クラウドサービス機能比較サイトとなった「Boxil」、サイトリニューアルで5段階評価や口コミ機能を追加

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スマートキャンプが運営する法人向けクラウドサービスの機能比較サイト「Boxil(ボクシル)」は4日、サイトリニューアルを実施し、口コミ機能、比較項目、導入者や利用者の声をもとにした5段階による点数評価機能を追加した。

スマートキャンプでは、Boxil 上に掲載している日本内外の533(2016年3月現在)のクラウドサービスを18のサービスカテゴリに分け、ユーザは特定のニーズに対して、類似する複数のクラウドサービスを機能単位で比較しやすくなった。既存ユーザの声も公開されているため、企業内で新たなクラウドサービスの導入を検討する担当者は、サービス選択にあたっての参考にすることができる。

Boxil がユーザに行ったアンケートでは、クラウドサービスの選定にあたって、口コミや評判が参考になると答えたユーザは、アンケート回答者全体の68%(大変参考になる41%、参考になる27% の合計値)に上っており、操作性や機能面から評価を得られたサービスが新たなユーザの獲得につながることがわかる。

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勤怠管理サービス「ジョブカン」と「jinger」の口コミ・評判を比較

Boxil では、Boxil 上へのクラウドサービスの掲載は無料で行い、サプライヤー向けにサービスを潜在ユーザに紹介する勉強会などを開催し、クラウドサービス未導入企業の担当者とのタッチポイントを提供することでマネタイズするのがビジネスモデルだ。商流的にはサプライヤーからの売上に依存するため、口コミの中立性をどのくらい担保できるかは課題だが、Boxil がベンチマークする G2CrowdGetApps でもユーザが盛んにサービス利用の感想を投稿していることからもわかる通り、仮にユーザからネガティブな評価を受けることがあっても、サプライヤーにとっては、サービスの露出機会が増し、ユーザから得られた意見をサービス改善の材料にできることのメリットの方が大きいと考えることができる。

スマートキャンプの創業者で代表を務める古橋智史氏の話では、クラウドサービスの傾向として、最近ではコミュニケーション・ツールの Slack と連携できるかどうかが B 向けサービスの要となってきており、今後は外部ツールとの連携可否がクラウドサービスが選定される上で大きな要素になりそうだ。日本では、マーケティングツールに特化した機能比較サイトとして Marketer’s STORE(マケスト)が存在するが、カバーしているクラウドサービスの分野・量・ビジネスモデルの観点から、Boxil とは直接的な競合にならないと考えてよいだろう。

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スマートフォンでも閲覧できるようになった Boxil

今回のサイトリニューアルとあわせ、Boxil では PC だけでなく、スマートフォンからの閲覧にも対応した。個人ユーザに比べ、とかく法人ユーザでは新しいクラウドサービスの導入には保守的だが、日本に少ないと言われるビジネス向けクラウドサービスのスタートアップの活躍にも、Boxil の存在が一役買ってくれることを期待したい。

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