
ベンチャーキャピタルの Gobi Partners は本日(8月16日)、2,700万米ドルのシリーズ B+ラウンドを Golden Equator と共同でリードし、インドネシアのファッション e コマーススタートアップ Sale Stock に投資したと発表した。
このラウンドは、Gobi Partners が Sale Stock に投資した初の案件。
他にも Alpha JWC Ventures、Convergence Ventures、KIP、MNC、SMDV もこの投資ラウンドに参画した。
Sale Stock の共同設立者 Lingga Madu 氏は報道発表の中で、新たに調達した資金を「インドネシアのマーケットリーダーとしての地位強化と短期的な収益改善に活用する」とコメントした。
この投資は、Gobi Partners が持つ2億米ドル規模の「Meranti ASEAN Growth Fund」の一環でなされるもの。同社は本日(8月16日)、5,000万米ドル分を完了したと発表した。
このファンドの当初からの限定パートナーには MAVCAP、GS Shop、CKM などがあり、東南アジアで15社以上への投資を計画している。
メディアへの露出が少ないことで知られる Sale Stock は、本日(8月16日)までこの資金調達の公表をしていなかった。 ただ、Ardent Capital(2016年に Wavemaker Partners と合併)から調達するという噂は流れていた。
同スタートアップは昨年、18ヶ月の操業期間で25%もの成長をみせたにも関わらず、「数百人」の社員をレイオフした。Madu 氏は公式発表の中で、持続可能で収益性の高い事業を構築することに注力すると強調した。
メッセンジャーアプリの LINE とも提携しており、AR を使った「試着室」機能も利用できる。
2016年12月には、Jobplanet によってインドネシアを拠点とするスタートアップで最も働きたい企業に選出された。
Sale Stock の Jeffrey Yuwono 社長は、ファンドのローンチイベントの場で e27に対し、事業拡張計画について語った。
当社の最初の目標は、インドネシアで利益をあげることです。これは来年までには実現予定です。その後、地域内での事業拡張を検討していきます。
Yuwono 氏は、 同社収益のほとんどがマカッサル、 ソロン、プカンバルといったインドネシアの第2級、第3級都市からもたらされているとした。
彼は都市部に住む顧客を「未踏の中流階級」と呼ぶ。都市部の女性はファッション製品を購入する手段はあるものの、そのアクセスは小売店に限られているのだ。
プラットフォームで最も一般的な決済方法は依然として代金引換だ。しかし Yuwono 氏によると、同社は決済ゲートウェイパートナーとして Veritrans と提携しており、将来の提携に向け Go-Jek とも交渉しているという。
Amazon の東南アジア市場進出について、Yuwono 氏は「インドネシアに e コマースを浸透させ、その発展を加速させること」につながるとみている。
Tokopedia や Blibli といったマーケットプレイスが競争をいくらか気にしているのを目にしています。しかし当社は他社とはまったく異なります。当社はファッションに特化していますので、一般的な企業が提供できる体験とは違うものを構築しているのです。
さらに加えて、アメリカの Amazon にとってファッションは常に「弱点」だとした。
Yon Heong Tung 氏もこの記事に貢献してくれた。
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