仕事からの帰路、家に到着する前にエアコンの電源を入れて部屋を快適にできれば、すごくないだろうか。あるいは、家に着く前に風呂にお湯を張り始め、帰宅するやいなや、風呂に入れたらすごくないだろうか。
日本政府は家電の遠隔制御に関する規制を廃止することを決定した。この規制は、人が居ない場所で火事や事故が起きるのを防止する意図で作られたものだ。今回の規制廃止に影響されて、私たちの日常を便利にするソリューションを開発するスタートアップが現れている。東京大学の院生ら3人のエンジニアで構成されるスタートアップ Pluto は、昨年12月にスマートフォンで家電を遠隔制御できるシステムを発表した。このシステムは Pluto Station と呼ばれ、Amazon Japan で12,800円(140ドル)で購入できる。
このシステムは、スマートフォン用に最適化されたウェブアプリ(iOS 5.1以上か、Android 4.0以上で動作)と、自宅でインターネットにつなぐベース・ステーションからなっている。ベースステーションにリモコンから赤外線信号パターンを学習させることにより、インターネット経由でリモコン制御可能な家電にアクセスできるようになる。
Pluto のチームは大学の学園祭で披露すべく、2010年4月に試作機を開発した。チームの代表を務める業天亮人氏は、人々がすべての家電をインターネット対応可能なモデルに買い替えることは現実的ではないと考えた。2008年に初めて iPhone 3G を見たとき、彼は iPhone が理想的なリモコンデバイスになると考え、他の2人とともに新しいアイデアの実現に着手した。
最近の日本には、形のあるモノをインターネットを繋ぐことで、今までに見たことのないイノベーションが得られるのではないかとの期待感があり、これがデジタル職人の世界に大きなブームをもたらすかもしれない。
(出典:Career Design Center、Engineer Type)
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