
e コマースは引き続きアジアのテック業界を支配しており、フィンテック、人工知能、データアナリティクスといったセクターも成功を享受している。
だが、この世界で常に最も素晴らしい影響力を持つこれらのセクターは、投資や業務支援の点では二番手に甘んじている。
シンガポールにはこの現象を逆転させようとするアクセラレータプログラムがある。その名称は「Singtel Future Makers」。対象基準は以下の通りだ:
ソーシャルエンタープライズか非営利かを問わず、シンガポールおよびその周辺地域にて、既存の、もしくは新たに発生したソーシャルセクターの課題を解決できる技術的または革新的な関連ソリューションを有するスタートアップ。
プログラムの期間は4ヶ月。最終的に、基金総額約6万シンガポールドル(4万4,000米ドル)をかけてピッチを行うスタートアップ2社を Singtel が選定する。
それでは各スタートアップをご紹介しよう!
Allied World Healthcare
Allied World Healthcare は、地域に住む貧しい人たちのヘルスケアに対するアクセス向上を願う企業。学校、店舗、コミュニティセンターなど既存のコミュニティ施設をヘルスケアサービスのアクセスポイントに変えてしまうテクノロジープラットフォーム構築を目指している。
Embodied Sensing
Embodied Sensing は、Knoctify という耳の不自由な人向けのスマート通知デバイスを製造している。訪問者がドアをノックするとライトが光り、バイブレーションモードもあるので寝ている時も通知することができる。携帯電話の受信メッセージでアラートを知らせることも可能。
Hapticus
Hapticus は、都市部で障がいを持つ人にとって交通面での効率性向上に役立つテクノロジーを開発している。ほとんどの都市では自分で運転できない人のために専門的な乗車サービスが提供されているが、ナビゲーションはとても厄介な問題となっている。
このアプリは運転者を正しい住所に案内し、交通渋滞などの理由で遅延が発生しそうなときは、それを乗っている人に伝えてくれる。
Pillpresso(Maxerence Pte. Ltd.)
Pillpresso は、薬剤を自動で仕分けし、分配してくれるツール。曜日で分かれたプラスチック製ケースはお馴染みのものだが、手作業では間違いが防げない。Pillpresso はこのプロセスを自動化するツールに取り組んでいる。
Project We Forget
Project We Forget は、39歳未満の人を対象にしたコミュニティネットワークプログラム。認知症を患う人の介護に関する教育と支援を行う。同社ホームページには、この問題を理解する人とつながるコミュニティアクセスポータルおよびプラットフォームの「サポート・ウォール」が設けられている。
Solve Education!
Solve Education!は、従来型の学校に行っていない人を手助けしたいと考えており、自習を促す教育用ゲームを開発している。スマホの普及が進むにつれて、Solve Education!はあらゆるタイプのバックグラウンドを持つ人向けに、教育選択肢の改善に協力できると考えている。
TalentTribe
TalentTribe は、求職者が会社に応募をする前に、企業文化をもっと理解してもらう手助けをしたいと考えている。会社の主要人材、オフィス環境、そして(もちろん)どんな仕事が求められているかについての情報を提供している。単なる文章だけでなく動画も活用することで、応募する会社がどんな会社なのかを前もって知ることができる。
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