2015年のアジア発注目インディーズゲーム12選

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ゲーム開発技術は大きく発展している。もはや大企業の独壇場ではなく、アプリ開発プラットフォームや開発エンジンを使えば、今や中小企業や個人でもゲーム開発が可能で、そのようなアセットはどんどん利用しやすくなっている。

アジア発ゲームのクオリティもPC用、モバイル用、コンソール用とあるが、どんどん上がってきている。ひどいレンダリングを施された3Dの羊が飛び回りながら画面内の文字を拾う、というお粗末なゲームを二度と目にすることはないという期待に皆さんはワクワクすることだろう(ご存じない方のために付け加えると、このゲームはシンガポール発である)。

2015年、私たちは素晴らしいゲームを山ほど目にすることだろう。そこで、新年注目すべきものをここに紹介しよう。

Tiny Guardinans(マレーシア)

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ミッドコア戦略・マネジメントゲームKing’s League: Odysseyでよく知られるKurechii studioで開発されたTiny Guardiansは、モジュール式防衛ゲームのように遊ぶ戦略アドベンチャーゲームである。このゲームではかわいい戦士を操作してマップ上の必要なところに動かせる。DroidhangのPocket Heroesを彷彿とさせるゲームだ。

Age of Bayintnaung(ミャンマー)

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ヤンゴンのTotal Gameplay Studioで開発されたAge of Bayintnaungは素晴らしい。ゲームプレイ画面のスクリーンショットはまだ公開されていないが、コンセプトアートは本当にしっかりしている。Age of BayintnaungはClash of Clans風の戦略アドベンチャーで、ビルマの歴史に倣っており、プレイヤーは古代ビルマ王Bayintnaungになりきることができる。

Holy Potatoes! A Weapon Shop?!(シンガポール)

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意志を持った芋と鍛冶を組み合わせると何ができるだろうか?Holy Potatoes! A Weapon Shop?!はDaylight Studiosで開発された武器屋シミュレーションゲームで、ポップカルチャーからインスピレーションを受けており、プレイヤーは鍛冶職人チーム(彼らもまた芋である)を管理する。プレイヤーはこの鍛冶屋を使って魔法武器を鍛造し、大陸中の村々に売ることができる。このゲームの最終目的は、過去最高の鍛冶屋になることであり、そうなるように芋を使う。(開示:筆者はDaylight Studiosの共同設立者と親友である。)

Masquerada: Songs and Shadows(シンガポール)

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Witching Hour StudiosはRavenmarkシリーズのゲームで作り出された広大な世界観でよく知られており、同社がさらに一歩踏み込んでMasquerada: Songs and Shadowsを開発すると聞けば、RPGファンは興奮するだろう。PCおよびコンソール用に開発されており、Masqueradaは「Neverwinter NightsやBaldur’s Gateから脈々と受け継いだアイソメトリックRPG」で、プレイヤーはコマンドを入力するときにゲームをポーズすることができる。

MOBAのジャンルからも影響を受けており、タイミングやポジショニングが強調されている。Masqueradaは約12~15時間のプレイになる予定であるが、より詳しい情報はPAX East 2015で明かされる。残念なことにリリースは2016年になるとのことだが、乞うご期待のほど。

Drift Rebels Japan(タイ)

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頭文字Dを憶えているだろうか? では拓海のような経験をするのはどうだろうか? Hydraulic GamesのDrift Rebels Japanは日本の山での違法ドリフトレースに焦点を当てたレースゲームで、新しい視覚効果でプレイヤーをレースからレースへといざなう。現在、有料版と無料版の両方をiOSおよびAndroid向けにリリースすることが計画されており、まだ開発の初期段階である。

しかし、ローンチに成功すれば、Drift Rebels JapanはPC版へ移植し、ユーロビートの音楽をよりたくさん収録することも考えられる。Hydraulic Gamesは開発プロセスに透明性があり、このジャンルのファンはキャラクターやストーリーや、音楽についてさえもアイデアを提案できるようになるだろう。

Dusty Raging Fist(シンガポール)

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PD Design Studioの格闘ゲームであるDusty Revengeを楽しんだことのある方なら、続編が出ると知れば喜んでくれるのではないだろうか? PC版Dusty Raging Fistは続編と言ってもDustyが大暴れする前の時期が舞台であり、プレイヤー3人の協力プレイが特徴である。

オフィシャルウェブサイトには詳細についてほとんど記載がないが、Dusty Raging Fistの舞台設定の良さが強調されればと期待している。

Straw Hat Samurai Duels(シンガポール)

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Straw Hat Samuraiはシンガポール発のゲームで、筆者が子供のころ非常に楽しんだゲームである。このゲームではプレイヤーは迫りくる敵をカーソルで一刀両断にしていきゲームを進めていく。Straw Hat Samurai Duelsはこのゲームを拡大したマルチプレイヤーバージョンであり、プレイヤー同士の対戦、クエスト、戦利品のドロップがある。今のところしばらくはオープンベータ版で、開発会社のExplosive BarrelはAndroidやiOSに先立ち、まずウェブで最終版をローンチするようだ。それまではここでベータ版を試してみてほしい。

Pale Blue(インドネシア)

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Tinker Gamesの横スクロール型格闘ゲームPale Blueは大規模なプロジェクトである。というのも、プレイヤーがヒーローではなく悪役視点であるという主役設定に挑戦しているだけでなく、当開発スタジオが取り組んでいる最初のコアPCゲームだからである。

Tinker Gamesの最新リリースはiOS向けのカジュアルなランニングゲームだったが、Pale Blueは本当に良いゲームのようで、なんと1万米ドルのクラウドファンディングの目標も達成した。

Project Echo(シンガポール、仮称)

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Digipen Singaporeの学生グループが製作した受賞歴のあるゲームLurkingを覚えているだろうか? Lurkingの知的所有権は学校に属するが、ゲームを製作した天才達(現在のGattai Games)はProject Echoという似たような後継ゲームの製作に没頭している。このファーストパーソンホラーゲームはLurkingの評判の悪いサウンドを元にしたコンセプトを採用し、このチームが学校ではできなかったコンセプトを追求している。まだ初期開発段階ではあるが、ゲームのGIFはすでに息を呑むような仕上がりである。

Battle Spheres(シンガポール)

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Ixora StudiosのBattle Spheresは、確実にMixiのMonster Strikeのクローンのようだが、それでもローンチされた時には試してみる価値がある。このスリングショットカードバトルゲームは、プレイヤーがお互いのキャラクターを倒していくゲームだが、まだ日本国外では入手不可である。少なくとも直接インスピレーション受けたMonster Strike同様楽しめることを期待したい。

Zero Legend(インドネシア、仮称)

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Alkemis Gamesはゲーム業界では新参者だが、インドネシアのインディーゲーム制作会社から出たゲームの中では最高品質の数々の作品の生みの親でもある。最近になってEast Venturesより具体的金額は不明ではあるがZero LegandというF2P(無料プレイ)ファンタジーRPG製作のためのシードファンドを獲得した。(East VenturesはTech in Asiaにも投資している。詳しくは企業倫理のページを参照ください。)

Zero Legendでは100人以上の登場人物を集結・育成し、迷宮の中へ突撃させるという構成になっている。ゲーム内のコミュニティやイベントに重点が置かれ、プレイヤーがフレンドとともにクエストやトーナメントに参加できるよう設定されている。発売は早ければ2015年春となる見込みだ。

That War Game(シンガポール、仮称)

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Springloaded Gamesは2014年後半はかなり秘密主義的であったが、それも無理はない。このインディーズスタジオは今年大量のゲームリリースを計画しており、SpringloadedのTiny Dice Dungeonのユーモアに富んだ世界観を共有し、その過去世界を舞台とした一風変ったピクセルアートゲームが今回紹介するThat War Gameだ。まだ正式な名前が決定していない今回のゲーム開発プロジェクトではマネジメントゲーム、多人数戦闘プレイの要素を絡めるとともに、Tiny Dice Dungeonの時点で世界が荒廃してしまった理由を探る手がかりも提供している。

おまけ:ポケモンアジアカップ

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ついにアジアでも公式ポケモントーナメントが開催されることとなった。このトーナメントではポケモンワールドチャンピオンシップスで戦うためのポイントを獲得できる。ポケモンアジアカップでは、1月上旬に行われる国別予選を皮切りに、各地域でさらに2ステージが用意され、勝者その後の優勝決定戦で日本および韓国と対戦する。このアジア初の公式ポケモントーナメントの発案者は、ベテランポケモンプレイヤーでありコミュニティのリーダーでもある Ng Soon Aik氏である。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia
【原文】

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