電子国家エストニア、スマホ上で数分もかからず投票ができる

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エストニアでは、有権者は携帯電話を使って数分もかからず大統領選挙に投票できる。この高速な電子投票技術はすでに存在しているものの、実際には世界の数ヶ国でのみ導入されている。

エストニアの首相は投票がいかに簡単かYouTubeの動画で説明した。

今週(編集部注:原文掲載2月21日)エストニアでは選挙が続いたが、国民たちは自国の政府が技術的に進んだ考え方をしていることについて誇らしげなツイートを投稿していた。

「自宅から何千キロも離れたところで2分で投票することができた。とても素晴らしいことだ。#選挙 #エストニア」と、ある国民はツイートした

なぜアメリカではこのようなオンライン投票を行えないのかという理由は複雑である。簡単に説明すると、アメリカの選挙はハッカー達からターゲットとされやすく、セキュリティプロトコルがはるかに厳重でないといけないのだ。

また、エストニアは全国共通の認証システムを導入しており、銀行手続きや投票といった作業がオンラインで行えるようになっている。しかし、同様の認証システムはアメリカでは政治的に議論されている段階で、批評家や自由主義者たちがプライバシーに関わる影響や、システムを管理する官僚主義が肥大していくのではといった可能性を懸念している

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国民IDの話は別として、専門家の中には、アメリカが電子投票を試みるのにインターネットは十分安全ではないと考える人もいる。「インターネット投票はいつか信頼できるものになるだろうというのが私の立場です。しかし、今それをどのように行うべきなのか私たちにはわかりません」とスタンフォード大学のDavid Dill教授はThe Vergeに語った

批判をよそに、エストニアはおそらく世界で最も先進的な民主主義を進めている国だと言えるだろう。Toomas Ilves大統領は、国民が簡単にビジネスを立ち上げ、健康を管理し、子どもの学業に対応できるようにデジタル戦略を監督してきた

この小さな国がこれほど先進的になるとは誰も予想していなかっただろう。しかしインターネットにある多くのことと同じく、イノベーションは最もそれが起こりそうにない場所から生まれるものだ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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