知育アプリのスマートエデュケーションが第三者割当増資実施ーーシリーズBの調達額が3.5億円に

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スマートデバイスで幼児向けに知育アプリを展開するスマートエデュケーションは6月3日、新生企業投資(以下SCI)を引き受け先とする5月28日付けの第三者割当増資実施を発表した。調達額は7532万円でSCIの投資一号案件となる。

同社は昨年12月からシリーズBとなるラウンドの資金調達を進めており、これまでに三菱UFJキャピタル3号投資事業有限責任組合とインフィニティ・ベンチャーズLLPから2012年12月に約2億円、翌年の4月にはフジ・スタートアップ・ベンチャーズとサイバーエージェント から約7500万円の資金調達を終えている。シリーズBの調達総額は3.5億円となる。

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スマートエデュケーションのアプリで学習する幼稚園児たち。幼稚園8園に25台のタブレットを提供して実験中。iOS版は実に70%のユーザーがiPadでの利用になっているのだそうだ

投資家の期待を集める「スマートデバイス+知育アプリ」

スマートエデュケーションの取り組みについてはいくつかお伝えしているが、改めて簡単にまとめると、同社はスマートデバイスに特化した幼児向けの知育アプリケーションを提供しており、同社に最新の情報を確認したところ、現在のDL数は370万、月間アクティブユーザーは80万人となっている。

同社の説明によればこの数字はスマートデバイスを持つ母親の二人に一人の割合になるという。

ビジネスモデルはアプリ内課金で、絵本コンテンツや音楽コンテンツを追加で購入する形式を取っている。また月額課金モデルへの移行も進んでおり、アンドロイド版ではこの「月謝」モデルが好調なのだそうだ。

海外展開も進めており、「韓国でのローカライズ展開はまずまずの成功を納めている」(同社取締役日下部祐介氏)という。

先日教育サービス市場のまとめを書いたが、他のテーマと違って幼児向け知育というカテゴリは競合が少ない。まわりは大手ばかりが並ぶ。

経営陣の顔ぶれも特徴的だ。この市場を新しく作ろうとしているのは元シーエー・モバイルの経営陣という、モバイルビジネスのスペシャリストたちだ。逆に言えば、彼らのようなベテランのスタートアップでなければなかなか手を付けられないテーマなのかもしれない。

ひとまずの調達を終えて、リリースでは世界展開の加速と人材拡充に務めるとしているが、以前取材で話を聞いた際、アンドロイド版のホームアプリについて言及があった。現在提供しているような単体アプリだけでなく、今後はプラットフォームへの展開も強く視野にいれているという話もあったので、そちらの展開にも注目したい。

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