
トヨタ自動車は今日、金額非公開でアプリで呼べるハイヤーサービスUberに出資をしたと発表した。トヨタフィナンシャルサービスとミライクリエイション・インベストメント・リミテッド・パートナーズを通じてのもので、ライドシェアリング関連で同スタートアップとの提携も発表している。
「両社はトライアルを開始すること、ライドシェアリングが拡大している世界各国に参入すること、規制や経営状況、そして顧客ニーズのような様々な要因について報告することなどについての提携を模索する覚書(MOU)を締結いたしました」という声明をトヨタは発表している。
声明によれば、Uberを運転することでリースしたトヨタ車の毎月の支払額をカバーできるという新たな方法を用意するそうだ。これに伴いUberは新たなトヨタ車とレクサス車を購入することになる。また両社は「知見を共有し研究開発努力を加速させること」ともしている。
2社は大変異なった会社ではあるが、幾つかの点で重なる部分もある。
Uberは現時点で乗客の案内を人間のドライバーに頼っているのだが、自動運転にも取り組んでおり、一方でトヨタは人間の運転をより安全にする支援技術について、MITやスタンフォード大と人工知能の共同研究を開始している。
さらに、今月初め、Googleはフィアット・クライスラーと共同で自動運転ミニバンについて取り組み始めたところだ。またテスラは大韓民国の企業と自動運転の可能性をより広げるための取り組みを開始したと報じられている。
GMは一時、Uberの競合であったSidecarの技術と資産を買収しており、また、同社は自動運転技術のCruise Automationも買収している。ただ最も重要なことはGMはLyftに5億ドルの出資をしているということだ。
さらに今朝早くにはVWがUberの小さな競合であるGettに3億ドルの出資をしたと公表している。
「トヨタ社は自動車産業におけるグローバルリーダーであり、トヨタ車は世界中のUberプラットフォームの中でも最も人気のある自動車です。私たちは自動車のファイナンス・プログラムを含む様々な方法でトヨタと提携することを誇りに思います」とUberの広報担当者はVentureBeatにメールで回答している。
サンフランシスコ拠点のUberは世界中で最も価値のあるプライベートカンパニーであると目されている。2015年の終わり時点で同社の評価額は625億ドルと報じられている。
【via VentureBeat】 @VentureBeat
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