個人の家庭教師がアメリカの大学入学に必要なSATのオンライン受講が可能な「TestRocker」をローンチ

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【原文】

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もし、あなたが、世界で1000人を超える生徒のSAT試験対策を教える人気家庭教師だったら?

ほとんどの人はおそらく生徒の受け入れを断るか、もしくは授業料を上げて対処するだろう。だが、Suniti Mathur氏はそれとは異なるアプローチをとった。彼女は、女性1人で行っていた事業を成長可能な教育テックスタートアップに変えたのだ。

Sunitiは、彼女の2人の娘、SonaliとUrvashiに助けを求め、3人でTestRocckerを設立した。シンガポール拠点の同サービスは、学習ビデオを通じて学ぶオンラインのSAT準備プログラムで、オンラインの小テストツールや各生徒にカスタマイズされたカリキュラムで補完されている。

TestRockerの立ち上げに際し、3人はニューヨークのデザイン会社Barrelに連絡を取り、ウェブサイトの制作を依頼したが、そのことは同社のホームページにもよく現れている。同サイトには、シリコンバレーにいれば通常目にする最新の機能がすべて含まれていて、それらによって「TestRockerカリキュラム」と3人が呼んでいるサービスがうまく紹介されている。

TestRocckerのカリキュラムとは

そのカリキュラムは、どうしたらSATやACTのスコアを最大限に引き上げることができるかというSunitiの10年以上にわたる経験によって磨かれた教授法に基づいている。レッスンは1,200本のビデオを通じて行われるが、これらのビデオはすべてSAT専用で、映画11本分に相当する。

「これを大局的に見た場合、私達が高く評価しているKhan Academyには、3800本の学習ビデオがあり、K-12(幼稚園から高校3年生までの)算数および数学、生物学、化学、物理学などを網羅しています」とSanaliさんはeメールでSGEに語っている。

インタラクティブなコンテンツのほかには、カスタマイズが同サービスの主要な特徴だ。初めて同サイトに登録する生徒は、70分の診断テスト、もしくは手短なチェックリストを行うことで、各生徒の強みと弱みに基づいたカスタマイズの学習プランを得ることができる。

Sanaliさんによると、プランを持つことは生徒の不安を軽減し、問題に答える時の生徒の自信を高めるという。それは、生徒が適切に準備を行ったことを認識できるからだ。

最近のスタートアップは通常、フリーミアムのサービスを提供するか、もしくは段階的な利用料の設定をしているが、TestRockerもそのコンセプトを採用している。必要不可欠な無料のトライアルサービスも提供しているが、同サイトを6ヶ月間利用するには、保護者は一括払いの699米ドルを負担しなければならない。

これはかなり高い価格で、Sonaliさんが簡単な決断ではなかったと説明した理由でもある。だが、同サービスがこの価格に決めた理由は、支払いの通知で生徒を煩わしたくなかったし、クレジットカードの有効期限が切れたと言ってサービスを止めたくなかったからだ。

「だからといって、親御さんに毎月の支払いをしてもらわなければならないという決断にもしたくなかったのです」

と彼女は言う。12月中旬のローンチから20日間で、TestRockerはシンガポールで無料トライアルユーザ約200人と有料ユーザ20人を獲得した。この中にはグローバルユーザは含まれていないが、これについてはSonaliさんも明らかにしなかった。だが、サービスローンチ後すぐに14,000米ドルの収益をあげ、将来有望なスタートを切ったわけだ。

シリコンバレーでホットな教育系テックスタートアップ

教育テックスタートアップは今、シリコンバレーでもっともホットなサービスだ。例えば、CourseraKPCBが先導する投資ラウンドで2200万米ドルを獲得し、UdacityはシリーズAラウンドでAdreessen HorowitzCharles River VenturesSteve Blankから1500万米ドルを調達している。さらに、Bill Gates氏から資金を受け取った非営利団体のKhan Academyや、1億300万米ドルを獲得したオンライン職業訓練サービスのLynda.comなどもある。

教育テック業界への投資家の関心が高い時に、TestRockerが資金を調達したいと思っていることは間違いない。世の中にはSAT学習支援ソフトが数多くあるが、同社は一流家庭教師の実績とビデオによる学習アプローチによって他のサービスとの差別化が図れると信じている。ビデオによる学習アプローチについては、その他の教育テックスタートアップのおかげでその効果がすでに証明されている。

TestRockerは今年、東南アジアだけで少なくとも1500ユニットの販売を目指し、5月と10月に行われるSAT試験の頃がピークとなる。また、SATに替わるもう1つの試験ACTの学習プログラムもローンチする計画だ。

同スタートアップはチームの増強を計る予定で、アウトソーシングは永久的な解決策にはならないので、開発チームを雇うつもりだ。また、語学レッスンなどその他の分野に従事する資質のある教師も探している。

アジア発と呼べる名声のある教育テックスタートアップがアジアにいくつかできれば素晴らしいことだ。当然ながら、アカデミックの中心は未だに欧米にあるので、アジアの起業家がハーバード大学やスタンフォード大学などの一流大学の講義に学生をオンラインアクセスさせるというようなアプローチをとることはできない。

だから、アジアの起業家は別の方法を見つけなければならないだろう。試験志向のシンガポールに拠点を置くTestRockerのサービスが、ひょっとしたらかもその方法なのかもしれない。

【via SGE.io】 @SGEio