
Future Shapeは、センサーを組み込むことで人の動きを検知することができるスマートカーペット「SensFloor」を開発した。人がカーペット上のどの位置に立っているか、どんな状態でいるのかを把握することが可能だ。
2mmの厚さのカーペットに、1平方メートルあたり4つの無線モジュールと32個の近接センサが組み込まれている。人がカーペットの上に乗った時に、立っているのか横たわっているのか、歩いている場合は方向と速度までを識別することが可能だという。
本技術は様々な分野での活用が考えられる。ひとつはヘルスケアの分野だ。例えば一人暮らしの高齢者のモニタリングで、転んだり倒れたりした際に、すぐに様子を見に駆けつけることができるだろう。
病院や介護施設などでも同様に、ベッドからの落下や徘徊行動を検知し、スタッフに警報を通知することができる。すでにアルツハイマー病患者のためのケアホームで使用されているとのこと。
自動ドアの制御にも活用することができる。方向と速度を検知することを利用し、誰かが実際にドアに向かって近づいているときにのみ開き、単にドアの前を通り過ぎる場合には閉じたままにしておくことが可能となる。
これによってドアの開閉のサイクルを大幅に削減することができるため、エネルギーの無駄を減らし、空調の面でも熱を逃がさないと考えられる。
また、ホームオートメーションの分野でも活用が期待される。部屋に出入りすることを検知してライトのオンオフをしたり、人がいる箇所に対する温度調整を行ったり、といったことが可能になる。不法侵入者の検知といったセキュリティの面でも有用だろう。
その他にも、空港やホテル、クルーズ船などで滞在している人々の数をカウントする為に利用したり、ショールームなどで客が展示物に近づいた際に反応するような、インタラクティブな効果に使用したりと、様々な場面での利用が考えられているとのこと。一般的な利用にも期待が持てそうだ。
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