日本のスタートアップが、世界のテックメディアと付き合う方法

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※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから

数ヶ月前、同僚のモリジュンヤが「記者がインタビュー時に聞きたい質問事項リスト」と題した記事を書いた。東京で先週末開催された iOS のミートアップで、私は同じようなテーマについて発言する機会があり、それを受けて、この論点に関して少し述べておきたいと思った。特に日本のスタートアップや起業家に向けてだ。私のスライドの詳細版はここから閲覧できる。[1]

日本の企業やスタートアップの取材を考えたとき、驚くべきことに、彼らはあまり頻繁に連絡してこない(このことに、私は失望さえ感じる)。[2] 私はよく企業に対して、たとえ小さなニュースであっても、気軽に連絡してくれるように伝えている。たとえそのニュースを記事にしなかったとしても、今、手がけていることや状況を知りたいと思っているからだ。デベロッパについて言うなら、たとえば、そのようなニュースとは次のようなものだ。

  • 最初のアプリローンチ
  • 新機能、ローカリゼーションを伴う、新しいバージョン
  • ダウンロード数の達成
  • 重要な提携
  • 資金調達

ある記事を書くかどうかを決める上で、私が自問するのは「その内容が注目に値するか」ということだ。私が興味を持たなければ、読者に興味をもってもらうのも難しい。これまでに取り上げた内容かどうか、ということも考える必要がある。多くのメディアサイトが、プレスリリースや他のメディアの記事をリライトする傾向にある中で、私はまだ伝え知られていないことを伝えるのに加担するのは避けたいと思っている。[3] リブログではなく、読者が持つ本当のニーズに応えたいと考えているのだ。

あなたが自身の話を披露する前に、相手にするテックメディアのスコープに留意することも重要だ。例えば、THE BRIDGE では投資家を対象としたコンテンツも多く提供しているので、起業家にはしばしば、投資家が期待するであろう質問を投げかける。取材を受ける側は、プレスに対して話を始める前に、何を開示したくて、何を開示したくないかを明確にすべきだ。開示すべきではなかったものを開示したり、投資家が秘密にしておきたいことを開示したりしても、それはあなたの問題であって、私の問題ではない。[4]

スタートアップは、多くのジャーナリストが持つ質問に応えられるように、予め「××について」や「FAQ」のページも用意しておくべきだ。あなたの経歴も重要で、あなたの会社の沿革の情報もあれば役に立つ。会社のロゴ、チーム写真、(オフィスが最悪でなければ)オフィスの写真、(アプリ・デベロッパなら)スクリーンショットも用意すべきだ。雑誌や新聞に取り上げてほしいなら、解像度の低い JPG では十分ではないからだ。

ジャーナリストをアプリのベータテストに招くのも、私は特に日本の企業にもっとやってほしいことだ。地域差があるかどうかはわからないが、私の経験上、日本のデベロッパはライターにベータリリースの初期版をプレビューしてもらうことに慣れていないか、そうしてほしいと思わないようだ。しかし、誰かにあなたのプロダクトをより理解してもらう時間を与えることは、プレスリリースで表面的な話をするよりも、よりコミュニケーションが図れることは間違いない。そのような観点からも、あなた自身か会社の担当者がインタビューに応じることも、大きな助けになるだろう。インタビューはメールや Skype でも簡単にアレンジできるので、オフィスで待っていてもらう必要はない。

自分自身がいつでもメディアになれる

私自身の立場からは必要の無いリスクを冒して発言することになるが、スタートアップは自社のブログやソーシャルメディアのプレゼンスも高めるべきだと考えている。おそらく、それは言うまでもないことなのだが、ブログやソーシャルメディアを活用できている企業を、あまり多く目にはしない。Launchrock でプレローンチのユーザを獲得したり、(THE BRIDGE でもやっているように)Mailchimp を使ってニューズレターを配信したりすることは、あなたのサービスに興味を持つ人と連絡を取り続ける上で役に立つ。消費者に合った内容であれば、直接訴えかけるのもよいだろう。LINE が実践しているのは、そのよい例だ。[5]

プレスに連絡をとる上で役に立つ情報は、私のスライドに書いてあるので、隅々までチェックしてほしい。役に立つと思われるリンクや外部の情報源をたくさん記しておいた。


  1. このスライドは、日本のテック企業やスタートアップのことを念頭に作成した。 
  2. もちろん、言葉の違いによるものもあるだろう。しかし、多くの場合、そうではないと思う。 
  3. このところ、どこのテックメディアも同じような内容を書いているのは、見ていて大変苦々しい。 
  4. 欧米企業と比べ、日本企業やスタートアップは、記事の公開後に変更や修正をいとも簡単に求めてくる。一度読者に提供した情報を後から取り去るのは、子供に一度あげたクッキーを、彼らの手から取り上げることに等しい。しかし、私が見る限り、日本のメディアはしばしば、読者に好かれるよりも、企業に好かれようとしているようだ。 
  5. LINE に質問を投げてみても、彼らから返信があることは無いのだけれども。 
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