1万円未満であらゆるクルマやバイクをスマート化するスタートアップ、インド工科大卒業生4人が設立したCarnot Technologies

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Carnot

今の時代にふさわしいそんな乗り物はあるだろうか? 残念ながら、インドの道路を行き交う乗り物は95%以上が事故を通報するスマートシステムを搭載していない。

ムンバイを拠点とする起業家の Rohan Vadgaonkar 氏はこのように語った。

車とは、私たちが購入する最も値段の高いテクノロジーデバイスです。にもかかわらず、他のガジェットに比べてスマート性能は劣っています。

事故の際に自動的に救助を求めたり、乗り物に危害を加えられた場合に通報したりなど、地域によってはコネクティッドカー/バイクは贅沢品ではなく必需品です。しかし残念ながら、そういった商品はありません。

車の熱狂的な愛好家である Vadgaonkar 氏は IIT Bombay(インド工科大学ボンベイ校)の同級生4人で古い乗用車やバイクにスマート機能と洞察力を加えたプラグアンドプレイデバイスを制作した。デバイスの制作に取り組むために彼らがムンバイで立ち上げたのが Carnot Technologies というスタートアップだ。

Carnot は IoT ベースの自己診断機能(OBD)ドングルです。セキュリティ(乗り物の安全やセキュリティが脅かされた際に警告を発する)、整備状態(乗り物の状態に関する詳細な洞察力を発揮し、問題があれば警告を発する)、パフォーマンス分析(車やバイク用の Fitbit のようなもので、すべての通過経路を追跡して走行距離や運転効率の改善についてアドバイスをする)の3つの機能をもっています。(Vadgaonkar氏)

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他のバイカーと交流したり、友達同士のサークルでスコアやバイクの統計を比較したり、運転中にリアルタイムで互いの位置を確認したりなど、コミュニティ機能のあるバイク用商品は現在開発段階だ。

4年前に BTech(訳注:インド国内に7つあるインド工科大学共通の独自学位「科学技術学士」)を卒業した後、彼らはそれぞれマネージメントコンサルティング、ビッグデータや石油リグエレクトロニクスといった業界に従事してきた。学生時代、4人は IITBRacing というチームを率いて、ゼロ発進から4秒以下で時速100キロに達するレース用電気自動車を2台設計、製作している。また、Formula Student イベントにおいてはイギリスのシルバーストンサーキットで自国製造のスポーツカーをレースで走らせる機会にも恵まれた。

Vadgaonkar 氏は Carnot のローンチにまつわる話を披露してくれた。

全員車が大好きなんです。車にかなりの情熱を注いでおり、以前に電気自動車2台、内燃車1台を作っています。当時でも車のパフォーマンスをモニタリングするテレマティクスシステムを開発していました。(Vadgaonkar 氏)

Vadgaonkar 氏は、コンシューマーテクノロジーの開発が盛んに行われている中、車がそれに追い付いていないことをとても不思議に感じると言う。車はいまだにややこしい赤い光や音で人に伝えようとするばかりで、何か不具合が起こっても教えてはくれない。

車はもっと直観的な方法で私たちと繋がるべきだと感じたので、自分たちでそれを作ろうと思ったのです。(Vadgaonkar 氏)

開発段階で、4人は未来のユーザに話を聞いた。ほとんどのユーザは Carnot がバイク版デバイスをいつ発表するのかを知りたがっていた。

バイクもまた同じくらい重要でニーズも大きいので、バイク用の商品を作るべきだと思いました。QDIC イベント(Qualcomm Design in India Challenge)で Carnot RideSmart をピッチしたのはこのためです。(Vadgaonkar 氏)

商品は新旧問わず、すべての車とバイクに搭載可能だ。乗用車版はプラグアンドプレイデバイスとなっている。バイク版はそれを少し変更するだけでインストールすることができる。

乗用車版の価格は6,000インドルピー(90米ドル以下)で、1年間の無料データプランがついてくる。バイク版は現在開発中だが、実際にローンチされる際は2,500~3,000インドルピー(37米ドル~45米ドル)となる見込みだ。

現在のところ Carnot は個人ユーザ向けとなっているが、OEM との提携も視野に入れている。

かなりのトラクションを得ています。β 版ローンチには募集枠を上回る人数が集まり、実際に数百人のユーザが有料で Carnot を使用してフィードバックを送ってくれました。さらに、Carnot を大手自動車保険会社の顧客向けに販売し、分析結果(個人に関するものではない)を提供してリスクと保険料を導き出す契約を締結したところです。(Vadgaonkar 氏)

コネクティッドカーテクノロジーは広まりつつあるが、インドにおいてはまだ初期段階である。先日、コーチを拠点とする(原文ではコーチとなっているが、実際にはバンガロール拠点の模様) Ridelogic も同様のソリューションを発表した。

Ridelogic は OBD ポートで作動する技術選択に基づいたハイエンドバイク用商品を構築しています。インドで OBD を搭載したバイクは15%ほどしかありません。それに比べ、Carnot はすべての種類のバイクに搭載できます。また、より重要なバイクとライダーの安全性については、運転者が携帯電話を持っているかどうかにかかわらず SIM カードと GPRS エンジンがネットワークと直接コミュニケーションをとってくれるので、遠隔で事故を通報したりバイクを追跡したりすることができるのです。(Vadgaonkar 氏)

Vadgaonkar 氏は、インドのコンシューマーハードウェアは非常に少なく、シリコンバレーの最先端と同レベルの体験を提供できるものはほぼないと認めている。彼は次のように締めくくった。

近い将来、車やバイクに関することが全てできるプラットフォームアプリを作りたいと思っています。保険サービスやカーウォッシュなど乗り物に関するあらゆるサービスを予約できるようなアプリです。さらに、私たちが生み出すデータ分析ソリューションにはすでにさまざまなエコシステムプレイヤーが強い興味を示してくれています。

【via e27】 @E27co

【原文】

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