フィリピンのVENTENY、シードラウンドでKK Fundから資金を調達——ユニークなビジネスモデルで、従業員の離職率低減を支援

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フィリピンに本社を置く VENTENY は、我々 e27 も久々に発見したようなユニークなビジネスモデルを持っている。同社は全く異なる2つのサービスを提供することで、従業員の離職率の問題を解決しようとしている。

まず、VENTENY が提供するサービスにより、ユーザ企業は従業員のロイヤルティポイントシステムを導入することができる。このポイントシステムは、どこのレストランでも行われているようなスタンプポイントと似たようなもので、従業員はインセンティブとして、レストラン、ホテル、ジムやその他のアクティビティの割引を受けることができる。

VENTENY が多くの関心を集めているのは、第2のビジネスモデルである短期ローンサービスによるところが大きい。

VENTENY が銀行やノンバンクと提携しているため、VENTENY の顧客は短期の借入を行うことができる。つまり、短期的な経済事情から従業員がやむなく辞めてしまうのを防ごうという考え方だ。

同社は本日(2月27日)、シンガポールの KK Fund がリードするシードラウンドで資金調達を行ったことを発表した(調達額は非公開)。日本からも金融グループのオーシャン・キャピタルがこのラウンドに参加している。

VENTENY で CEO を務める和出潤一郎氏はこう指摘する。

東南アジアの企業の多くが、従業員の仕事に対する意識の低下や離職率の上昇という問題に直面しています。その要因は、従業員の現金不足や信用不足であったり、彼らが同じ会社にとどまる理由を見出せないことにあります。

和出氏は e27に宛てたメールの中で、ローンサービスと福利厚生サービスは同じプラットフォーム上で別々に運営されていると説明してくれた。

引受手続きに関することや雇用主は従業員の借入状況を知ることができるのか質問してみたが、和出氏は将来的な競争について言及し、質問への回答を避けた。

福利厚生システムについて和出氏は次のように説明している。

従業員は、プラットフォーム(ウェブおよびアプリ)から福利厚生のリストを閲覧することができます。

従業員は、そこから割引サービスや無料サービスなど様々な福利厚生を見ることができます。これらの福利厚生はどのクライアントにとってもスタンダードなものを用意しています。

VENTENY は今回調達した資金を利用し、事業拡大を加速させ、採用、新機能の開発、地域拡大に注力する予定だ。

同社はすでにフィリピンにおける4万人の登録従業員を抱えており、前年比で倍増しているという。

銀行システムが未発達な東南アジア

東南アジアにおけるフィンテック業界の特徴の一つは、ほとんどの地域で人々が銀行口座を持たないということだ。McKinsey は2015年に発表した詳細なレポートの中で、東南アジアで銀行口座を持っていない人の数は約3億人にのぼるとの試算を出している。

こうなると、人々がローンを受ける際に、財政状況に関する記録が得られないという問題が生じてしまう。東南アジアの金融サービス業界で最大の障害の一つであり、多くの企業がこうした人々のための商品を開発している。

KK Fund の設立者兼ゼネラルパートナーである斉藤晃一氏は、消費者ローンの需要は大きいが、データ不足のために信用力の確認が困難だと説明する。

VENTENY は、企業と協力することで、借り手の返済能力を把握する独自の方法を持っており、それを利用して短期ローンを効率的に借り手に提供することができます。(斉藤氏)

VENTENY は自身のプラットフォーム上におけるノンバンクの存在を強調した。ノンバンクは、フィリピンの銀行口座を持たない人々でもローンを受けられる代替手段といえる。

【via e27】 @E27co

【原文】

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