既にご存知の通り、中国共産党の新リーダー習近平氏が先日、Tencent(騰訊)を訪問した。Tencentは彼に何を見せたのだろうか? WeChat(微信)、Google Street Viewのような地図とQRobot project(小Q機器人)傘下のポータブルインタラクティブプロジェクターQYing(Q影)だ(中国語によるレポート)。
Tencentの経営陣はスマートフォンは製造しない代わりに、販売用のハードウェア機器をいくつか公開したと述べた。中国の電化製品製造基盤である深センに本社を置く同社は、あらゆるハードウェアを製造する利便性を活用することができる。
それはXiaomi(小米)のCEOが待望の新携帯電話モデルのサプライチェーンを構築するために、北京からわざわざ飛行機で出向かなければならないのとは対照的だ。また、ハードウェア会社とは違い、Tencentはデバイスに入れるための音楽、ビデオ、ニュース、電子書籍、ゲーム、ソフトウェア等あらゆる種類のコンテンツを所有している。
QRobot
Tencentは2010年、SIAT(中国科学院・深圳先進技術研究院)と連携して、人と相互交流できるペンギンの形をした小ロボットQRobotの開発に着手した。初版は2011年8月に出荷され、同社のeコマースプラットフォームで販売された。
このロボットは、人間と音声や動画による簡単な会話ができ、ニュース、天気、株式市場等の情報に答えてくれる。ソフトウェアを内臓することで、物語を語ったりテキストを読み上げたり、Q&Aゲームを行なったりすることが可能だ。ペンギンの頭、体、羽もそれに応じて動かすことができる。
1188元(190米ドル)で発売された月には3000個以上を売り上げた。現在の価格は1398元だ。教育志向の子供向け版が先月QYingと共に発売された。
QYing
QYingは新世代QRobotとしてリリースされた。これはAndroidベースで握りこぶしより小さい。USBケーブルを通してコンピューター画面に、あるいはHDMIケーブルを通してスマートフォン画面や壁にコンテンツを投射するだけでなく、タッチペンやリモートコントロールペンを使ってボタンをクリックしたり、リンクを開いたり、イメージを読み出したりというARテクノロジー機能によってイメージ操作することができる。
QQ動画の動画コンテンツやQQゲームのゲーム、(Tencentのパートナーの)3366のゲームが内臓されているなど、Xiaomiのセットアップボックスのようだ。価格は1999元(322米ドル)で公式オンラインストアによると1000個以上が完売した。
同社はAndroidベースのアプリ構築のためサードパーティーのデベロッパーを求めている。
Weixin(微信)イヤフォン
WeixinあるいはWechatはメディアや業界関係者の試用に多くの特注イヤフォンを納品した。機能は音声メッセージの送受信や音声レベル調節などだけだ。現在販売はされていない。
Tencentは、ハードウェアメーカーのある部門と提携して、QPlayを内蔵した製品やQQ Music向けに全種類の音楽の再生端末を内臓した製品などの端末を提供しようとしている。報告によると、プロ用音楽プレーヤーメーカーSonosやTCLなどのスマートTVメーカーを含む10社以上がQPlayとの契約に合意したという。(中国語記事)
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