサービスにまとまりがない、使いにくい、迷走していると不満をこぼす人も多かった。Microsoftに買収されることで、LinkedInはその地位を再度固めるチャンスが得られるかもしれない。

Microsoftにとっては、今回の買収は最大のもので、過去の買収と比較しても突出している規模のものだ。今回の次に大きな買収というのは、2011年にSkypeを85億ドルで買収した時まで遡る。Nokiaの携帯事業の買収ともそれほど変わらない額を今回支払った。

では、なぜそれまでの最大買収額の3倍もの額をLinkedInに出すのか? Nadellaによれば、MicrosotはLinkedIn、Microsoft Office 365と、ERPとCRMのソフトウェアパッケージであるMicrosoft Dynamicsの間でのシナジーを生み出したいという。

「LinkedInのチームは世界のプロフェッショナル同士をつなぐことで、素晴らしい事業を育ててきました。私たちは共にLinkedInとMicrosoft Office 365、Dynamicsの成長を加速させ、世界中の個人と組織に力を与えることができるでしょう」とNadella氏はプレスリリースで述べている。

LinkedInがMicrosoft OfficeとDynamicsとどのように融合するかはまだ見えないが、262億という買収からして、Microsoftの意思は真剣なものだ。従業員に向けたEメールでは、Nadella氏は今回の買収についての思いを示唆しており「世界トップのプロフェッショナルクラウドと世界トップのプロフェッショナルネットワークをつなぐ」と書いている。

さらに、「求職、新しいスキルの獲得、製品のマーケティング、生産性の維持、一般的なビジネスにおける成功」といった物の売買に関わる幅広い経済についても話をしており、そのためには「個人同士がつながったプロフェッショナルな世界」が必要だと述べている。

今回の買収が悲惨な失敗となるか、それとも桁外れな成功となるかは分からないが、ここ最近の最も大きなテクノロジー企業の買収であることは確かだ。テクノロジー企業の買収だけを見れば、DellによるEMCの670億ドルの買収に次ぐ大きさである。

【関連まとめ記事】
マイクロソフトによる事業や買収関連のニュースまとめ
LinkedIn(リンクトイン)の記事まとめ

以下は、Nadella氏とWeiner氏が買収について語っている事前収録の動画だ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

 

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インド発、短編映画製作者のための情報ポータル/クラウドファンディングサイト「Shortfundly」

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インド人は生来映画好きだ。ボリウッド以外にも、コリウッド、モリウッドやトリウッドといったローカル映画産業がいくつも存在する。スマートフォンやライブストリームデバイスの登場後も、インド人の映画好きは揺るがなかった。映画ファンは、公開初日を心待ちにして、大好きなスターが大きなスクリーンで悪者をやっつけるのを見るため近所の映画館に足を運ぶ。 短編映画産業自体も拡大を見せている。たくさんのフィルムフェステ…

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Shortfundlyチームメンバー.右端は設立者のSelvam M氏、中央は共同設立者のP Maharajan氏.

インド人は生来映画好きだ。ボリウッド以外にも、コリウッド、モリウッドやトリウッドといったローカル映画産業がいくつも存在する。スマートフォンやライブストリームデバイスの登場後も、インド人の映画好きは揺るがなかった。映画ファンは、公開初日を心待ちにして、大好きなスターが大きなスクリーンで悪者をやっつけるのを見るため近所の映画館に足を運ぶ。

短編映画産業自体も拡大を見せている。たくさんのフィルムフェスティバルが開催され、短編映画の製作者はそこで自身の才能と創造性をアピールできる。中には国際的な注目を浴びて有名になる者もいる。しかし、限られた予算とマーケティングスキル不足のため、多くのアーティストが日の目を見ないままとなっている。YouTube のようなプラットフォームがあるにもかかわらず、見落とされ、意図したオーディエンスに届かない作品も多い。

チェンナイ(南インドのタミル・ナードゥ州の州都)を拠点とする2人の起業家は、この隙間を自身のベンチャーで埋めようとしている。2人は短編映画製作者が作品を出品し、同時に映画ファンが素晴らしい短編映画に出会えるオンラインプラットフォーム Shortfundly をローンチした。

Shortfundly の設立者 Selvam M 氏はこう語る。

Shortfundly はオンラインテクノロジーとデータ駆動型メディア会社で、世界的マルチプラットフォームネットワークを通じて優れた短編映画とストーリーのキュレーションおよびシェアを行っています。この動画エディトリアルプラットフォームでは、世界のオーディエンスがデスクトップやモバイル機器で簡単にユニークなストーリーを鑑賞し、シェアすることができます。短編映画の製作者とフェスティバル開催者の橋渡しとなるのです。

このスタートアップは Selvam 氏と P Maharajan 氏(共同設立者)が2014年10月にローンチした。Shortfundly では、ユーザは最新短編映画の閲覧、自身の作品のプロモート、様々なフェスティバルへの出品、次作のクラウドファンディングなどを行うことができる。

ユーザはプラットフォームにフィルムをアップロードし、基本情報(監督や俳優名)を追加するだけだ。送信後、Shortfundly はオーディエンスに広く届けるため作品をプロモートし始める。ユーザはプラットフォームでフィルムを閲覧し、点数をつけ、レビューや感想を書き込むこともできる。そうすれば、メーカーのスキルアップにも貢献することになる。

ユーザは言語やカテゴリー別に短編映画を検索できる。

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市場には YouTube や Vimeo といった類似サービスがあるが、Shortfundly は別だと Selvam 氏は言う。

YouTube や Vimeo はオンライン動画ストリーミングサービスを提供する素晴らしいプラットフォームです。しかし、短編映画や製作者用に作られたものではありません。特定のカテゴリーの短編映画を見ようとすると、特別な検索が必要です。そこで、ユーザが煩わしい検索をすることなく手早く短編映画を閲覧してシェアできる新しいプラットフォームを作ることを思いついたのです。

Symbiosis Institute of Management Studies を卒業し、「画面分割アクションバー機能付きビデオ再生」で特許を得た Selvam 氏はこう付け加えた。

Shortfundly にはすでに900人以上の短編映画製作者が登録している。Selvam 氏によると、プラットフォームの月間平均閲覧数は1万5,700ビューに達するという。

短編映画製作者のための LinkedIn

基本的に、弊社サービスは3つの機能を備えています。一つ目は短編映画製作者の LinkedIn、次に短編映画検索専用プラットフォーム、最後に製作者向けクラウドファンディングプラットフォームです。

クラウドファンディングの始まりは Ketto や Kickstarter に非常に近いものでした。インターネットキャンペーンで多くの人から少しずつお金を出してもらい、フィルムプロジェクトをまかなえる大きな資金を集めるのです。フィルムが完成して上映にこぎつけたら、製作者は当然投資家に還元しなければなりません。

スタートアップの主な収入源は広告とフィルムフェスティバルとの提携によるものだ。

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市場には他にシンガポールを拠点とする Viddsee とカナダの Film Shortage といった短編映画プラットフォームがある。昨年9月、Viddsee は日本を拠点とする CyberAgent Ventures が主導したラウンドで230万ドルの資金を獲得した(訳注:原文では、金額は非公開とされている)。

Selvam 氏によれば、インドの短編映画産業は断片化しているので、そこに大きな可能性が秘められているという。推定に従えば、同産業は2014年に21億米ドル規模であったのが2020年には34億米ドルに達するとみられており、年10%の割合で拡大すると目されている。

【via e27】 @E27co

【原文】

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LinkedIn が学生向けアプリ「LinkedIn Students」をローンチ

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<ピックアップ>LinkedIn’s newest app helps college grads find jobs 特に米国で、転職の際に活用されることの多いプロフェッショナルSNS「LinkedIn」。経歴の掲載やアップデート、人脈の形成には有用なツールだが、大学在学中で職歴や経験がほとんどない学生はLinkedIn上で仕事をどのように見つけられるのだろうか? その課題を解決するために先日ロ…

mage Credit: Ken Yeung/VentureBeat
mage Credit: Ken Yeung/VentureBeat

<ピックアップ>LinkedIn’s newest app helps college grads find jobs

特に米国で、転職の際に活用されることの多いプロフェッショナルSNS「LinkedIn」。経歴の掲載やアップデート、人脈の形成には有用なツールだが、大学在学中で職歴や経験がほとんどない学生はLinkedIn上で仕事をどのように見つけられるのだろうか?

その課題を解決するために先日ローンチされたのが学生向けアプリ「LinkedIn Students」だ。プロフェッショナルなキャリアの最初のステージを築くことを目標にしたこのアプリは、まずは米国のユーザーのみに提供される。

LinkedIn Studentsは、ユーザーの在学中の教育機関とそこでの専攻をベースに、企業や職業を提案する。また、提案された企業で就業中のOB・OGをリストで表示して、彼らとネットワークを築ける機会も提供する。

LinkedInがVentureBeatに語った内容によれば、現在4000万の学生がLinkedInを利用しており、もっとも成長率が高いユーザー層であるそうだ。一方で、彼らはLinkedInを使い始めるのにたじろいでしまうことも多い。なぜなら、載せられる経歴や経験が少ないからだ。

そのため、同社はこうしたユーザーが簡単にサイトを使い始められるように、最初の登録をするオンボーディングのプロセスは簡単なものにした。学校名、専攻、卒業年をアプリで入力すれば、簡単に使い始めることができる。

LinkedIn Studentsのオンボーディング画面
LinkedIn Studentsのオンボーディング画面

オンボーディングが無事に終わったあとは、関心があるかもしれない職種がカード形式でアプリに表示される。そして、その職種を募集している企業もリストで表示される。こうした仕事や企業情報は、4億1400万のLinkedIn会員から引き出されたデータによるものだ。

また、インフルエンサーが書いた記事など、おすすめ記事もアルゴリズムと人の手によるキュレーションに基づいて表示される。「忘れがたい履歴書」など、はじめての就職活動をする人々がとりわけ興味を持ちそうなコンテンツが配信される。

学生に特化したサービスを打ち出すことにしたのは、次世代のユーザーを増やしたいという同社の狙いがある。彼らを在学中から引きつけておくことで、その後も継続してLinkedInでプロフェッショナルネットワークを形成し続けてほしいと同社は考えている。

via VentureBeat

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LinkedInはどこでつまづいたのかーーそして、復活への道のりは?

Hank Nothhaft Jr.氏はTrapItの設立者でありCEOである。Twitterで彼をフォローしよう。 この数ヶ月、テクノロジー関連メディアからWall Streetの情報通まで、LinkedInの評価に関する議論で盛り上がっている。Morgan Stanleyのアナリストによると、「予想以上の減速が続いたこと、経営ミスがあったことで株価は一定の値幅で上下し続ける(最善のシナリオ)また…

Hank Nothhaft Jr.氏はTrapItの設立者でありCEOである。Twitterで彼をフォローしよう。

 via Flickr by “A Health Blog“. Licensed under CC BY-SA 2.0.
via Flickr by “Ben Scholzen“. Licensed under CC BY-SA 2.0.

この数ヶ月、テクノロジー関連メディアからWall Streetの情報通まで、LinkedInの評価に関する議論で盛り上がっている。Morgan Stanleyのアナリストによると、「予想以上の減速が続いたこと、経営ミスがあったことで株価は一定の値幅で上下し続ける(最善のシナリオ)または弊社の下落株評価(60米ドル/株)に近づくものと思われます。」

LinkedInのネットワークの仕組みはスパムエンジンに過ぎないという人もいる。Morgan Stanleyのように、LyndaやSales NavigatorといったLinkedInの比較的新しい商品による成長見込みが過大評価されていたという者もいる。

もちろん、テック業界はプロダクトデザインやネットワーク効果が原因だといい、大手金融機関は「経営ミス」と決めつけるのも無理はない。

だが、本当にそんなに単純なことだろうか? LinkedInのような猛者が突如経営能力を失うなどとは、にわかに信じがたい。LinkedInの広告やリクルートツールの手直しは必要だろうが、それだけで会社の価値が半値になる理由にはなり得ない。実際、LinkedInは広告網で大きな成功を収めてきた。昨年は広告による収入が20%アップしている。では、いったい何が起きているのだろう?

ソーシャルネットワークと企業ソフトウェアになじみのある人ならわかるだろう。LinkedInのビジネスモデルには矛盾点がある。

LinkedInは法人向けソフトウェア会社の皮をかぶったソーシャルネットワークだ。この2つのモデルが文字通り会社を引き裂き、ユーザーもクライアント企業も遠ざけている。それはソーシャルネットワークにおける囲い込みがもたらす当然の結果であり、アクセスを厳重にすれば関係性が解消してしまう。

法人向け施策を探る

巨大なソーシャルネットワークであることと、法人向けソフトウェア会社であることは両立できない。前者はオープンプラットフォームとサードパーティーによる開発に、後者は計測可能な投資利益率を求めるビジネスに対して独占的にソフトウェアを販売するモデルに依存するものだ。

昨年、LinkedInは自身のAPIを閉鎖し、競合とみなした法人向けソフトウェア開発者を締め出し、顧客の選択肢を制限し、法人顧客のニーズを満たす責任のすべてを自らに押し付けることになった。さらに悪いことに、「競争力のあるサービス」の定義を広く応用した。結果、LinkedInが開発する意図も能力もないソリューションや特化された能力まで囲いの外へ追いやってしまったのだ。

これこそまさに、同社が法人ソフトウェアへの移行を始めた瞬間だった。そして、その戦略はすでに裏目に出始めていた。この動きにより、Salesforceのようなサードパーティー開発からSales Navigatorのようなツールのユーザーまで多くの人を宙ぶらりんにしてしまった。

Twitterでも同様のケースがあり、次に何が起こるのかは予想がつく

LinkedInの多芸は無芸となり果てた。巨大ソーシャルネットワークであり、広告プラットフォームであり、リクルートテクノロジーソリューションプロバイダーであり、販売促進ツールであり、オンライントレーニングプラットフォームである―スタックなしソフトウェアの時代におけるまぎれもないスタック販売者なのだ。

最も重要なのは、スタックを作る代わりに一つずつ買収してきたということだ。Bizoの評価減は一例に過ぎない。アナリストは既にLinkedIn最大の買収であるLyndaがマーケットリーダーであるにもかかわらず、CEOのJeff Weiner氏が拡張と統合のために「予想以上に巨大な投資が必要」と述べたことを危惧している。

さほど遠くない昔にLinkedInがのし上がった真骨頂に戻ってもいい頃ではないだろうか。

方向性を正す

LinkedInは得意なことに集中し、ソーシャルネットワークビジネスモデルを再活性させて成長を刺激する必要がある。それは広告販売とリクルートソリューション、LinkedInのコアビジネスから始まるのだ。

広告は成長著しく、Mary Meeker氏によると特にモバイル広告は毎年34%伸びている。

リクルートソリューションの規模やネットワークの方向性はLinkeInの強みだ。さらに重要なのは、ビジネス顧客と個人ユーザーが一堂に会していること。企業は人を、人は職を求めている。

LinkedIn独自の調査では、「需要の多い人材プールで候補者を探すこと」はリクルーターにとって今年最も困難であることがわかった。LinkedInのほかに誰がこの問題をよりよく解決できるだろうか? つまり、LinkedInの人材ソリューションは最も大きな収益性を持っているのだ。

しかし、独自のAPIを再度開放、それも以前より広範囲で開放しない限り、同社の長期的持続可能性に展望はない。APIへのアクセスをマネタイズすることでLinkedInは休止状態の、しかし利益性の高い収入の流れを起こすことができる。開発企業は世界最大のプロフェッショナルネットワークデータとそれにアクセスできることの価値を認識しているため喜んでお金を払うはずだ。LinkedInは、法人に注力する会社に、高い価値のあるレイヤーをそのネットワークの上位に築くことを任せて、顧客には選択肢、専門性、高い品質を提供し、健全な成長への道を進めばよい。

どのマネタイズモデルも成功するであろうし、実質LinkedInにとってはどれもリスクをとることなく持続可能で高成長な法人からの収入を得る方法である。偶然にも、アナリストが求めていることと全く同じだ。

LinkedInが永久にプロフェッショナルソーシャルネットワークに君臨すると思ってはいけない。すでに代替的ソリューションへの需要も競合相手も現れている。しかし、LinkedInの特性であり新たな成長への鍵となるのは、その膨大なソーシャルグラフである。その価値を活用するには、APIを開放して開発者に委ねることだ。

難しいことじゃない。古き良き資本主義の応用だ。ベンダー、顧客と提携先が揃っていれば、誰もが優良なエコシステムの恩恵を受けることができる。

【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

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