新しい世代はプログラミング学習もスマホでないとダメーーProgateがiOSアプリを公開

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オンラインのプログラミング学習サービス「Progate」は1月25日、同社サービスのiOS対応版を公開した。iOS10以降に対応でiPhoneでの利用が可能。ダウンロードおよび利用は無料。学習できるコースはリリース段階でHTMLとCSSの初級編のみで、JavaScriptやPHPなどの他の言語については随時追加予定。現在ウェブ版で提供されている有料課金プランについては将来的にアプリ内課金として提供予定としている。なお、Android版は2018年3月以降に公開を計画している。

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ソーシャルアカウントを使ってログインし、アプリをスワイプしていくとプログラミングを学べる仕組み。指定されるガイダンスに沿ってタグなどを入力するとリアルタイムにプレビューが表示されるなど、Progateが提供しているウェブサービスの体験をそのままアプリで表現している。

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実際に使ってみるとわかるが動作は軽く、クイズを解いている感覚でさくさくと進めることができる。キーボードがアプリOSのそれと異なり、Progate専用のものになっているので入力に手間取ることがないのも特徴だ。

パソコンキーボード何それ?世代のプログラミング学習

筆者のような昭和世代でプログラミング学習と言えば書籍、ウェブ、そしてひたすらPCキーボードと向き合うあのイメージが強いと思う。もちろん実際の開発現場でPCキーボード使わないことはないだろうが、それでも学習となるとまた風景が変わる。特に小学生など「これからの世代」についての話は頭を切り替える必要がありそうだ。

同社創業者で代表取締役の加藤將倫氏と開発担当で取締役の村井謙太氏に久しぶりに会って、彼らが思い描く次の世代のプログラミング学習について色々聞いてみたが、スマホシフトは想像以上の世界観を作っているらしい。

「(小中高生など)今の子たちってPCキーボード、使えない世代が出てきてるんです。タイピングができないんです。ウェブブラウザで調べるっていってもそれはスマホの話。PC開いてウェブでっていう感覚じゃない」(加藤氏)。

加藤氏と村井氏もまだ若手だ。2014年に初めて取材した時、彼らはまだ東大の学生だった。その彼らですら驚きを感じるほどスマホシフトは世代間でのデバイス変化を巻き起こしているらしい。最近では音声入力も相当使えるレベルになっているので、当たり前のように使っているタイピングも気がつけば過去の産物になってしまうのかもしれない。

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学生起業の二人が始めたProgateは3年で25万人のユーザーが利用するようになった

さておき、二人がアプリで広げたいのが幅広い層へのプログラミング学習だ。先日掲載したこちらの記事にある通り、人工知能や機械化による自動化の波というのは本当にすぐそこまでやってきている。加藤氏は「コンピューターを使う側になるか使われる側になるか」と表現していたが、プログラミング言語を扱えるかどうかでその差は広がってくる。

彼らはプログラミング学習がいつも使い慣れてるスマホじゃなく、つまらない教科書とPCキーボードの「苦行」となることで、その学習格差が広がることを懸念していた。もちろんこれは義務教育世代だけでなく、これまでこういった学習をしてこなかった現役世代にも同じことは言えるだろう。英語ができず世界が広がらなかった人と同じで、プログラミングを知らないことはこれから劇的に広がる人工知能、機械化の世界に入っていくことができない。

二人は「プログラミング学習に触れるチャンスがない、ということをなくしたい」と語る。Progateは創業から約3年が経過し、国内外で25万人が利用するサービスに成長している。

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