Tencent(騰訊)は昨年eコマースの会社に熱心に投資をしてきた。いくつか例を挙げると、去年2月にGaopeng(朋友)(恐らくこれが最も有名)、5月にはOKBuy(好乐买)、6月にKela.cn(珂蘭钻石)、51buy.com(易迅)(もともと、Icson.comとして知られている)などまだまだある。下図を見れば、去年Tencentが行った投資の動きがさらに詳しくわかる。
Tencent のEコマースのやり方
上述されているのはあくまで公開された投資だ。非公開の投資もある。そしてTencentが、C2C(paipai(拍拍))やB2C(QQ Mall(QQ邮箱)とQQWanggou(QQ网购))も所有していることを忘れてはならない。ところが、これらの努力や投資はまだ大きな利益をもたらしてはいないようだ。
去年3月のモルガン・スタンレーの報告によると、Tencentは主に次の2つの方法でeコマースビジネスに関わってきた。
a)まずはeコマースのオープンプラットフォームとしてのTencentの価値を最大限に高める。paipaiプラットフォームやtenpayプラットフォーム、共同購入プラットフォームなど、eコマースのオープンなプラットフォームから乗り出す。
b)異種のeコマース企業に投資し、これらのポートフォリオ企業から最大限の価値を得るために中国におけるeビジネスのトレンドを活用する。
前述の理由に加えて、QQ Wanggouの最初のサプライヤーを構成することになったいくつかの企業にも投資している。Taobao Mallと360buy/Dandangのオープンなイニシアチブに対抗するためのTencentの努力だ。
360buyとDangdangの双方がサードパーティによる垂直型オンラインリテールを受け入れている。
エクスプレスデリバリーサービスで乗り越える?
最近の噂では、Tencentは独自のエクスプレス配送サービス「QQ Sud(QQ速递)」(もしくはQQエクスプレス)をローンチし、中国のオンライン小売業に物流サービスを提供するらしい。
a) Tencentの資金は潤沢で、b) Tencentの豊富なオンラインショッピング業のポートフォリオを考慮すると、彼らのアフィリエイト先のオンライン小売店すべてに統一した物流サービスを提供することはアフィリエイト先の物流コスト削減にもつながる。最近の報告では、物流は中国のオンライン小売業の営業費用の大きな割合を占めているとのことだ。
高い物流コストに悩まされ、Dangdangの第四半期の純利益は約1%だった。
2週間前、360buy.comはエクスプレス配達会社のCCESを買収した。中国の流通インフラが不十分であるため、VANCL、Amazon China、360buy、Dangdang、OKBuy、Mecox Laneなど中国のeテイラーの多くが独自の物流部門を設けている。
しかし、sudi.qq.comのローンチについてはあまり深読みしない方がいい。現時点のサイトは外部のエクスプレス配送サービスのメタ検索のようにしか見えない。パッケージの配送状況を追跡でき、配送されたのか、今どこにあるのかなどオンラインショッピングに夢中な人にとっては便利なものだ。またTencentは、「物流市場に入り込むことには一切関心がない」と噂を否定した。少なくとも今のところは。
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