【ゲスト寄稿】我々起業家たちがInstagramのストーリーから学ぶべき5つの重要なポイント

この記事をゲスト寄稿してくれたのは、トルコ出身のBora Savasさん。2005年に留学生として来日し、その後総務省のプロジェクトの関連で大阪大学で特任研究員として自然言語処理、情報アクセスの研究に従事。2009に株式会社Cloudoqを共同設立し、CEOを務める。現在はOpen Network Labにて新しいスタートアップを準備中。今後あまり知られていないトルコのスタートアップ業界の情報についても発信していく予定。


凄まじい成功を掴んだInstagramは、これまでに資金調達や買収の噂などで既にメディアの注目を集めていた。中でもFacebookによる10億ドルの買収は、最近一番の衝撃的なニュースとなった。

でも、10億ドルの価値を生む企業に成長するまでの経緯はあまり知られていない。詳しくはTechcrunchの記事[1][2][3]に既に書かれているが、ここではその話を通して特に我々起業家たちがInstagramのストーリーから学ぶべき5つの重要なポイントに注目したい。

Instragramに入る前のKevin Systrom

Kevin Systromの初めての仕事は、インターンとして入ったOdeo社[4]だった。当時Odeoの社長は、後にTwitterの創業者の一人となるEval Williamsだった。その後、Biz StoneもOdeoに参加し、初めての会社員としてJack Dorseyが採用された。Twitterのファウンダーたちである。Kevin Stormはその後Googleに入社し、2年間GmailとGoogleリーダー関連のプロジェクトに着手。最後にGoogleの経営企画部に入った。

2010年の初め、まだInstagramが誕生する前に、Kevin Systromは「Burbn」という位置情報を利用したHTML5のモバイルのアプリケーションをリリースした。ちょうどその頃Foursquareの人気が高まりつつあり、Burbnの「チェックイン」機能にはあまり注目が集まらなかった。でも面白いことに、Burbnユーザは写真を頻繁に共有するようになっていた。

写真撮影に熱心だったKevin Systromは、創業共同者のMike Kriegerとピボットを決断しBurbnをやめた。Burbnは後にInstagramに変身し、2010年にリリースされた。

Burbn、Instagramはどれくらい投資されたのか

Kevin Systromが受けた最初の投資は、まだInstagramになる前のBurbnの時だった。Andreessen Horowitz(最近ではFABにも出資)[5] と Baseline Ventures (TaskRabit、UserVoiceにも出資)[6]によって実施された。投資金額は50万ドルだった。その後2011年2月に、Jack Dorseyを含む投資グループから更に700万ドルの投資を受けた。

このシリーズでは以前Facebookで戦略業務運営部門VPを務めていたMatt Cohlerも取締役として就任。Matt CohlerはFacebookの7番目の社員で、その前にLinkedInでもVP/General Manegerをやっていた経験を持つ。

Instagramは10億ドルで買収されるまでに全部で5750万ドルの投資を受けていたが、”面白いことに”、Facebookに買収される数日前にSequoia、Benchmark、Greylock CapitalなどのVCから5億ドルのバリエーションで更に5000万ドルを調達していた。これで「ラッキーな」投資家たちのリターンが数日で倍になったというわけだ。

Instagramの社員数とユーザ数、一度フラれたザッカーバーグ

10億ドルで買収される企業は何人で運営されていたのだろうか?なんとInstagramのチームはわずか13人で構成されていた。10億ドルのバリューを生み出したのは数百人の社員ではなくたったの13人だったのだ。

Kevin Systromは先月のSXSWで、Instagramのユーザ数を2700万人と発表した。Android版のアプリの公開とFacebookによる買収で人気がさらに高まり(離れていく反Facebookのユーザも存在しているが)、近いうちにユーザ数が更に5000万人を超えると想定されている。

Facebookのアクティブユーザ数は現在8億4500万人、その半分以上のユーザが既にモバイル上でFacebookのプロダクトを利用していると考えると、Facebookは本当にInstagramのたった5000万人のユーザを必要としていたのだろうか。

Kevin SystromとMark Zuckerbergの付き合いはだいぶ昔にさかのぼる。2004年まだKevin Systromが学生の頃、まだFacebookに写真の共有機能がないときに、Facebookで働かないかとMarkに誘われていた。だがKevinは断ったそうだ。

Instagramのストーリーから学ぶべき6つの重要なポイント

1.たったの12人だけでも10億ドルの価値を生み出すことができる
2.大きく失敗する前に、早い段階でピボットすることで損を最小限に抑える
3.会社の規模や人数ではなく、どれほどのバリューを生み出しているかが重要
4.スタートアップの成長において環境とコネクションは非常に重要
5.創業メンバーと彼らの能力が何よりも重要

数億ドルのバリューを生み出すアイディアは常にどこかに潜んでいる。それを発掘して最高な形で世の中に提供し、日本からも世界に愛されるスタートアップを出せるように常にアンテナをはって頑張ろう!

[1] http://en.wikipedia.org/wiki/Odeo
[2] http://www.crunchbase.com/financial-organization/andreessen-horowitz
[3] http://www.crunchbase.com/financial-organization/baseline-ventures
[4] http://www.theverge.com/2012/3/11/2862695/instagram-for-android-coming-really-soon