
Image credit: meleap
拡張現実(AR、Augmented Reality)を使ったスポーツゲーム「HADO」の開発や、ゲームを楽しむことができる店舗をフランチャイズ展開する meleap(メリープ)は6日、インキュベイトファンド、DBJ キャピタル、SMBC ベンチャーキャピタルから総額3億円を調達したと発表した。調達ラウンドは不明だが、シリーズ A ラウンドと推定される。これは meleap にとって、2016年1月に実施したシードラウンドでの6,000万円の調達(調達先は非開示)に続くものだ。
meleap は今回調達した資金を使って、アメリカ・ロサンゼルスとマレーシア・クアラルンプールに支社を開設、店舗開拓と顧客サポートの体制を強化し、グローバル展開に拍車をかけるとしている。また、同社では HADO 以外の AR を使った新競技を開発中で、来年のリリースに向けて開発体制の強化を図るとしている。

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meleap は2014年、リクルート出身の福田浩士氏(現 CEO)や富士通出身の新木仁士氏(現 CTO)らにより設立。アニメの「かめはめ波」や「波動拳」にも似た技を、AR 上で放つことができるゲームを開発しており、そのゲームをスポーツとして体現できる店舗をフランチャイズ展開している。現在、常設店舗数は世界9カ国43カ所(アジア25、日本国内13)で、これまでにのべ60万人以上のユーザが HADO の AR スポーツシリーズを体験。世界的に見て、E スポーツの市場が成長の一途をたどる中、積極的に自分の身体を使い没入感も得られるという点で、AR スポーツは E スポーツからさらにもう一歩進んだ分野と定義することもできるだろう。
meleap はインキュベイトファンドが毎年開催している合宿型のメンタリング機会である Incubate Camp に、第7回(2014年)と第10回(2017年)の二度にわたって参加している。第7回の際には、まだ AR スポーツを技術的にどのように実現しようかというフェーズだったが、今年の第10回登壇では、福田氏が HADO のサービス開発が軌道に乗っていることを示唆しており、体験店舗の世界展開加速に向けた資金調達を渇望し、晴れて投資家からは高い評価を得て総合順位1位の座を獲得した。このほか、同社は2015年に KDDI ∞ Labo の第7期に採択、HackOsaka 2016 のピッチコンテストにノミネート、SLUSH Asia 2016 では PR Times 賞を受賞している。
同社はまた、HADO をはじめとする AR スポーツの認知度向上に向けて、昨年に続き、今冬にも優勝賞金300万円の AR スポーツ祭典「HADO WORLD CUP 2017」を開催する予定。今年は最大6ヶ国からの選抜チームが集い、東京タワー横のスターライズタワーで対戦するとしている。
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