
東南アジアのオンデマンド輸送大手 Grab は、インドネシアのモバイル決済・取引アプリの PayTren との戦略的提携を発表した。
この提携により PayTren と Grab は、パートナーや運転手の力を組み合わせ、300万ものマイクロ起業家から成るネットワークを形成することが可能となる。
PayTren のアプリは Grab の Kudo プラットフォームと統合されることにより、2018年以降、PayTren アプリの追加サービスとして Grab 運転手の採用ができるようになる。テクノロジーを通じてインドネシアの人々に現在の事業を成長させる機会を提供している Kudo プラットフォームは、今年 Grab により買収されている。
PayTren のパートナーと Kudo のエージェントは、オンラインサービスにアクセスするというデジタルの経験をほとんどもしくは全く持たないインドネシアの消費者の手助けをしている。それと引き換えにエージェントは追加的な報酬を受け取る仕組み。Grab 運転手の採用が Kudo プラットフォームの新たなサービスとして追加されることにより、エージェントは月間収入を最大30%上乗せできる。
インドネシア・ジャワ島西部のバンドンを本拠とする PayTren は Ustad Yusuf Mansur 氏によって設立された。登録パートナー数は170万人以上、デジタル技術とコミュニティネットワークに注力している。そのメンバーの60%超は同国内外でアクティブなパートナーとして登録されている。
PayTren のパートナーには農業経営者のほか主婦、SME オーナー、ホワイトカラー従業員などがいる。パートナーは携帯電話やインターネットの利用パッケージ、電気利用バウチャー、航空券の販売など、様々な小遣い稼ぎの機会を求めて登録している。それに今回、Grab の運転パートナー採用の機会が追加された。本日(12月13日)より、新たに Grab 運転手に登録する方法についての案内がなされる予定。
PayTren の設立者兼オーナーの Ustadz Yusuf Mansur 氏は次のように述べている。
PayTren にとって Grab との提携は、金融技術と中小企業強化の世界に進出する一つのステップです。PayTren と Grab は、インドネシアの未来について同じビジョンを掲げています。インドネシアの中流階級を支援し、デジタル経済を通して所得を稼ぐ手助けができればと思います。まず手始めに、PayTren のパートナーは Grab のプラットフォームに運転手を紹介することで収益を得ることができます。
Grab はオンデマンド輸送とモバイル決済プラットフォームを提供する東南アジアの大手企業。サービス提供地域はシンガポール、インドネシア、フィリピン、マレーシア、タイ、ベトナム、ミャンマーに及ぶ。
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